84pの小説 海馬VS闇バクラ 前編


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注意1、この作品は時間軸をバラバラに進行させています。
注意2、闇バクラのキャラクターがかなり壊れています。
注意3、社長が以外と良い人です。
注意4、基本的に王国後、バトルシティ前くらいです。
注意5、「間間間…」というのがありますが、基本的に『間』です。 視点変換等。 そこで一回区切り、って意味で使ってます。
注意6、注意が多いので、面倒くさい人は読み飛ばしてください…時既に遅し?


…はぁ、はあ。
どれくらい走っただろうか?
一日二日ではなく、確実に一週間は走り続けている。
俺は周囲に『あの男』の気配が無い事を確かめてから立ち止まり、懐からウジャト眼の刻み込まれた一つの袋を取り出して、その袋から更にウジャトの刻まれたコインを1枚取り出す。


   「賭けます、俺が賭けるのは体中の疲労です。」


そのまま俺はコインを中空に弾き、手の甲で受け止める。


   「…表。」



手を除けると………コインは裏、ハズレだ! 『成功した』!
途端にさっきまで足を中心に溜まっていた疲労が今弾いた1枚のコインに吸収されていき、体中の疲労が消えたのと同時にコインに刻まれた瞳が閉じた。
俺は賭けに負けた為、賭けていた疲労が全てコインに『没収』されたのだ。

目が開くには一ヶ月ほどの時間が掛かるので、何時もなら一ヶ月に2~3枚しか使わないが、今は非常時だから仕方が無い。
このコインが40枚詰まった袋は俺が逃げるのに必要な武器であり、俺が追われている理由だ。
俺を追うあの男もこのコインを使って何かをするつもりなんだろう。 あの男、エスパー伊藤は……。


間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間
間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間

オレは自分で設計した海馬ランド3号店の地底コースターのレールを歩いて進んでいた。
コースターも使わずにこんな場所を歩いているかの理由は単純、この先に待ち受ける敵を倒し、モクバとついでに部下を助けるためだ。
オレが直接出向くこととなったのは、4時間前に原因が有る。

4時間前、オレが新しいゲームのプログラムをしている中、いきなりモクバがドアを開けて入ってきた。


   「どうした、モクバ。」


   「俺の友達が危ないみたいなんだ! 兄サマも一緒に来て!」


普段は憎たらしいほどに自信に溢れるモクバの表情には、不安が隙間なく詰め込まれていた。


   「落ち着けモクバ、まずは冷静に状況を説明しろ。」


キーボードを叩く手を止め、オレはモクバへと歩み寄った。


   「オレの友達の亜門アモンってヤツが命を狙われてるらしくてさ!
    なんとか海馬ランドまで逃げてきたんだけど、それ以上動けないみたいなんだ!」


   「状況は把握した。 オレの部下から何人か手配する。」


   「兄サマも一緒に来て! よっぽどすごい敵らしいんだ!」


この時、オレはそこまで深刻な状況とは思わていなかった。
危険な連中といってもモクバが黒服3人を使えば十分対処できるだろう、と。


   「許せ、モクバ。
    今はどうしても手放せない案件が4つほど溜まっている。 バトルシティの開催のためにも今日中に片付けなければならんのだ。」


   「……ワガママ言ってゴメン、兄サマ。」


俯くモクバに少々、心を痛めるが……オレには大儀と大願がある。 ここで遅れれば成就が数年遅れるかもしれん。
受話器を手に取り、オレの直属の部下である磯野へと直通電話のボタンを押した。


   「磯野、鰻睡とハラカドと共に今すぐオレのヘリで待機しろ。
    そしてモクバが着き次第、モクバの言うとおりに飛べ、判ったな。」


モクバは礼を言ってからすぐにKC幹部専用の最速エレベーターで屋上まで昇っていった。
この3時間後、つまり今から1時間前に海馬ランドの従業員から『海馬ランドでモクバたちが意識不明になった』と連絡が届いた。

間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間
間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間

オレ(バクラ)はとある情報を受け、美野町から数10k離れた伽門町ぎゃもんちょうまで来ていた。
受けた情報は『7つの千年アイテム以外の、別の千年アイテムの存在』、情報提供者は『宿主が作ったフィギア』。
以前に情報収集の為にパラサイドマインドで魂を宿らせた人形をネットオークションで販売したことがあった。
そして昨日、オレの分身というべきフィギアから、オレが存在すら知らない『千年コイン』を発見したと情報を受け、この町まで来たのだ。

ピンポ~ン♪


   「は~い、どちら様でしょうか?」


   「あ、僕、亜紋(アモン)君の友達で伊藤って云います。」


宿主風の人当たりのいい表情と声を作り、チャイムにはもちろん偽名で答えた。
亜紋ってのはコインを持ってるガキの名前だ。


   「……ちょっと待っててね、今開けるから。」


パタパタと走ってくる音と共に騙されやすそうなツラしたババアが出てきた。


   「いらっしゃい、亜紋はまだ帰ってないのよ…亜紋が帰ってきてから電話しましょうか?……ええっと…。」


   「伊藤です、今日は僕が早く来ることは知ってる筈なのですぐ帰ると思います。」


…クズみたいな危機管理能力だなこのバアさん、見ず知らずのオレを普通家の中に上げるか?


   「あら、そう? じゃあ亜紋の部屋で待ってる?」


願っても無い、ガキが部屋にコインを置いている可能性も低くない、こいつの危機管理能力にはオレも作者も大助かりだ。


   「ところであなた高校生よね? 亜紋とはどこで会ったの?」


   「弟が亜紋君の友達で、その後に親しくなったんです。」


もちろん全部デタラメだがな。


   「じゃあ、ゆっくりしててね。」


母親が去り、亜紋の部屋を静かに探索していると…なんだ?写真か?写真に映っているのは…海馬の弟のモクバじゃねぇか、
…カプセルモンスターズ世界大会準優勝? へぇ、流石は千年アイテムに選ばれた小僧だ、ゲームに関しちゃプロって訳か…ん?


   「ただいま~。」


   「おかえりなさい、亜紋、お友達のお兄さんの伊藤君って子が来てるわよ。」


   「伊藤?…遊○王Rの作者以外に聴き覚えが無いけどなぁ………まあ良いや、俺の部屋だよね?」


   「ええ、今は手が離せないから無理だけどあと少ししたらお菓子持ってくから。」


そしてドアを開けて入ってくる亜紋…っち、本当に早く帰って来るのかよ…。


   「こんにちは…えっと伊藤さん、今日は何か約束してましたっけ?」


   「忘れちゃってるんですか? 前に宝物の『コイン』を見せてくれるって言ってたでしょう。」


ああ、と他に約束した記憶が有るらしく机の棚を開いて色々と探している。


   「……ここじゃないのかな? …ところで――前にどこでお会いしたんでしたっけ?」


わずかに眉をひそめる亜紋に、宿主の顔で微笑を浮かべる。


   「ほら前にカプモンの大会で会った伊藤ですよ、忘れてたんですか?やだなぁ~。」


   「ああ、アレですか、前にお姉さんと一緒にカプセルモンスターズのタッグ大会で俺と戦ってた……。」


あの親にこの子有りだな、危機管理能力が可燃性だ。


   「そう、その人ですよ、やっと思い出してくれましたか。」


そこまで言った時、亜紋の手が止まった。


   「あれ? 最初は俺の友達の兄貴って言ってましたよね? それでカプモンで大会に出たのは姉貴と一緒…?」


   「家は5人兄弟なんですよ、その内の長女の姉と長男の僕がタッグで、弟が1人で出てたんですよ、思い出してくれましたか?」


   「ああ、そうですか、なるほどー! アハハハハハハハハ!」


   「……フフ。」


   「ハハハハハッハ!」


   「フフハカーハハハ……」


……。


   「……誤魔化そうとしても遅ぇよ、カプモンにタッグはねえし、
    俺が大会で会った程度のヤツにコインの事を言うわけねぇんだよ! バーカ!」

そのときの怒りを例えるなら『ピンチ時に手札が抹殺の使徒のみのでドローフェイズでミスティックLV2を引いて、次のターン耐えたは良いがそのドローがラストの抹殺の使徒で耐え切れずあべし~』と言う気分だ。
オレの怒りはそのまま千年リングへ伝わり、千年リングの輝きと共に宿主の顔からオレの顔に入れ替わる。


   「……今の発言は、お前がコインを持ってる事を認めたって事だ…今迄は確証が無かったんで嬉しいぜ。」


こんなガキに怒らされたと有っちゃあ、ご先祖様(クル・エルナ村の人と思われるby作者)に申し訳ねぇから眉間のシワだけでなんとか耐える。


   「アンタも千年道具の所持者って事か…これで何をするつもりなんだ…?」


言いながらガキがウジャト眼の付いた袋を学校鞄から取り出し、その中から更に眼の刻まれたコインを取り出している。


   「それがお前の千年アイテムか? 一体どんなことが出来るんだ?  見せてみろよ。」


   「俺と身に着けている物の大きさを賭けます!…表!」


亜門はオレを無視してコインを取り出し、親指でトスして手の甲で受け取った。


   「裏…ハズレか。」


コイントスを知った瞬間、スイッチを切ったテレビの画面のようにガキとガキの持っていた鞄、果てはあのコインの入っていた袋まで消えた。
瞬間移動の能力か!? ……だが、ヤツの鞄に寄生させたオレの心の断片の気配に寄れば、やつはこの近くに居るはずだ!?


間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間
間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間間


伊藤はオレが消えたのを見てかなり動揺しているようだ。
俺の千年道具、『千年ペンタクル(金貨)』には、『賭けた物を没収されるか、倍にして返される』能力を持っている。
今、俺は身長を賭けて失敗したため、俺は一ミリにも満たない身長になっている。
……成功さえしてれば身長三メートル越えで余裕で捻り潰してやったんだが……まあ、とりあえず隠れられたからいいか。


お、あいつがドア開けて…帰るんだな?…OKOK。
後は俺が戻るだけ…つっても賭けだけどな、まあさっき失敗したから次は成功するだろ、多分。


   「賭けます、賭けるのは俺の命です、さっき賭けた物を返して下さい…表。」


そう、一回失敗して奪われた物は所持者の命を賭けるか、全く同じ物を賭けてもう一度勝負しなければ為らない…。
ずっと小さいままって訳にもいかねぇしよ~、しょうがねーなー。


   「…表…ふぅ、成功だ。」


ギィ…。


一瞬で変換される身長と、同時にドアが開く!


   「あら、居たの? 亜紋?」


   「うわ!?…ビックリしたぁ、入る時はノックくらいしろよな! っつか母さん今度からあんな怪しいヤツ家に入れるな…。」


そこまで言うと、母さんの口から恐怖の言葉が飛び出した。


   「伊藤くーん、亜紋居るわよー、外に出てなかったみたいー!」


   「あー、やっぱりそこに居たのかー、亜紋くーん♪」


猫を被って母さんと一緒に俺を探させていたのか!?
ヤツが近付くより早く、マンション七階の俺の部屋の窓のふちに座り、コインを投げる。


   「賭けます、賭けるのはこれから起きる落下の衝撃です! 裏!」


   「ああ、危ないよ、亜紋くん。」


迫る伊藤は無視して俺はコインを掌で止めて、確認した…裏!成功!
ペンタクルスを見るや否や、即座に覚悟を決めてそのまま窓から滑り降りた。


   「亜紋!?」


   「…ち、このガキがぁああ!」


母さんと伊藤が何か言っているが、俺は既に空中だ。
……大丈夫なんだよな?これ大丈夫なんだよな?マジで大丈夫だよな?さっきギャンブルで成功したよな?
成功…したっけ?いや絶対成kぶふ!?


ぐげしゃあべしょっぉ!


…あ、大丈夫だった。
俺は上で何か言ってる母さんと伊藤は無視して、俺は今後どうするかを考え始め……た、俺の背後に音も無く伊藤の気配が出現した。
振り向く暇すら惜しみ、俺は全速力で走り出した!


   「逃がすかァ!」


何であの高さから降りれるんだよ!?
でもそれよりヤバイ、どうする!?
走れ!あんな化け物と組み合っちゃ勝てねぇ、追いつかれるだろうが逃げるしかない!



スタ
ダダダ
スタタタ
ダダダダダ


……………………………ってあれ、追いつかれない?
数十メートル走った辺りで気配が近づかないことに気付き、少し後ろを振り返ってみると……あのー、何か伊藤さん肩で息してるんですけどー?


   「ハァ…ハァ…待て…おい……貴様、待て」


ええええ!? 体力ねぇえええ!? 何か『休日は家でテーブルトークゲーム用のフィギア作ってます』ってぐらい弱ええええ!
俺はそのまま走って伊藤を振り切ったところで伊藤がどうやって俺の前に出られたのか考え始めた…もしかしてエスパー?…って事は。


  「分かった! あいつの名前はエスパー伊藤だ! カバンに入って俺の近くまで移動してきたんだ!」

ンなわきゃぁ無い。by作者。

とするとどうする、エスパー相手じゃ勝てる気がしねぇし…エスパーに勝てそうな物って言うと…超能力暴露テレビ特番ぐらいか?
……いや、もう一つ有るぞ! モクバの兄ちゃんの瀬人さんだ! あの人なら『KCの科学力はァ世界一ィィィィィィィ!』とか言いながら倒せる(ような気がする)!

よっしゃ、そうなればモクバへの電話番号はっと…って、携帯電話がねぇ! 公衆電話探すか…有るのか? 今のご時世に?


   「手間を取らせるんじゃねえよ。」


   「うおおおお!? 来たああああ!?」


何時の間にか詰め寄ってきた伊藤からまたもやダッシュで逃げる――ヤベェ!


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