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会社員必見!“2足のわらじ”の実践術・副業マニュアル
知っておきたい副業の税務


これ以外にも情報テンコ盛り

前編

 副業と言っても立派な事業。だから、さまざまな税務の問題も出てくる。そこで、本誌『SOHOコンピューティング』の「SOHO総務部」でおなじみ、税理士・行政書士の杉山靖彦さんに、副業をするサラリーマンに必読の税務ポイントをQ&Aでまとめてもらった。

Lesson1 サラリーマンは副業をしてもいいのか?

 インターネットの普及により、最近は誰でも気軽にネットショップを立ち上げ、商売ができるようになりました。もっと気軽なのは、オークションを利用して入手した商品を売買することです。
 不要品をオークションやフリーマーケットで売買するぐらいの話なら、細かいことをあまり気にする方は多くないと思いますが、利益を出すようなことになりますと、会社に対しても税務面でも、法律上何か関係してくることはないのかと気になってくるものです。
 一般的なことをお話ししますと、利益がある以上確定申告が必要になるなど、税務上は多少手間がかかってしまいますが、サラリーマンが副業をしてはいけないという法律は存在しません。とはいうものの、一般的な話と社内規則とは異なります。比較的大企業の場合、社内規則で本人の副業を禁止している会社も多く、もし、給与所得以外の収入がある場合には、届け出や承認が必要ということになっているケースもあるので注意してください。
 また、本人の副業が社内規則で禁止されているならば、本人ではなく、配偶者(奥さん)の収入にすれば問題は解決するのでは? と安易に考えてはいけません。社内規則はクリアしても、所得金額によっては配偶者を外れて、手当の減額や税金の増加、奥さんに国民健康保険の負担が出てくるといった影響が生じる場合もあります。トータルでどうなるのかをよく試算して、検討する必要があります

Lesson2 副業で収入が1円でもあったら確定申告は必要か?

 サラリーマンの場合、給与賞与による収入が「給与所得」という分類であるのに対して、副業による収入は「事業所得」、または「雑所得」という分類に入ります。そして、サラリーマンの身分であったとしても、副業によって収入があった場合、原則として確定申告は必要となります。
 しかし、「雑所得」の場合、年間の所得金額の合計が20万円以下であるならば、特に届け出をしなくても確定申告は不要となります。
[20万円以下の年間所得→確定申告不要]
 注意が必要なのは、副業による収入金額を事業所得にするか雑所得にするかの判断です。しかし、
①所得金額>20万円
②所得金額=収入金額-(仕入金額+必要経費)<0円  このような場合は、十分な検討が必要となります。①の場合は、青色申告にすれば事業所得であったとしても課税が少なくて済みます。また、②の場合も、事業所得にすれば、その損失を翌期以降へ繰り越して将来の節税を得ることができます。

Lesson3 「事業所得」と「雑所得」の選択ポイントは?

 事業所得と雑所得の大きな違いは、事業所得には青色申告という大きな特典を得られる制度がありますが、雑所得にはないという点です。 ただし、事業所得の場合、特典と同時にいくつかの義務も生じてきますので、結局は、税金上のメリットと手間をはかりにかけることになるでしょう。 では、具体的にその違いを説明しましょう。

雑所得

雑所得の場合、帳簿はなくても構いません。領収書や支払メモを集めておき、申告時に分類、合算して表形式などにまとめれば十分です。 また、その計算方法も現金主義による処理が認められています。つまり、実際にお金が動いた時点で売上や仕入、経費を計算するお小遣い帳程度の処理で構わないということです。

青色申告による事業所得

これに対して、青色申告による事業所得は、一定の帳簿を備えることが求められ、経理処理についても発生主義が原則となります。
 たとえば、商品は納品した時点で売上に計上し、実際に入金があった時点で売掛金を消し込むという方法です。また、貸方、借方といった経理の仕訳に関する理解も必要になりますので、簿記がわからない方にとっては、やや敷居の高い方法です。
 ただし、その分青色申告には青色申告控除があり、青色申告をするだけでも10万円、一定の要件を満たせば青色申告特別控除と称して最大55万円の控除が認められています。つまり、その分所得が減額されるので、結果的には節税効果を得ることができます。
 また、配偶者が一緒に仕事をしていれば、配偶者に青色専従者給与を支払うことによって経費とすることができるなど、税制上の優遇措置の多くは、青色申告者にのみ認められています。

 上記のように、青色申告による事業所得は、雑所得と比較すると、かなり有利な面が多いのですが、申告する側に求められる作業も多くなります。最近は会計ソフトの普及により、その労力もかなり軽減されていますが、所得が僅少な場合は、コストパフォーマンスの面から考えて雑所得としたほうが有利でしょう。


Lesson4 収入は40万円、でも経費が60万円を超える場合、どうしたら一番得か?

 まず第1に、収入が40万円あるとはいっても、実質的な所得はマイナスですから課税所得がないということになり、確定申告をする必要性はありません。
 しかし、ここのマイナス20万円が青色申告による事業所得ということになれば、欠損金の繰越控除という青色申告の特典により、来年以降の所得から差し引き、節税効果を生むことができるので、青色申告で事業所得とすることが一番得ということになります。


Lesson5 退職するまで副業のことは会社に隠しておきたいが、どうしたらよいか?

 副業をしていること自体を知られたのでは元も子もありませんが、自社の社員が副業をしていることを会社が知る方法は、唯一、住民税の金額です。一般的には、サラリーマンの場合、すべての住民税が給与から天引きされる特別徴収ということになっていますので、給料が同じ程度の他の社員よりもあなたの住民税が多かったら、副収入があるということがすぐにわかってしまいます。
 しかし、会社給与分の住民税のみが会社に請求され、その他の所得に対する住民税は個人に直接請求されるという普通徴収という制度があり、この制度を利用すれば会社が知ることができるのは、給与所得に対する住民税の金額のみということになります。
 この特別徴収と普通徴収は、所得税の確定申告書に、住民税の特別徴収と普通徴収の一方を選ぶ小さな欄がありますので、ここで、必ず普通徴収に丸を付けてください。特別徴収を選択したり、どちらにも印がない場合には、特別徴収の取り扱いとなりますので注意が必要です。

後編

 前編は基礎知識である「事業所得」と「雑所得」を紹介した。後編は「趣味と副業の違い」という観点から、引き続き、税理士・行政書士の杉山靖彦さんに解説してもらおう。

Lesson6 副業の赤字分をほかの所得と通算できる?

 サラリーマンの営む「趣味の域から抜けない程度」の副業による所得は、所得税法上でいうと一般的には、「雑所得」という分類に入ります。雑所得に分類された場合の所得金額は、前編でも触れたように、
所得金額=収入金額-(仕入金額+必要経費)
という計算で求められます。そして、これが20万円以下、つまり、金額が少ない場合は、確定申告は不要というメリットがあります。 しかし、一方でこの雑所得には、たとえ赤字が発生したとしても、ほかの所得との通算やその赤字を繰り越したりすることはできないというデメリットがあります。 ところが、この副業が雑所得ではなく、「事業所得」ということになれば話は大きく変わります。所得金額の計算過程で、さまざまな特典が得られるどころか、赤字が出た場合に、ほかの所得と通算したり、その赤字を翌年以降に繰り越したりすることができるという大きなメリットがあります。つまり、金額が僅少(20万円未満)だが利益が出ているという場合は、間違いなく「雑所得」がいいでしょう。しかし、金額が増えてきたら、青色申告による「事業所得」を検討する必要があります。



Lesson7 副業を「事業所得」にするための手続きは?

  事業所得の定義が、「農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サ-ビス業その他事業から生じる所得」となっているため、営んでいる副業が、事業であるか否かは、単に所得金額の大小で決まるものではありません。しかし、事業として行うか否かの意思は非常に重要です。 つまり、副業による収入が僅少で規模が小さくても、しっかりと意思表示を行えば、多くの場合は事業所得として認められるということです。実際のところどのような事業でも、最初の規模は小さいものです。 下の表に示した書類を作成して(青色申告)事業所得としての届け出を、所轄の税務署と各都道府県税事務所(または市町村役場)に提出し、しっかりと事業として行うことを意思表示しましょう。  これによって、副業が事業所得として認められれば、もし赤字が出た場合に、他の所得との通算が可能となります。

事業所得とするのに必要な書類
作成書類

提出期限

提出先
個人事業開廃業等届出書 開業の日から1ヶ月以内 所轄の税務署
青色申告承認申請書
(青色申告したいとき) 開業の日から2ヶ月以内
事業開始等申告書 開業の日から15日以内 各都道府県税事務所
(または市町村役場)



Lesson8 副業でも固定資産は減価償却が必要?

 固定資産というと、本誌の読者であれば主にパソコンが頭に浮かんでくると思いますが、固定資産は、事業所得でも、雑所得でも、一括で経費にすることはできず、減価償却をすることによって費用化しなければなりません。 ただし、平成13年4月以降は、100万円までのパソコンなどを購入した場合に全額費用化できるパソコン減税が廃止されたり、減価償却期間が4年に短縮されたりしたため、パソコンの経理処理の仕方が大きく変わりました。

固定資産の償却方法
金額

償却方法
10万円未満 消耗品費として全額経費
10万円以上20万円未満 3年間での均等償却
20万円以上 4年間での減価償却
100万円未満
100万円以上

 なお、この金額の判断については、税抜経理をしている会社のみ、消費税抜きの取得価額で行います。免税業者や税込経理をしている会社では、消費税込みの取得価額で行うことになるので注意が必要です。



Lesson9 車の購入費や維持費は副業の経費にできるか?

 さて、このあたりになってくると話は微妙です。どういうことかと言いますと、その車が副業を営む上で必要か否か、また自家用と事業用の使用頻度は、それぞれどれくらいあるのかという問題が出てくるからです。 確かに、趣味の延長で副業の収入が発生したとしても、趣味の部分まで経費にすることを、税務署は認めてくれません。 したがって、その車は本当に事業で必要なのか? という部分でチェックします。そのとき、その副業では車は必要ということになったとしても、ではその使用頻度はどれくらいか? という部分で、チェックされますので、副業では車の購入費や維持費を全額経費に入れることは難しいでしょう。 これと同じことは、パソコンやそのほかの固定資産でも言えます。自家用と事業用を兼ねた固定資産の場合は、実体をよく見て経費に入れられるかどうかを考えてください。 事業用の部分だけでなく、自家用の部分も経費に入れている場合は、自家用に相当する部分について、経費から差し引く必要があります。



Lesson10 副業でも接待交際費は認められるか?

 これも、**Lesson9の車の場合と同様ですが、その副業を営む上で必要とされる接待交際費は経費として認められます。しかしながら、個人の交友関係内での飲食にともなう接待交際費の場合は、残念ながら経費にすることはできません。ポイントは、副業を営む上で必要か否かです。 たとえば、結婚式の祝い金などといった慶弔費、お中元やお歳暮といった贈答品についても、業務上のお付き合いがある方で、そのための支出であれば経費になります。しかし、単なる友人や親族、関係者などに対する慶弔費や贈答品は経費としては認められません。



7ヶ条

  • 第1条 本業以外の時間はすべて副業と思え
  • 第2条 会社に副業を持ち込むな
  • 第3条 携帯電話でメールは常識
  • 第4条 原則、事業所得として確定申告を
  • 第5条 万全なセキュリティ対策は当たり前
  • 第6条 顧客への責任感の徹底が最重要
  • 第7条 家族の理解なしには成功もなし
  • plus1&まとめ 結局、継続する原動力は「やりがい」
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