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妊娠の維持


妊娠維持には主にエストロゲン・プロゲステロン・ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)・ヒト胎盤ラクトーゲン(hPL)が働きます。前2者は妊娠初期には妊娠黄体から、それ以降は胎盤から分泌されます。一方後2者は合胞体栄養膜細胞(後の絨毛)から分泌されます。それぞれの特徴についてみていきましょう。

ステロイドホルモン
①エストロゲン
非妊娠時は卵巣で産生されますが、妊娠初期は妊娠黄体から、その後(妊娠12週頃から)は胎盤から分泌されます。E1、E2、E3の3種類ありますがどれも妊娠末期にかけてひたすら増加します。

エストロゲンの作用は以下の通りです。
1)子宮筋を肥大させ退治の成長に合わせて子宮を大きくさせます。
2)オキシトシンの感受性を高め子宮収縮を促進します。ただしこの作用は妊娠の維持に不利に働くため、プロゲステロンが拮抗することで打ち消されています。
3)乳腺の発育とプロラクチンの分泌を促します。なお同時に乳腺組織のPRL受容体を減少させているので乳汁分泌は起こりません。

②プロゲステロン
エストロゲンと同様、非妊娠時は黄体から、妊娠時は黄体→胎盤から分泌されます。妊娠末期にかけてひたすら増加するのもEと同様です。

プロゲステロンの作用は以下の通りです。
1)子宮内膜を脱落膜化させ、子宮筋層内部の毛細血管を繁生させます。
2)Eに拮抗しオキシトシン感受性を低下させます。
3)乳腺発育とプロゲステロン分泌を促すとともにPRL受容体を減少させます。

蛋白ホルモン
①ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)
妊娠のごく初期から合胞体栄養膜細胞によって分泌されるLH作用をもった糖蛋白です。妊娠10週ごろ分泌のピークを迎え、その後漸減して一定の値をとるようになります。

作用
1)妊娠黄体を刺激してエストロゲンとプロゲステロンの産生を促します。(主作用。hCGが妊娠黄体退行変性後減少するのはこのため)
2)胎児副腎を刺激してDHEAの産生を促し、胎児精巣のLeydig細胞を刺激してテストステロンの分泌を促します。

②ヒト胎盤ラクトーゲン(hPL)
hCGと同様合胞体栄養膜細胞から分泌されるポリペプチドホルモンです。

作用
胎児発育のためのエネルギーを供給するために母体のグルコースを胎児に回す役割をします。hCGと異なり妊娠末期にかけてひたすら増加します。具体的には以下の通りです。
1)母体におけるTGの分解促進
2)母体におけるグルコースの利用抑制(抗インスリン作用)
どちらも母体側の作用であることからも分かるとおり、hPLは合胞体栄養膜細胞から分泌後、母体側に移行します。

Q.妊娠中のホルモンの働きについて誤っているものはどれか。2つ選べ
a.エストロゲンの主作用は子宮筋肥大・オキシトシン分泌・乳腺発育の促進である
b.プロゲステロンは子宮内膜の脱落膜化を促す
c.hCGは妊娠黄体を刺激してE・P分泌を促進する
d.hPLは妊娠10週ごろに分泌のピークを迎える
e.hPLは母体のグルコース利用を促進する

A. d,e

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