84pの小説 遊義皇20話


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第一条 A&BVS壱&弐という組み合わせの場合、A→壱→B→弐→A、のローテーションでゲームが進行する。
第二条 攻撃宣言は、後攻1ターン目からとする。
第三条 パートナー同士は、ライフポイント・フィールド・墓地・除外置き場・勝敗を共有するものとする。
第四条 パートナーのターンが来るたびに、自分自身のデュエルディスクは待機状態になり、手札・デッキは無いものとして扱われ、サレンダー等の権利確認以外の入力ができない。
例:壱のモンスターがある状態で弐のターンになった場合、そのモンスターは弐が操作し、壱は手札に誘発即時効果のモンスター等が有っても使用できない。



二封気&空蝉
  • LP:6300
  • 二封気:手札3
  • 空蝉:手札3
  • モンスター:〔ケルベク〕〔E・HERO エアーマン〕〔D-HERO Bloo-D〕
  • 魔法・罠:なし

ウォンビック&神次郎
  • LP:5600
  • ウォンビック:手札5(〔血の代償)、おジャマモンスター3体含む)
  • 神次郎:手札1
  • モンスター:〔BF-黒槍のブラスト〕〔ナチュル・クリフ〕
  • 魔法・罠:なし






   「まだ止まってやらないぜ? 魔・罠ゾーンに1枚セットし、〔龍の鏡〕を発動!」


龍の鏡 通常魔法
自分のフィールド上または墓地から、融合モンスターカードによって決められたモンスターをゲームから除外し、
ドラゴン族の融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)


  「誰もチェーンしないなら、全ての手札を捨て、〔連続魔法〕を発動するぜ?」


連続魔法 速攻魔法
自分の通常魔法発動時に発動する事ができる。手札を全て墓地に捨てる。
このカードの効果は、その通常魔法の効果と同じになる。


   「…っち、速い!?」


予期はしていたが、早すぎる。
手札枚数からして、このターンに引いたカードも含まれている。
天賦の引き運がなければできない芸当だった。



手札:サンダー・ドラゴン→墓地
手札:サンダー・ドラゴン→墓地


   「これで〔龍の鏡〕を二連発ッ!
    3枚の〔サンダー・ドラゴン〕と〔カオスエンドマスター〕を除外!」


墓地:サンダー・ドラゴン→除外
墓地:サンダー・ドラゴン→除外
Exデッキ:神の化身→場

墓地:サンダー・ドラゴン→除外
墓地:カオスエンドマスター→除外
Exデッキ:神の化身→場


神の化身 光属性 ドラゴン族 レベル6 ATK2500 DEF1300
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
2体の元々の属性が同じモンスターを融合素材とする。このカードの属性は、融合素材にしたモンスターの属性になる。


普通のドラゴンっぽいが、頭部には神次郎そっくりのホウキアタマ。
首には自身の現在の属性を示す、『ひかり』とひらがなで書かれたプレートが堂々と付けられている。


   「…そのカードは…!」


   「おう! 神次郎! お前に借りた〔神の化身〕だぜ! 有り難く使わせてもらうぜ!」


開始時、神次郎がUSBを借りるのをゴネたときに貸したあのカードだ。

   「〔ケルベク〕を攻撃表示に変更ッ!
    さらに〔Bloo-D〕の効果で〔ナチュル・クリフ〕を吸収!
    クラプティイー・ブラッドォ~ーッ!」


ナチュル・クリフ→装備カード
D-HERO Bloo-D Atk1900→2650


   「これでトドメだ! まずは〔神の化身〕で―――――」


   「……待て、バトルフェイズに入る直前に、俺は“手札”から魔法カードを発動する。」


   「なに!?」


今は二封気のバトルフェイズ、速攻魔法ですら相手ターンには手札から発動できない。
しかし、ウォンビックがデュエルディスクに差し込んだカードは、なんのエラーもなく発動した。


   「手札より変速魔法、〔おジャマた来週〕ッ!」


おジャマた来週! 変速魔法
初期速度●:0
このカード発動時、墓地の「おジャマ」と名の付くカードの数だけ、このカードを加速する。
このターンの任意のフェイズをスキップする。

   「へ…変速魔法?」


   「二封気が今出しているモンスターに届かないが、それも結構なレアカードだな。
    条件に応じてスペルスピードが変動するカード…使い手なんてしばらく振りに見たぜ。」


空蝉が感嘆の声をあげる中、ウォンビックは解説を付け加える。


   「今、俺の墓地には計4枚の『おジャマ』カードが存在している。
    よって、このカードは自身の加速条件を満たし――スペルスピードは4!」


   「スペルスピードが4以上になった魔法カードは…手札からも発動できる、ってわけだ。」


   「ふ、ふふん! 知っていたわ! ただ…外野のために説明させただけだ!」


   「あぁー、俺は知ってたけどな。」


   「あたしも。というか、そんなに難しいルールじゃないでしょ?
    条件次第ではカウンター罠より速くなる。
    そして、カウンター罠より速くなれば手札からも使えるだけ。」


トガとクロックからのフォローもなく、神次郎、ヘコむ。


   「とにかく、〔おジャマた来週!〕はこのターンの任意のフェイズをスキップする。
    バトルフェイズをスキップさせてもらう。」


手札を全て使い切り出せる限りのモンスターを出した二封気。
必殺の布陣でもあるが、裏を返せばこの布陣を崩されれば、もう手は残っていない。
バトルフェイズをここで飛ばされてしまうことだけは避けなければならない。


   「――ジロウの意見ではないが…〔ハリケーン〕で吹き飛ばしたのが仇になったな。
    あれが無ければ、俺の〔おジャマトリオ〕の発動タイミングはズレて、どうなっていたか分からん。」


今、二封気のフィールドに存在する伏せカードは、〔連続魔法〕で捨てないために伏せた1枚だけ。
しかし、伏せられた罠カードや速攻魔法は伏せたターンに発動できず、そもそもスペルスピード4には対抗できない。
だがしかし、だがしかし、だがしかし、空蝉には余裕があった。


   「…!?」


そこで、ウォンビックは気が付いた。
二封気が〔連続魔法〕の前に伏せたカードは、“〔ハリケーン〕で戻した空蝉のカード”だ。


   「…知ってるだろうが…変速魔法は手札からも直に使えるが…伏せたターンにでも使えるんだよ。」


   「まさか…!?」


   「借りるぜ空蝉! 伏せ状態の変速魔法、〔急減衰〕を発動ォオオオオッ!」


急減衰 変速魔法
初期速度●:6
変速魔法カードの発動を無効にし破壊する。
ターン終了時まで、相手がコントロールする全ての魔法カードのスペルスピードは1減速する。


×おジャマた来週!→墓地


   「…で、俺の攻撃宣言は続行。
    〔神の化身〕の攻撃、ジンジロウビームで〔黒槍のブラスト〕を攻撃する。」


○神の化身Atk2500  ×BF-黒槍のブラストAtk1700
ウォンビックLP:5600→5000


   「さ、さすがは私の化身…ッ! 強いッ!」


   「そんな…バカなッ!
    変速魔法専用のカウンターだとっ!?」


   「“バカな”ってのが“ありえないデッキ構築”、って意味だったらテメーらには云われたくねえな。
    超融合に、ライトロードやBFのゴッタ煮、攻撃カードの無いおジャマデッキとか。
    …俺にも、事情ってヤツがあるんだよ。」


空蝉の脳裏に、かつての屈辱が過ぎった。





第20話 聞えない咆哮





空蝉:LP0



   「…負け…た…?」


瞳はあふれ出るほどに潤い、流れ出る汗はとめどなく、ただ――喉だけが渇いていた。


   「…私の勝ちですね。 空蝉高差さん。
    約束どおり、〔ルー・ラワァーダ〕のカードを頂きます。」


〔ルー〕のカードを? 渡す? ずっと一緒に戦ってきた相棒のカードを?
こんな…こんな、ただ強いだけの…レアハンターに…?


   「…大丈夫ですか? 空蝉さん?」


この男はデュエリストではない。
デュエルは強いが、それだけではデュエリストとは呼ばない。
空蝉はその条件を言語化はできないが、その感覚に確信があった。


   「…い、イヤだ…。」


   「ハイ?」


   「…見逃してくよお…大事な…カードなんだよォ…。」


デュエリストに負けるなら良い。 誇り高い敗北なのだろう。
だが、今、今の敗北は、尊厳の介在する余地もない、一方的な“敗北”でしかなかった。
しかしながら、納得できないとしても今の言葉は云うべきではなかった。


   「…別に構いませんよ。
    あなたの〔ルー・ラワァーダ〕はそこまで重要度の高いカードでもありませんしね。
    それに、今日は七人衆に新しい人が加わった記念すべき日、ですから。」


云うべきではなかった。


   「では、また機会があれば…よろしくお願いします。」


その男は、部下たちを引き連れ、惜しげもなく去っていった。
“空蝉のことなんてどうでもいい” そう云うかのように。


   「…俺、今…なんて…云ったんだ…?」


負けることは良い。
悔しければ次に勝てばいい、奪い返せば良い。
それでも、空蝉はそれを認められなかった…同情を乞い、情けを受けた。


   「ア、ぃウ…あァオオ、グァぁああ~~オォーッッ!」


啼いた。 喉が切れるほどに啼いた。
対峙した七人衆がシャモンならば、同情もせずに淡々と奪いとっただろう。
対峙した七人衆がクロックならば、誇りを重んじて奪いとっただろう。

そんな中、ホーティック・モーガンは違った。
ホーティックはデュエリストではないが故に“武士の情け”を履き違えた。


   「許せねぇ…許せねぇッッ…!」


自分を見下して奪わなかったホーティックが、そして落ち延びた自分が、ただ許せなかった。
時は第一回バトルシティ大会終了直後。
グールズが崩壊し、神次郎とその手勢が正念党に入党したその日の出来事であった。



デュエルブレイン:矮鶏様

編集・作成:84g



   現在


   「…いつ、あの野郎を見つけても…次は負けない、アイツへのメタ


   「…ワンフェイズキル?」


空蝉は知る由はない。
ウォンビックも神次郎も、彼の仇敵、ホーティックと先ほどまで同じ部屋に居た。
そしてウォンビックも空蝉の態度と“ワンフェイズキル”というホーティックの代名詞に引っ掛かっていた。


   「オラァ! トドメぇッ! 〔ケルベク〕、〔エアーマン〕、〔Bloo-D〕でダイレクトアタック!」


ウォンビックもそれを空蝉に確認しようとした。
だが、それより早く、彼のデュエリストとしての習性が反応した。


   「手札より、〔速攻のかかし〕の効果発動!」


手札:速攻のかかし→墓地


速攻のかかし 地属性 機械族 レベル1 ATK00 DEF00
相手モンスターの直接攻撃宣言時にこのカードを手札から捨てて発動する。
その攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了する。


   「空蝉! 〔朱光の宣告者〕で止めろ!」


朱色の宣告者 光属性 天使族 レベル2 ATK300 DEF500
チューナー:このカードと天使族モンスター1体を手札から墓地へ送って発動する。
相手の効果モンスターの効果の発動を無効にし破壊する。この効果は相手ターンでも発動する事ができる。


   「俺の手札にあったとしても…今はお前のターンだからな、俺の手札は使えないぞ?」


   「…あちゃー…。しゃあねえ、ターン終了だぜ。(手札0・伏せ0)」


だが、兎にも角にも、今のターンで二封気&空蝉組には、質でも量でも圧倒的な優位があった。
二封気が手札を使い果たしたが、それでもフィールドには頑健なモンスターが5体実存しているのだ。
これをプレッシャーに感じない人間はそうそう居ない。
が、次のターンプレイヤーに萎縮なんて言葉はないが。


   「私のターン!
    …〔光の援軍〕! 発動する!」


光の援軍 通常魔法
自分のデッキの上からカードを3枚墓地へ送って発動する。
自分のデッキからレベル4以下の「ライトロード」と名のついたモンスター1体を手札に加える。


デッキからライトロードをサーチする〔光の援軍〕。
強いことは強いが、その肝心のライトロードのほぼ全てが効果を無効にされては何もできない。


デッキ:ライトロード・ウォリアー ガロス→墓地
デッキ:霞の谷の戦士→墓地
デッキ:神の宣告→墓地
デッキ:ライトロード・モンク エイリン→手札


エイリンでは今の二封気の布陣を突破する事はできない。
しかし、神次郎の顔は勝利を確信しているかのように晴れ晴れとしている。


   「なるほど、ジロウ、“あのカード”か。」


   「往くぞ! 〔越境同盟〕を発動!」


越境同盟 通常魔法
ライフを半分払って発動する。
自分のフィールド上または墓地から決められたモンスターをゲームから除外し、
越境トークン(光属性・悪魔族・星8・攻/守3000)1体を特殊召喚する。
このトークンは、この効果によって除外したモンスターによって異なるモンスター効果を持つ。
(このカードは公式大会では使用できません。)



神次郎LP:5000→2500


   「…しまった! それが有ったか!」


   「このカードにより、〔越境トークン〕を特殊召喚することができる!」


墓地:シャドウナイトデーモン →除外
墓地:おジャマ・バイオレット→除外
墓地:霞の谷の戦士→除外


越境トークン 光属性 戦士族 レベル8 ATK3000 DEF2500
「デーモンと名のつくモンスター」+「おジャマと名のつくモンスター」+「霞の谷と名のつくモンスター」
1ターンに1度、サイコロを1回振り、出た目の数だけフィールド上に存在するカードを持ち主の手札に戻す。
この効果を発動するターン、このカードは攻撃する事ができない。
このカードが破壊以外の方法でフィールドを離れた時、相手プレイヤーに1000ポイントのダメージを与える。
(トークン)


   「〔越境トークン〕の効果発動!」

サイコロ:6


場:ナチュル・クリフ→神次郎の手札
場:ケルベク→二封気の手札
場:E・HERO エアーマン→二封気の手札
場:D-HERO Bloo-D→二封気の手札
場:神の化身→Exデッキ
場:神の化身→Exデッキ


   「え、って、アレ!? 効果は〔Bloo-D〕が居る間は効果が無効になるんじゃ…?」


   「あぁー、細かいルールだけどな、トークンは効果があっても通常モンスターなんだよ。
    なんつーか、そのトークンを生み出した魔法や罠によって付加された効果、ってニュアンスなわけだな。」


クロックの解説に誰も耳を傾けない、全員が知っていたらしい。
…いや、ひとりだけ例外が居たが。


   「…知っていたッ! 〔Bloo-D〕の効果の穴のことなんぞぉぉっ!
    決して、〔Bloo-D〕の効果を忘れて〔越境同盟〕を発動したわけではなぁああい!」


今の彼の言葉を意訳すると、
『トークンが通常モンスターになるルールを知らなかったが、
それ以前に〔Bloo-D〕の効果を忘れていた』ということらしい。


   「…それよりも、ジロウ。
    お前、〔越境同盟〕の組み合わせ、何パターンくらいを覚えているんだ?」


〔越境同盟〕の特殊な点は、発生するトークンの効果は、出すまで効果を確認できない。
つまり、この状況にあわせたトークンを出した…ということは。


   「私を誰だと思っている?
    〔越境同盟〕の組み合わせがいくつになるのかは知らん。
    3ヶ月掛かったが、全部覚えているに決まっているだろウ。」


アマゾネス、ジェネクス、フレムベル、エーリアン、デーモン、墓守、HERO…その他諸々。
何種あるかも判らないモンスターカテゴリの中から三種類。
その組み合わせは想像の域を超える甚大さを備える。
常人ならば使う組み合わせだけ覚えるだろう。
神次郎という男は本当に天才かもしれない、とウォンビックは頼もしく思っていた。


   「〔ナチュル・クリフ〕を召喚! 行くぞバトルフェイズッ!」


ナチュル・クリフ 地属性 岩石族 レベル4 ATK1500 DEF1000
このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、
自分のデッキからレベル4以下の「ナチュル」と名のついたモンスター1体を自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。


   「〔ナチュル・クリフ〕の攻撃、ナチュラルハンマータックルッ!」


   「っちぃ…!」


二封気LP:6300→4900


   「フッハァハフラッフィァーッ!
    私のこの大逆転劇を見られてキサマらは百国一の幸せ者どもだ!
    ブラックマインの多大な手札、〔越境トークン〕の効果ッ! 質量のみで蹂躙可能ゥッ!」


   「まさかトークンに効果を持たせて攻略してくるとは…ッ!」


   「これでエンド!(手札1・伏せ0)さぁカードを引くがいい!」


モンスターが効果を持っておきながら、トークンの持つ効果としては見られることのない特殊なルール。
これは空蝉の得意とする〔宣告者〕によるカウンターをも無力であることを意味する。


   「俺のターン。
    俺は〔神次郎の宣告〕を発動!」


神次郎の宣告 通常魔法
。手札の天使族モンスター1体を捨てて発動する。
自分の墓地に存在する『宣告者』と名のつくモンスター2体を手札に戻す。


これは神次郎が現役のミュージシャンだった頃にやったI2のコラボ商品で、ライブをやったときの記念品。
販売枚数100枚と身内用の11枚しか存在せず、
そのほとんどをクラッシュ・クラーリネッドのファンがその多くを抱えているため、デュエリストには普及していないレアカードだ。
もちろん、デュエル前に借りた、アレである。


手札:ソイツ→墓地
墓地:朱色の宣告者→手札
墓地:暁光の宣告者→手札


   「まだまだぁっ!
    今捨てた〔ソイツ〕を除外し、手札より〔癒しの風の大天使 ラファエル〕を特殊召喚する!」


墓地:ソイツ→除外
手札:癒しの風の大天使 ラファエル→場


癒しの大天使 ラファエル 風属性 天使族 レベル8 ATK2400 DEF2300
このカードは通常召喚できない。
フィールドまたは墓地に存在する風属性・天使族モンスター1体をゲームから除外した場合にのみ、このカードを特殊召喚できる。
相手がカードをセットするたびに、以下の効果から1つを選択して発動する。
●自分は2000ポイントライフを回復する。
●コイントスで裏表を当て、当たった場合、フィールド上にセットされたカードを全てを破壊する。

キリスト教やユダヤ教に伝わる天使だが、その姿は人型をしていなかった。
赤と緑を基調とし、宣告者シリーズのようにメタリックで丸いボディ。
デュエルモンスターズらしいといえばそれまでだが、神々しくは無い。


   「〔ラファエル〕で〔ナチュル・クリフ〕を攻撃だ!
    激烈! 轟嵐大砲ゥッ!」


渦巻いた衝撃が、岩石でできたモンスターに叩きつけられる。
これが植物ならばしなることで受け流せたかもしれないが、自然石では避けられない。


○癒しの風の大天使 ラファエルAtk2400  ×ナチュル・クリフAtk1500
神次郎LP:2500→1600


   「〔ナチュル・クリフ〕の効果発動っ!」


   「それは許可しないッ! 〔朱色の宣告者〕ァッ!」


手札:朱色の宣告者→墓地
手札:暁光の宣告者→墓地
ナチュル・クリフ→無効



朱色の宣告者 光属性 天使族 レベル2 ATK300 DEF500
チューナー:このカードと天使族モンスター1体を手札から墓地へ送って発動する。
相手の効果モンスターの効果の発動を無効にし破壊する。この効果は相手ターンでも発動する事ができる。

暁光の宣告者 光属性 天使族 レベル1 ATK500 DEF300
チューナー:『宣告者』と名のつくモンスターの効果を発動する為にこのカードが墓地へ送られた場合、
自分はデッキからカードを1枚ドローする。

手札:1枚→空蝉の手札


   「…2枚のリバースカードをセットし、ターン終了!(手札0・伏せ2)」


   「って、オイ!? 空蝉!? 〔越境トークン〕倒せよっ!
    …っていうか、手札ゼロって〔オネスト〕はどうしたっ!?」


   「ツッコミはひとつずつしろ。
    というより、持ってるわけないだろ。 〔オネスト〕なんてレアカード。
    さっき、〔ヴァイロン・エプシロン〕を出したのも、レベル8のシンクロはアレしか持ってないだけだ。」


しゃあしゃあと言ってのける空蝉。
ニンジャが使う“空蝉の術”といえば、何もない場所から蝉の声がする術のことだが…。
この空蝉高差、舌先や態度も武器として使いこなしている。


   「んじゃあ、空蝉!
    その伏せカードで護れるんだよな!? 〔ラファエル〕はッ!」


   「いや? 伏せたかったから伏せただけだが?」


   「空蝉ぃいいいい!?」


   「ウォンビック・ブラックマイン!
    騙されるな! アレは奴らの姑息な作戦だ! 伏せカードは強力な罠カードだ!
    攻撃せず、ここは…って、フィールドのカードが4枚しかない!?
    もしサイコロの目が4丁度ならば〔越境トークン〕もバウンスの対象…!?
    …ええーい! どうすれば!?」


   「…俺のターン。 〔越境トークン〕、攻撃だ。」


興奮する神次郎を放置し、ウォンビックはさくさくとデュエルディスクを操作した。


○越境トークンAtk3000  ×癒しの風の大天使 ラファエルAtk2400
空蝉LP:4900→4300


   「…ブラフかぁっ…!?
    …ふ、ふふ! ウォンビック・ブラックマイン! よくぞ読みきった!
    私と共にデュエルをし、レベルが僅かばかり向上したようだな!」


神次郎は賞賛しているが、それ以上にウォンビックは訝しげだった。
確かにあの伏せカードが罠である気配はなかったが、それでも攻撃させられたという妙な感覚があった。


   「メインフェイズ2に以降し、モンスターをセット、さらに3枚のカードをセット。
    ターン終了だ(手札2・伏せ3)。」


落ち着くため、といわんばかりにウォンビックは防御を固めた。
ウォンビックの手札には〔おジャマジック〕によって加わったおジャマモンスターが有った。
現在のウォンビックの手札は2枚、言うまでもなくそのうちの2体であり、最後の1体は伏せられているのだろう。


   「俺のターン!
    サンキュウ! 空蝉! 良い迷彩だったっ!
    まずは1枚目! 伏せカード発動、〔トレード・イン〕ッ!」

トレード・イン 通常魔法
手札からレベル8のモンスターカードを1枚捨てる。自分のデッキからカードを2枚ドローする。

手札:D-HERO Bloo-D→墓地
デッキ:2枚→手札


   「…そういうことか…!」


その瞬間、ウォンビックは“攻撃させられた”という感覚の正体を知った。
あのタイミングで手札に戻されれば空蝉の手札に戻り、二封気が発動することができない。
空蝉は最初から、手札交換の伏せカードを二封気に渡すため、〔ラファエル〕を捨て駒にしたのだ。


   「こっちも借りるぜ空蝉っ! 伏せカード発動!〔手札抹殺〕!」

手札抹殺 通常魔法
お互いの手札を全て捨て、それぞれ自分のデッキから捨てた枚数分のカードをドローする。

手札:おジャマ・グリーン→墓地
手札:おジャマ・ブラック→墓地

手札:ケルベク→墓地
手札:E・HERO エアーマン→墓地
手札:融合→墓地
手札:闇魔界の戦士 ダーク・ソード→墓地
手札:真紅眼の黒竜→墓地


デッキ:2枚→ウォンビックの手札
デッキ:5枚→二封気の手札


   「良いドローだ、このターンでキメるぜッ!」




























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