84pの小説 遊義皇第4話


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タイトル:神の魔法カード?
記事No:15689 投稿日:1999/07/9(Thu)21:15 投稿者 : マイク
はじめましてマイクというものです早速ですが質問です3幻神・3邪神・3幻魔などの
最強のモンスター達は居ますが最強の魔法や罠は無いんですか?

タイトル : Re: 神の魔法カード?
記事No:15691 投稿日;1999/07/10(Thu) 7:42 投稿者 : 最強になりたい人
はじめまして~♪ 最強になりたい人です♪ m(__)m
改行や句読点は入れた方が読みやすいと思いますよ。
今のところそういう情報は無いですね~、マウスコミューンにも出回っていないようですし。

タイトル : Re^2: 神の魔法カード?
記事No:15692 投稿日:1999/07/10(Thu)16:27 投稿者 : ギゴ(アル)バイト
つーか究極のモンが3×3で9枚、魔法・罠もちょうど9種類・・・狙ってるのか? ぺガさんは?
(通常魔法、永続魔法、装備魔法、フィールド魔法、速攻魔法、儀式魔法、通常罠、永続罠、カウンター罠)
…ネタ尽きたならやるんじゃね?
以上、情報サイト「マウスコミューン」掲示板スレッド、「神の魔法カード?」より抜粋。



晴ればれとした青空の下、定刻を守らない電車を待ちながらホーティックは言い訳を考えていた。
いくつかは使えそうな主張も有るが、どれも仲間の納得を得られるものではない。


   「……やっぱり、素直に云うしかないかなぁ…カードを処分してたって。」


そこにきて、中古らしい音を立てながら、貨物・乗用・先頭の全3両の電車が駅に入ってきた。


   「やっと来ましたか…。
    二十六分の遅れ、来るときは十三分も到着が早かったのですが……はて?」


ホーティックには、電車に乗っていた2人にホーティックは見覚えがあった。
ひとりは云わずもがなの運転手さん、来たときにも運転していた白い髭の老人だ。
もうひとりは客車両に乗ったアメリカ人、オーバースケールの薄紫色のコートを着込み、寝癖が残る金髪と黒い瞳。
その人物はこのオセロ駅に降りると、真っ先にホーティックに気が付いた。


   「あぁー……ホーティックじゃねぇか、なんでこんなところに居るんだ?」


気だるそうな声に、やる気の無い目付き。
そんな覇気のカケラもない男にもかかわらず、殺しても死なないような図太さを感じさせる。


   「私は二封気さんに正念党復活の嘆願を伝えた帰りですが…クロックさんは?」


   「あぁー、二封気って今、この村に居るのか。」


   「知らなかった…ということは、今日は別件で?」


   「……あぁー、まあ、色々だ、色々。
    まあ、俺も二封気のツラは見てくるし…お前はシャモンにする言い訳でも考えてろよ。」


ホーティックの心中を読み、余裕然で男はセルフサービスの改札を出て行った。





第4話 如何様





どんな物にも限界はある。
蟻は一匹ではセミの死体を運べないし、ミツバチは一生に一回しか針を撃てない。
限界を超える方法はひとつ。 “誇りある異常者”にならなければならない。

ただ異常ではいけない。
誇りを失わず、新たなる猩々よ、お前は…。


   「刃咲くーん、来たよー。」


   「寝てるの? カゼくらい一晩で直せるでしょ?」


悪夢は、ドアを引く音と友の声によって霧散した。
ただの夢、風邪薬の副作用だろうか…刃咲には答えが出せないでいた。


   「おはよう、刃咲くん。」


   「おう、おはよう…。
    フク、壱華。」


普段どおり、見覚えのある顔が2つ。 壱華と福助。
怖い夢を見てたなんてカッコ悪いことは云えない、それよりも今は楽しむぜ。


   「さて、刃咲も起きたところでデュエルしましょうか。
    1人余るし、3人のバトルロイヤルにする?」


   「あのルールは遠慮する…〔強制転移〕がルール上使えないんじゃ俺に勝ち目ねぇし。」


   「うーん、だったら私と福助くんでやるわ、刃咲は…。」





ぐぁぐおおおぁっあああ!






   「何? 今の音は?」


   「悲鳴でしょ、とにかく行けば分かるわ!」


   「気にしないで良いぞ、あれは…聞いちゃいねー。」


子供は、ひとり動けばみんな動く生き物だ。 音源目掛けてまっしぐら。


   「ん? なんだ? もう鬼ごっことかできるのか?」


二封気のツッコミを後に引きつつ、刃咲が着いた先は診察室。
そこには、呻く金髪の外国人の腕を刃咲の母親が握り、指を試すように色々な方向に捻じ曲げている。


   「えーっと…刃咲くんの新しいお父さん?」


   「なにをどう見たらアレがラブシーンに見えるッ!?
    っつーか、あんなのが新しいオヤジって俺がグレるわッ!」


福助のボケに刃咲がキレ気味にツッコミを入れる中、追いついた二封気と金髪外国人の目が合った。
二封気は露骨に驚いたが、金髪外国人は気さくに“ヨォ”と声を掛けた。



   「…クロック。
    ホーティックの次は…お前が来たのか?」


   「あぁー、そりゃあ自意識過剰ってヤツだ。
    お前とはまた別件…見ての通り、指の検査ってヤツだ。」


云いつつ、金髪の外国人―クロック・ジュフ―は右手をブラブラと振った。
五本の指はそれぞれが荒糸で繋ぎ止められ、繋ぎ目から先は不健康に浅黒く変色している。


   「クロックよぉ、俺のダチが話に着いていけてねーんだけどな?」


刃咲の指摘に、クロックはワザとらしく立ち上がり、壱華と福助に傅いた。


   「あぁー…ハジメマシテ、坊ちゃんに嬢ちゃん。
    俺の名はクロック・ジュフ、右指はちょっとした事件で全部切られちまってな。
    それから刃咲医院の世話ンなってるが…二封気とは指が無くなったちょっと後に会って、腐れ縁だ。」


   「…それ、痛くないんですか?」


   「あぁー、まあ、見た目はちょいとグロテスクだけどな、血は通ってるし爪も伸びる。
    左に比べれば違和感は有るが、慣れればどうってことはねーぜ。
    …で、悲鳴こそ上げたが…検査は終了だよな、刃咲先生?」


自分が書いた資料を見直し、刃咲(母)は頷いた。


   「あぁー、ところで二封気にガキども。
    暇なら俺の指の動作確認に付き合ってくれねーか?
    “コレ”で、よ!」


クロックは紫色のコートの中からこれまた薄紫色のデュエルディスクを取り出した。
手馴れた手付きで左腕に構え、アニメのヒーローのように軽くポーズを決めてみせる。


   「わぁあ! 勝負ですか! デュエルですか!?」


   「…お前、まだ俺の作ったディスク使っててくれたのか!」


   「ゴメン、ちょっとダサい。」


   「お前、まだダメ大人してるんだなぁ。」


前の暖かいコメントが福助と二封気、後の冷ややかなのが壱華と刃咲だ。


   「あぁー…どっちでリアクションすれば良いんだ?」


   「リアクションなんてどうだって構いません!
    僕のドリアードデッキとデュエルです!」


凄まじく屈託の無い笑顔で、福助はデッキを構えてみせる。
その神々しさすら感じる挑戦にクロックは眩しそうにしながら二封気の方を見た。


   「あぁー…俺も蕎祐みてぇな捻じ曲がったガキならともかく…。
    こういうタイプのガキに“アレ”を使うのはどうも…っつーわけで、相手は二封気か蕎祐にやって貰いてえな。」


二封気も待っていたと云わんばかりに愛用の角付きデュエルディスクを取り出した。
当然の用に病院に玩具を持ってきている二封気とクロックに大して刃咲が思いっきり冷たい視線を送っているが…。
こういう常識的な視線に気付けるような人間は、そもそも最初から持ってこない。


   「あぁー、先生、廊下をちょっと借ります。」


   「他の患者も居ないしね。
    音量を低く設定して遊ぶなら文句は無いわ。」


   「あぁー、じゃあガキども。
    ペナルティーもねぇし、違和感が有ったら一声掛けてくれ。」


状自分達が何を求められているかを把握しきれず、福助と壱華は顔を見合わせた。


   「…違和感ってなんのこと?」


   「あぁー、そちらさん次第だが、見ていれば判るはずだ。」


   「手早く行くぜクロック、俺も暇じゃないんだ。」


暇でもないのに見舞いに来るわけでもないだろう、と刃咲は心中でツッコミひとつ。


   「あぁー、先攻は貰うぜ、二封気。(手札6枚)
    俺は裏守備モンスター置き場と魔法・罠置き場を1枚ずつ伏せて終了だ。(手札4、伏せ1)」


無音で縦に2枚連なって浮かび上がる裏向きソリッドビジョン。
今のところ不自然な点はなく、通常のデュエルだ。


   「ドローして、っと(手札6枚)。
    まずは〔キラー・トマト〕を攻撃表示で召喚。
    〔抹殺の使徒〕でクロックの壁モンスターを消すぜ。」


キラー・トマト 闇属性 植物族 レベル4 ATK1400 DEF1100
このカードが戦闘によって墓地へ送られた時、デッキから攻撃力1500以下の
闇属性モンスター1体を自分のフィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。

抹殺の使徒 通常魔法
裏側表示のモンスター1体を破壊しゲームから除外する。
もしそれがリバース効果モンスターだった場合お互いのデッキを確認し、
破壊したモンスターと同名カードを全てゲームから除外する。

裏守備モンスター:クロックのフィールド→除外置き場


   「場が開いたところで〔キラー・トマト〕で、殴らせてもらうぜ、クロック!」


   「あぁー、その攻撃は通せねぇな。
    伏せ罠、〔メタル・リフレクト・スライム〕発動…悪ィな、二封気。」


メタル・リフレクト・スライム 永続罠
このカードは発動後モンスターカード(水族・水・星10・攻0/守3000)となり、
自分のモンスターカードゾーンに守備表示で特殊召喚する。
このカードは攻撃をする事ができない。(このカードは罠カードとしても扱う)


青魚のように曇った銀色のスライムが、廊下を塞ぐように出現した。
膨れ上がったそれは、オバケトマトの体当たり程度では破れない事は確かだった。


   「それぐらいで謝るなって。
    俺は伏せカードを1枚出して、ひとまずターン終了だ。(手札4・伏せ1)」


   「あぁー…悪ィってのは攻撃を止めるって方じゃなくてな…。」


陽炎のように空気が歪み、そこを泳ぐように眼球を模した機械が這い出した。


   「〔抹殺の使徒〕の無駄撃ちさせて悪かったな、って意味だよ。」


異次元の偵察機 闇属性 機械族 レベル2 ATK800 DEF1200
このカードがゲームから除外された場合、
そのターンのエンドフェイズ時にこのカードを自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する。


古くから〔偵察機〕をセットする場合の最良のパターンである。
どんなカードでも除外してしまう〔抹殺の使徒〕だが、除外しても戻ってくる〔偵察機〕が相手ではどうしようもない。


   「あぁー、ドローだな。(手札5)
    …俺は〔閃光の追放者〕を攻撃表示で召喚して…〔強欲な壺〕を発動だ。」


強欲な壺 通常魔法
カードを2枚ドローする。


クロック:手札3→手札5 


   「〔異次元の境界線〕を発動して…終了だな。(手札4・伏せ0・発動2)」

異次元の境界線 永続魔法
自分の墓地に魔法カードが存在しない場合、お互いのプレイヤーはバトルフェイズを行う事ができない。


緑色のぼやけた壁が、二封気とクロックの間に出現し、お互いの領域を完全に遮断した。


   「…でもあれだと〔強欲な壺〕が墓地にあるから効力が…。」

   「福助、よく見ろ。
    クロックのフィールドにはどんなカードでも除外する〔光の追放者〕が居るだろ?」


閃光の追放者 光属性 天使族 レベル3 ATK00 DEF00
このカードがフィールド上に存在する限り、墓地へ送られるカードは墓地へ送られず、ゲームから除外される。


   「あれなら魔法を使っても〔追放者〕が除外して墓地に溜まらねえ。
    しかも戦闘面で弱い〔追放者〕も〔境界線〕で守られる…理想的なシナジー効…。」


   「ストップだ、クロック。」

刃咲の言葉を打ち消すように、二封気はクロックの手札枚数を一瞥した。
そこで子供たちもクロックの手札を見るが、クロックの手元にはカードが5枚有った。 4枚でエンドしたにも関わらず。


   「…なにをしたの? 今?」


   「コートから1枚出して手札に加えたんだよ。
    本来なら余剰1枚をコートの中かデッキに戻すんだが、実行する前に二封気が指摘したんだ。」


悔しそうに刃咲が解説する。
刃咲は何年も前からクロックが指の点検に来るたびに相手をさせられているが、一回たりとも見極めたことが無いのだ。


   「これが俺の“確認”だ。
    指が切られる前は4秒もあれば手札全部変えられたんだけどな。
    今じゃ1枚取り替えるのも一苦労だ。」


   「っつっても、クロックの交換の瞬間は分からないからな。
    戻す前に手札の数でアヤ付けるんだよ。」


二人は無効試合の処理をデュエルディスクに入力し、ソリッドビジョンを消していく。
既にこのデュエルの役割は果たし、続ける意味が無いのだろう。


   「でも…それは不正行為で……汚い行為じゃないんですか? クロックさん?」


壱華の常識的で、的確な意見にクロックは狼狽することはない。
慣れた質問であるらしい。


   「あぁー、まぁー、自慢できることとは思わねぇけどな。
    …ただまあ、それでも心が貧しいんでね、勝つのが大好きなんだよ。」


   「見破れもしなかったのに…論破するのは負け犬のすることですから、しませんけどね。」


クロックの子供っぽすぎる意見に、壱華は大人なリアクション。
不正行為は許される行為ではないし、不正を経た勝利はただ空しいだけ。
それはどんな理由があっても覆ることはない。


   「っつーか…そんなに勝ちたいなら、予告とかするなよ。
    お前、相手が知らないときでも“俺は手札入れ替えをするかもしれないぜ?”とか云うだろ。」


   「あぁー…油断してるマヌケを騙しても仕方ねーだろ?」


少なくともクロックの手札交換は“子供たちの目には見えなかった”。
つまり、子供たちが戦えば、クロックのイカサマに気付くことすらできないのだ。
それでも、クロックが予告をするのは情けを掛けているわけでも許しを請うわけでもなく、それが彼のルールなのだ。


   「あぁー、ところで二封気、帰りの電車は明日までねぇーんだよ。
    ……今日は泊めてくれよな?
    色々と話も有るし、よ。」


その裏に正念党党員としての…レアハンターとしての牙を光らせ、クロックは云った。


   「……良いぞ。」


   「サンキュ。 ところで二封気、お前ん家、酒は?」


   「いや、ねーけど?」


   「あぁー…だと思ったチクショウ。
    タバコも来る途中で切れちまったし、ちょっくら買いに行こうぜ?」


こちらは完全に友人として発せられた物だった。
オセロ村では酒を飲む家庭では、自宅で作るのがベター。
そのため、酒屋が遠く、買出し一つが一仕事になる。


   「…つーわけで、福助、壱華、刃咲…これ、貸しとくぜ?」


二封気はまたもやどこからともなくレンタルディスクを3枚取り出し、子供たちに手渡した。


   「…良いんですか?」


   「刃咲と壱華のカゼが治った祝いってところかな、福助のは………まあオマケだ。
    返すのはいつでもいいぞ。」


言い残し、病院を出ようとするダメ大人2人の背中が…少なくとも福助には、とにかく遠くに行くものに見えた。


   「…二封気さん!
    明日、デュエルしましょう! 二封気さんの全力のデッキで!」


二封気は振り向きもせず、背中越しの古めかしいピースサインを返した。
だが、福助が明日、この背中とデュエルすることはできなかったが…このときは知る術はない。


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