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マジカリング - 009

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magicberry

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9.フォールス・バード
このあたりで、この世界のことについて説明しておこうと思う。
世界は、名もないひとつの大陸のみだった。
いや、もしかしたら他の大陸は存在するのかもしれない。だが、現在のこの世界の文明では、それを発見することはできなかった。
このひとつの大陸を三国――東のアルメリア、西のベルセミア、南のイベリス――が占めていた。
あとは、他の小国が点々と残りの領地を埋めているだけである。
そのためか、幾度となく名もなき戦争が繰り返された。
だが今では、三国の均衡を保ち、人々の望む平和と平穏が200年ほど続いている。
この平和を象徴するかのように、三国にまたがるように位置する街がひとつ。
フォールス・バード――「神の鳥」が舞い降りて、この地で力尽き眠っているという物語にちなんで名付けられた街。
東のアルメリアに属しているが、一日も歩けばすぐに他の国にたどり着くことができる。そのため、交易の街としても栄えていた。
人口は軽く十万人を超える。それは、もう都市といってもいいかもしれない。
街の中央には、今の平和を象徴しているかのような、三つの施設があった。
ひとつは魔法管理局。例の事件が起こった場所である。
ひとつは中央公園。シーソー、ブランコ、ジャングルジムなどひととおり遊具はもちろん、物語になぞられた鳥のモニュメントが飾られていた。
そして、最後は魔術学院。
学院の名の通り、魔法の研究と魔道士の育成を行う教育機関。
なお、アルメリアには三ヶ所しかない。
では、この魔術学院を覗いてみることにしよう。
ここで、何かが起こる……いや、何かを起こすことになっているので……。

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