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遊義皇二十一話(旧)(後)

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前編のあらすじ! 前編を読め!



   「……ならば、俺はその後に〔覇者の一括〕を発動させ、このターンのバトルフェイズはスキップさせてもらう。。

覇者の一括 通常罠
相手スタンバイフェイズで発動可能。
発動ターン相手はバトルフェイズを行う事ができない。

   「どっちにしてもこのターンでロックは終わりどす!
    手札から〔トラップ・おジャマスター〕を対象に〔ソウルテイカー〕を発動しますえ!」

ソウルテイカー 通常魔法
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を破壊する。
この効果によって破壊した後、相手プレイヤーは1000ライフポイント回復する。



………

ERROR(エラー)


……

   「……い?」



ソウル・テイカーの発動は、ソリッドビジョン的なエフェクトはなく、ERRORと鵜殿のデュエルディスクのライフ表示バーに表示されただけだった。

   「人の捨てたカードぐらい確認するんだな。 鵜殿。

その言葉は鵜殿には通じず、鵜殿の考えがマジック・ジャマーへと至るまでには数秒を要した。

手札の〔おジャマッド〕を捨て、〔マジック・ジャマー〕だ。
手札の〔おジャマッド〕を捨て、
〔おジャマッド〕を捨て、
〔おジャマッド〕

おジャマッド 魔法
このカードが墓地に送られた時、このカードのコントローラーは2000ポイントのダメージを受ける。
このカードが墓地に送られたターンの任意のフェイズ1つをスキップし、カードを1枚ドローする。

   「……!?」

ウォンビック:LP2800→LP800

   「俺が指定したのは、お前のメインフェイズ1……
    よって、〔覇者の一括〕と組み合わさり、このターンはメインフェイズを行えない。

おジャマッドの効果によって擬似的にスカラベロックが起動し、鵜殿を封じ込めた、というわけか。

   「く……でも、ブラックマインはん! それはあくまで延命策や! ターンエンド!(手札6)」

確かにおジャマッドはヤクシデラとは異なり、1ターン限定の効果でしかない。

   「俺のターン、ドロー(3)。 俺は手札から〔十二方天護寺 ヤクシデラ〕を発動する。

   「……へ?」

十二方天護寺 ヤクシデラ フィールド魔法
このカードが存在する限り、お互いのメインフェイズ1をスキップする。
相手ターンに1度だけ、お互いのプレイヤーは自分のフィールド上に存在する「時刻守」と名の付くモンスターをデッキに戻すことで、
そのカードに記されているモンスターをデッキから特殊召喚する。 その後、デッキをシャッフルする。(オリカ)

十二方天護寺 ヤクシデラ:ウォンビックの手札→ウォンビックのフィールド。

   「……え、」


ええええええええええええええッっ!?


   「言ったはずだ、スカラベロックは俺が名付けたコンボだ、と。
    その俺がデッキに〔ヤクシデラ〕を入れているのは、当たり前だと思うが。

言ったはずだ、って、貴方の英語を全員が理解してるわけではありません。

   「だぁから、××××なのよね。 あんたたち。
    さっきまでは〔ヤクシデラ〕が鵜殿のカードだったから〔非常食〕で除去できたけど、
    〔ツイスター〕や〔サイクロン〕じゃ、ブラックマイン様のカウンター罠に止められるだけよ?」

   「…………〔第二時刻守り チュウシ〕×3、〔第三時刻守り イントラ〕×3、〔第四時刻守り ボウ〕×3、
    〔第五時刻守り シンタツ〕×3、〔第六時刻守り シミ〕×3、〔第七時刻守り ゴウマ〕×2、〔第八時刻守り ミヒツジ〕×2
    〔第九時刻守り シンサル〕×3、〔第十時刻守り ユウトリ〕×2、「第十一時刻守り ジュツィヌ」×2、〔第十二時刻守り ガイイ〕×3……」


   「? 姫様はなにをしてらっしゃるんだ?」

口には出さないものの、ほとんどの見物人が同じことを思った。

   「アンタ、ノウミソが×××してんじゃないの? あれはデッキ内容の確認でしょ?」

   「デッキの内容って……1500枚のデッキの!?」

   「鵜殿のレベルのデュエリストなら、何枚だろうと自分の使うデッキ内容を忘れるなんてありえないわ。
    自分のデッキの中に、このコンボを切り崩す可能性のあるカードがあるのかどうかを探してるのよ。」

鵜殿は残りのデッキを眺め、自分のデッキ内容を反芻する。 呟きは4分ほど続いた。

   「〔仕込みマシンガン〕×2、〔積み上げる幸福〕×2……以上。」

言い終わると同時に、鵜殿はデッキトップに手を置いた。

   「降参、や。 ブラックマインはん。 私のデッキにそのコンボを破れるカードはあらしまへん。」

サレンダー・カード、自ら敗北を認め、ライフポイントを0にする行為――。

   「ま……さか……姫様が……負けた!?」

   「う、うそだ、ウソだ、嘘だああああ!」

   「うあああああ!」

神同然に崇拝していた女性の敗北に、信者たちは頭(こうべ)を垂れ、膝をついて泣き喚く。
――だがしかし、頭を垂れて倒れたのは信者達だけでなく、ブラックマインも同じだった。

   「ブラックマイン様!?

自身を賭けて長時間の騒音に晒されて圧倒的に不利なデュエルをするというストレスは精神衰弱を呼び、ウォンビックの強靭な肉体を大地に転がした。

   「へえ、ブラックマインはん、動けへんの?」

そんなウォンビックを見据えながら、鵜殿は懐からホットドックのウィンナーのような大きさの耳かきボウを取り出した。
――そう、まるでウォンビックの巨大サイズの耳を掃除するためのような、巨大な耳かき棒である。

   「ちょっと、××××、何のよ――!?

鵜殿は、背後に赤黒いオーラ……例えるなら、血が出ても耳かきをやめず、軟骨まで腫れさせるほどのプレッシャーだ。

   「あんた、勝負に負けたんだから諦めなさい!
    近づくな! ブラックマイン様に! 近づくな!

伝わらないと分かっているはずなのに、トガは鵜殿のオーラに気圧されて無我夢中で、英語で騒ぐ。
鵜殿はトガの眼前で立ち止まり、例の特大耳かき棒をトガに突き出した。

   「……!?」

   「うらやましいわぁ、トガはん。
    私が……聖耳法堂連合なんか継承せぇへんで、兄さんみたいに旅でもしてれば……。
    もしかしたら、あんたさんよりも早くブラックマインはんに会えたかも知れへんのになぁ。」

鵜殿は赤黒い………悲壮感を纏って、トガの手に特大耳かき棒を握らせた。

   「どんな時でも言葉が通じない相手にでも覚悟を伝えはる。
    こんなにええ耳をしたお人も初めてやけど、耳以外に心も欲しいと思った人、初めてやで?」

決闘前までは、間違いなく耳にしか興味がなかった鵜殿。
しかし故人曰く、格闘家は拳を合わせることでお互いの人生を読み取り、料理人は前菜でだけで半生を語る。
同様にデュエリストは、熱戦によって互いの魂を共振させる。 デュエルをして相手の心を読み取るのはデュエリストならば珍しくは無い。

   「この耳かき棒、うちの家宝やけど……トガはんにあげるわ。
    普通の耳かきじゃブラックマインはんの耳はキレイにはできないやろうし、これでキレイにしたってや、奥方。」

トガは左手で耳かき棒を受け取り、無言で右腕を差し出した。
鵜殿も無言でそれに応え、トガの右手に己の右手を重ねる……すなわち、握手。

   「それと、十二支1セット……これも、できれば、トガはんに使って欲しいわ。」

   「でも、アンティは基本的に七人衆のエビエスって人が管理してるから――」

   「無理やったらええ、ただ、思いも一緒に持っていって欲しいいんや。
    耳掃除はどんなにキレイにしても、いつかは汚れる………永遠の戦いどす。
    その戦いに、私の魂も一緒に連れて行って欲しいんどす。」

言っている意味はよくわからないが、トガと鵜殿の間では何か通じ合っているらしい。

   「どうした、トガ、何かあったのか?

   「……いえ、ちょっと雑談を。 ブラックマイン様、立てますか?

ウォンビックはフン、っと気合を込めてたとうとするが……膝が完全に脱力し、力が入っていない。

   「不甲斐ないが無理そうだ。 トガ、ウチデとキンノウを呼んでくれ。

性格上、動けなくなるほどウォンビックが疲れるのは1年に3~6回はあるが、
その動けなくなったウォンビックの巨体を運べるのは、数多いウォンビックの部下の中でも同じ孤児院に出身のウチデとキンノウしかいない。

   「ふたりなら、ブラックマイン様が決闘中にホーティックから預かった携帯電話で連絡しました。

その言葉を合図にしたように、キャンプ場に剛風が吹き荒れた。
黒く塗装され、浮いてるだけでプロペラ回転で騒音を出す空飛ぶ科学の利器、ヘリコプターだ。

   「ウォンビックお兄様ー! 無事ですかー!
    そしてトガー! できればあなたは死んでいてくださいませー!

ヘリコプターのドアから身を乗り出し、歳は15だが、身長190センチを超える少女とは言いがたい少女:ウチデ・ブラックマインはプロペラ音に負けじと大声で叫んだ。

   「ウチデぇ、トガさんにはヘリコの音で聞こえないだろうし、ウォンビックは日本語分からないっつってもよ、それはマズイじゃねえの?

ヘリコプターの運転席から、テレビに対して野次を飛ばす中高年のようなテンションで不備を指摘する身長140センチほどの今年20の小男:キンノウ・ブラックマイン。

   「キンノウお兄様は気になりませんのっ!?
    忌々しいトガったらうちの孤児院の兄弟でもないクセにお兄様にベッタリだしっ!

プロペラ回転による風圧で髪をボサボサにしながら、ウチデは包み隠さず断言する。

   「何言ってるんだよ、トガさんは孤児院のガキどもの遊び相手もしてくれるいい子だよ。
    トガがキライ、っつてんのは、ウチデみてぇにウォンビックを兄弟じゃなく、男として見ちまってる奴らだけだろ?

作者注:キンノウは正念党内の階級ではウォンビックより格下となる。
しかし、同じ孤児院出身で兄弟同然の関係で、20歳のキンノウにとっては18歳のウォンビック義弟にあたるため呼び捨てている。

   「お兄様を異性としてみてる兄弟がトガを嫌いならば、姉妹の3分の1はキライでしょう?

そのやりとりも地上のトガやウォンビックには、プロペラ音にかき消されて届かない。
しかし、耳を浄化し、人外といえるほどの耳を持つ鵜殿には容易に聞き取ることができ、苦笑をひとつ。
――やっぱり、競争率高いんやなぁ、トガはん、頑張ったってや。――

   「っと、こうしてる場合じゃねえな、ウチデ。 さっさとウォンビックを引き上げてやりな。

   「先に突っ掛かったのはキンノウお兄様でしょうに。

言ってから太さがウチデの手首ほどもある極太のロープの先端を持ち、他は全て蹴り落とすウチデ。
そのロープを下ではトガが慣れた手つきでウォンビックの身体にしっかりと巻きつけ、懐に12枚のカードと耳かき棒をしまいこみ自分自身もロープを掴んだ。

   「耳かき棒、ありがとね。」

   「それじゃ、トガはん、お元気で。」

上空では、ヘリコプターがウォンビックの重量に傾いた。

   「ウォンビックお兄様ならば喜んで引き上げますけど、なんであのトガも一緒に持ち上げるのか理解に苦しみますわ。
    …ふ……うどぅらぁぁあああ!」

ウチデは自身をコマのように回転させ、ロープを高速で巻き取っていく。
そして、下ではウォンビックとトガの身体が重力に逆らい、空中に浮いてく。

   「ぐぅ、ううう……すまんな、キンノウ、ウチデ。 いつもいつも。

ウチデに引き上げられながら辛うじてヘリコプターに乗り込み、ウォンビックは息を整えた。
通常、ウォンビックほどの体重になると機内で少し重心を変えるだけで墜落の危険すらあるのだが、キンノウはそんな可能性を微塵も感じさせない安定した操縦をしている。

   「ウォンビック、お前は自分で思ってるほど強くない。
    もうちょっと早く俺やウチデを呼ぶか、トガさんにもっと頼れ。

   「……人を頼るのは、その人間に負荷をかける。

   「互いに信頼して負荷を掛けられる間柄のことを仲間というんだよ。 ボケ。

真っ白な肌の身長140センチに満たないキンノウが、身長240センチの黒人:ウォンビックの兄である、という普通なら目新しい光景なのだが、トガやウチデにとってはもうよく有る光景だ。

   「つうことで、俺たちを信頼してるホーティックさんから支援要請だ。 ターゲットの空蝉って男を追跡中らしい。」

   「……着いたら起こせ。少し疲れた。

狭いヘリコプターのイスは事前から取り外されており、ウォンビックでも充分に横になれるスペースが用意されている。
―――この後、トガがウチデとウォンビックの耳かきを賭けてデュエルすることになったりするが、それはまた別の話。




(作者視点)
入り口に『清掃中』の看板の掛かった公衆便所にて、便座の数より多い人数が入室していた。

   「あー、お礼参りッスか? 俺、ケンカとかは卒業してマジメな学生サンになったんで、お断りっス。」

そう言った少年は、驚くほどに描写に困る容姿をしていた。
中肉中背な体格、シンプルに刈られた坊主頭、服装は学ラン、荷物も飾り気の無い黒い皮製のカバンのみ。
特徴といえば、アゴと頬の間辺りにある『ヒゲソリで失敗したの?』程度の古傷ぐらいか。

   「いえ、私たちはレアハンターの正念党です。
    空蝉高差さんですよね、あなたの持っている〔聖炎の王子ミカエル〕を懸けてデュエルしていただきたいのです。」

普段はイタリアの超絶美形少年、といった風だが、今は数日前にトガに鼻を折られて絆創膏をつけているホーティック。
今日は十数人のデュエリストを侍らせている。 その中には爬露巳式やニック・ゴールドなどなど、読者の皆さんにはお馴染みのメンバーもいる。 

   「俺、アンティデュエルもしねーって約束してんスよ。引き上げてくんねースか。」

空蝉と呼ばれた高校生は、トイレの隅へと追い込まれてなおマイペースだった。

   「私にも仲間との約束がありましてね。 あなたのカードは必ず持ち帰らなくてはなりません。」

ホーティックは瞳に闘志を点し、一歩ずつ詰め寄った。

   「――アレっスね、グっとくる覚悟ッスね。 でも――俺も約束があるんで、ここは逃げさせてもらうッス。」

空蝉は素早く踵を返し、ラクガキされた小便器を踏み台にし、換気用の窓をガラっと開け、頭からダイブした。

   「逃がしません!」

レアハンター達は、反射的に空蝉の足を掴みかかったが、それは失敗だった。

   「……アンタら、アタマがアレッスね。 トンボ並み。」

空蝉は瞬間的に窓枠を鷲掴みして半分ほど出た身体を強引に室内に押し戻した。
しかし、ホーティックを先頭に据えたレアハンターたちはその空間に突進する。
――結果。


ズガッシャッァアア!


先頭のホーティックの顔面に空蝉の足刀がめり込んだ。 噴出す鼻血。 赤く染まる便所。 卒倒するホーティック。

   「だ、第三幹部ーッ!?」

狼狽する正念党の面々、そして不敵に笑う空蝉。

   「……アレっすねェ。 不慮の事故でリーダーさんが倒れちゃったけど、まだデュエルしますか。」

ニヤニヤとする空蝉に、表情を怒りに崩すレアハンターの面々。

   「きっさまぁあああッ!」

レアハンターが数人飛び出し、空蝉へと踊りかかる。
しかし空蝉は最初からそれを予想していたようで、笑みをさらに深めた。

   「コレ、アレッスよね、正当防衛ッスよね?」

空蝉は素早く腰を落とし、下方から2本の腕を2人のレアハンターの喉元に絡めて、首を圧迫し……

   「空蝉くーん、なにしてるのかなー?」

トイレの入り口から掛かった耳に付く女性の声に、空蝉は腕を放した。

   「し、子組しぐみ先生……これはアレっスよ、正当防衛ッスよ。」

今までニヤニヤと笑っていた空蝉の顔は一気にゆがみ、挙動不審なまでにビクついている。

   「そこで鼻血出してる人は? 空蝉くんがやったの?」

   「え、や、それはアレッスよ、事故ッスよ。 その人が突っ込んできて……先生こそ、なにしにきたんスか?」

レアハンターを掻き分けて、男子便所にヅカヅカと侵入してくる子組と呼ばれた女性。

   「空蝉くんの追試が決まったから教えに来たの。
    あと、空蝉くん? 私との約束を言ってみようか?」

   「……1:暴力は振るわない。 2:賭けデュエルはしない。 3:イルカに憧れない。 4:一人前のデュエリストになる。」

   「はい、よく言えました。……それでは皆さん、お騒がせしてすみませんでした。」

   「ちょっと待って。 こっちも子供の使いできてるわけじゃ……」

去ろうとする2人を止めるべく、巳式が子組の肩を持つ。

   「……ホーティックさんを病院に連れて行ったほうがいいですよ? その出血じゃ本当に危ないので。」

   「!? 名乗った覚えは、ないんだけど?」

ホーティックくらいのデュエリストになると、顔が売れるとそれだけでレアハンターとして支障が出てくる。
そのため、誰かがホーティックの顔を知ったとしても、その顔を広めようとする者は報復の攻撃を覚悟しなければならない。
……ぶっちゃけると、巳式の記憶ではホーティックの顔は雑誌やネットなどの一般の情報網では晒されていない。
そのため、目の前の女はなんらかの『一般的ではない情報網』を持っている、ということになる。

   「デュエルするにしても、出直した方がいいと思いますよ? それでは、失礼します。」

子組は空蝉の襟首を掴み、ズルズルと引っ張りながらその場をあとにした。

   「えーっと、先生? 俺、なんか間違ってたんスか? 結構頑張ったつもりだったんスけど。」

   「空蝉くん? 前も言ったけど、マークシートの塗り潰す場所は確認してね?」

2人が歩み去るのをただ眺めるレアハンター一同。
……結果として、今回のカードハントでは狙われた五人のターゲットで、空蝉は唯一奪われなかった男となった。

※ちなみに他の4名は、エビエスに戦術模倣されたシグ・ゴールド、
ウォンビックにロック合戦で破れた鵜殿 八兵衛、
神次郎とプリッツ対決で負けたロールウィッツ・ウェンディエゴ、
クロックのターゲットでありながらシャモンに倒された神成 鏡真、の四人。

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