—新しいiTunes70.6.1があります。更新しますか?

    男「更新か。あれ・・・こないだ7.0じゃなかったか?
     Appleダサっ!!点の位置まちがえてんじゃんwwww
     70て!!残り63はいつ更新したんだよwwww」

    男「まぁいいや更新しよ・・・てかなんか容量でかくないか・・・?」

    —ダウンロード完了しました

    男「特に見た感じ変わってないな。同期させるか。」ぽちっ

    —iPodの同期が完了しました。

    mini「ふぅ〜ん、むにゃむにゃ…お姉ちゃん・・・ブラ返してよぅ・・・わたしだってひつようだもん・・・」

    男「???」

    男「な…なんか声聞こえた…」
 
    mini「ふにゃ…ふぁ〜ぁ。むぁ。」

    男「何の声だ?iPodから・・・だと?」

    mini「あ、御主人さま、おはようございます〜(ペコリ)」

    男「…オハヨ…??」

    mini「あの…」

    男「ぎゃぁあiPodしゃべったーーー!?アァ〜きたかこれが統合失調症か
   とうとう俺もメンヘラだアハハハハハアハハ…」

    mini「あわわわ。御主人さまっ!しっかりしてください!!
         病気じゃないですよっ!!ふぇーん!!!御主人さま〜〜」

    男「ご主人さまだってアハハアハハアハハアハハ」

    mini「うぇ〜〜〜ん!」

    mini「ちがうんです!病気じゃないですよ〜。私iPod miniなんです〜〜ぅうぅ〜え〜ん」

    男「いやいやそれは知って・・・というか泣き止んでくれよ。俺が悪かったから・・・」

    mini「うぅ…クスン、ひっく」

    男「えと…どゆこと?これ夢?なんで喋れるの?」

    mini「夢じゃないでずー、わたしたち…iTunes70の更新から人間ぽくなれるんです。」

    男「ぽいって、おま・・・バカかっ!!!」

    mini「ひっ…私もくわしくはよくわかんな・・・ぐすっ」

    男「わわわかった!!な泣くな!いいこいいこ〜」


    —なでなで・・・なでなで・・・なでなで


    mini「・・・えへっ///」

    mini「だから私、これから・・・いつも御主人様のそばで、歌ってさしあげますね!」

    男「(か・・・かわいい・・・)」

    —抱きしめっ

    mini「あ・・・///」



   男「じゃ、じゃあさ、買ったはいいが使ってないシャッフルがあるんだけど、それもiTunesに繋げたらもしかして…」

    mini「ひっ…shuffleちゃんがいるんですか…」オドオド

    mini「繋げたら目覚めますけどぉ…」

    男「そっかー小さいからロリっぽかったりしてwww幼女かぁ…つなげちゃお」

    mini「あの…ぁ(どSな性格のコト言えなかった)」

    ―カチッ

    ―同期しました

    男「(お兄たま!とか言ったりしてウフフ)」

    ―シャッフル起動・・・ワナワナする

    shuffle妹「…男っー!!お前なんで型落ち使って、わたしを使わないのよー!!!」

    怒涛のクリップ攻撃!

    男「イターっ!ちょっクリップいたい!!(ようじょはようじょでも…S幼女じゃねーか)」

    男「こら、だ…そ…そこははさんじゃだめっ///」

─────
  
   shuffle「お姉ちゃんばかり構って…
        こうなったら私の魅力を身体に叩き込んで……ゴソゴソ」
    
  男「ちょ、shuffle、鞭とかどっから出したんだよ!?
     これからはお前も使うから…ちょっと落ち着こうな?」
    
  shuffle「そんなこと言って……本当は期待してるんでしょ?フフ……」
    
  男「なんかスイッチ入ってるよ……mini助けて…」
    
  mini「うう、私にはどうしようも」

    shuffle ビシィッ!!

    男「ひ…………あれ?」
    
  shuffle「?…あの…妹が迷惑をおかけしたようで…すみません」
    
  男「急に雰囲気が変わって……男の子?!」
    
  mini「shuffleは気まぐれなので…」
    
  男「気まぐれ!?」

    
  shuffle兄「妹がマスターに対してご無礼を…どうお詫びしたらいいか……」
    
  男「い、いや、別に構わないよ。それに君が気にすることないし」
    
  suffle兄「そういう訳にはいきません。お詫びに僕の体を好きにしていいですから。
         とりあえず服脱ぎますね……」
    
  男「それはいりません」
    
  shuffle兄「僕じゃ…ダメですか?」
    
  男「いや、そういう事じゃなくて……普通に仲良くしような?」
    
  shuffle兄「仲良く……ハ、ハイ…///」

    男「兄は兄でなんか怪しいな…appleなに考えてるんだ?」
    
  男「…?miniどうした?」
    
    mini(はっ……私ったら変な妄想を…)

──────

    ―ビック力メラにて

    男「そろそろcalassicを買おうかな。えろんな動画もいっぱい再生させてみたいし。」

    mini「え?何な動画ですか?」

    男「い!ろんな!動画!」

    男「やっぱ160GBかな〜ウフフ」

    classic「(なんか男がいやらしい目で見ているわ・・・)」

    mini「あ、お姉ちゃ〜ん!」

    classic「あら、miniも目覚めたんだ。あんたのマスター・・・それ?さえない感じね。」

    mini「そんなことないもん!!優しくていい人だもん!今日はclassicお姉ちゃん買いに来たのよ!」

    classic「え〜。確かに買っては欲しいしminiがそう言うなら、変なトコ行くより安全そうだけど・・・。」

    classic「ちょっとアンタ!」

    男「えっ!ハイ・・・」

    classic「わ、私を買ってもいいけど、ヘ、変な動画再生させたりしたら容赦なく告訴するからね!」

    男「え?変なってどんな?」

    classic「その・・・えっちなやつとか・・・」

    男「え?聞こえなかった。何なやつ?」

    classic「え・・・えっt///」

    classic「・・・・わざとやってるわね。名誉毀損で告訴するわ。訴状が届くのを楽しみにしていなさい!!」

    男「ちょ!訴えるなっわかったから!!エロ動画は再生しないから、ウチに来てくれないか?他の姉妹も居るしさ。」

    classic「そ・・・そこまで言うんだったら。いいわ。ただし、私が頼まれて、アンタのウチに行くんだからね!間違えないでよね!」


    ―こうして、さえない男とiPo娘三姉妹の奇妙な同居生活が始まったのだった―


───


    shuffle「男!!私はアイドルものが歌いたいっ!!うーたーいーたーい!!」

    男「お前が歌ったらみんなU15になっちまわないか?てかお前の欲求>俺の嗜好なのか・・・」

    shuffle「あったりまえでしょ!バカ犬!」

    男「なんだとおまえ!こらー!逃げるな!」

    ―ドドドド

    classic「私はなんでも歌えるけど、楽器系はカンベンしてほしいわ。
      てかアンタなんでこんなにアニメソングが入っているのよ!削除しなさいよ!」

    男「まって!!やめて!!消さないで!お願いします!」

    classic「何でも、言う事きく?」

    男「え?」

    classic「何でも言う事聞くなら消さないであげる。」

    男「(なぜ、こんなことに・・・)わ、わかった。何が望みだ。」

    classic「・・・服。かわいいやつ///」

    男「お前はでかいからかわいい系は無理だろ。」

    classic「なんですって!バカ!!1ギガ消してやるっ!!」

    男「ぎゃぁあ買います!買います!!」

──────

    男「みんな出かけるぞー」
    
    ipod「はーい」

    男(子供連れて歩いてるのと変わらん……もはや携帯用プレイヤーじゃねえ……
     1人だけ連れてくと他が拗ねるし……てか、そもそもどういう仕組みで人間型になったんだ?)

    男「あ、そうだmini何か曲かけてよ」
    
    mini「♪じょじょ わず あ まん ふー そーと〜」

    男「君が歌うの!?」

  mini「?私の機能はそもそも音楽再生…」

  男(全部この子の声で再生されるのか……これは進化なのか?)

───

    apple社幹部A「iTunes70プロジェクトは順調か?」

    apple社幹部B「はい、これが完成すれば音楽プレイヤー界の革命になるでしょう……」

    apple社幹部A「iPodを人間化する、か。相変わらずCEOはとんでもない発想をするな」

    apple社幹部B「……てかこれ、AIの設定がなんか偏ってませんか?」

    apple社幹部A「……俺も思ってた。ボディのデザインもなんていうか…可愛らしいのに微妙にエロイ…」

    apple社幹部B「CEOの趣味…?」

    apple社幹部A「革命っつーより……黒歴史になるかも…」


    ジョブス「IPod…可愛いよiPod………グリグリグリグリ」

───
  
    男「classicは一番容量がでかいアニソンや動画入れるとして、
    shuffleは元気だからアイドル系にするか。
    miniは上品だから、クラシック系とかが向いてるかな。」

    mini「iTunesにクラシック音楽ほとんど入ってないです!うわぁ〜〜ん!!」

    男「ちちちgちがうんだ!これからクラオタになるから!!!すげー使っちゃう!ピアノ弾いてくれっ」

    mini「ほ・・・ほんとですか?(涙目)」

    男「ほんとほんと!CD沢山かってくるぞー」


  ―こうして男は少しだけクラシックに詳しくなった

──────

    ―大学にて

    mini「むむむ・・・ご主人様はあの女子に恋しているっっ!!!」

    男「ななっなんで!?そんなことが!」

    mini「iTunes70からは私たちとご主人様は意識で繋がっているのです。」

    男「なんでもありか・・・」

    mini「私が話しを付けて来てあげますね!うふふ」

    男「まてまてまて!ひと前で人型になるな!」

    mini「大丈夫ですよ!小さいまま女さんが使ってるnanoに話しをつけて来るんですよ。」

    男「そ…そんなコトできんのか??」

    mini「もちろん!将を射んとすればまずはiPodを射よって言うじゃないですか。」

    男「・・・言わない」


    mini「もう、細かいことはいいじゃないですか!
     さ、置き忘れたふりして女さんのnanoの近くに置いて下さい。」

    男「大丈夫か…なんか作戦でもあんのか?」

    mini「大丈夫です。nanoを説得して、女さんの歌の途中にしつこくサブリミナルを入れていつの間にかご主人様に惚れさせるんです。」

    男「犯罪スレスレじゃん…」

    mini「いってきまーす!」

    男「お…おう。」

    ―彼女の鞄の近くにさりげなく置く

    mini「nanoちゃん!nanoちゃん!久しぶり!」

    nano「?…どちらさまナノ?」

    mini「おおおお姉ちゃんよ!忘れないでよっっ!」

    nano「あぁ!mimiお姉ちゃん!久しぶりナノ!」

    mini「微妙に名前間違わないでよ!miniよ!」

    nano「ごめんなさいなのっ!テヘ。」

    mini「なんかニセ天然ぽくてたちがわるいわ…」

    nano「お姉ちゃん、久しぶりにどうしたの?寿命で遺言を?」

    mini「まだ寿命じゃないわよっ!型落ちだからってバカにしてっ!うわーん!」

    ―miniは逃げ出した

    mini「あ、お姉ちゃ〜ん。ちょっとからかっただけなのに。」

    男「ど…どうだった??」

    mini「えぐっえぐっごじゅじんざばー。」

    男「うっ、なぜ泣いて帰ってくる。どうしたんだよ。交渉失敗か?」

    mini「nanoにいぢめられだんでずー」

    男「交渉以前の問題かよ。まぁ期待してなかったら大丈夫だよ鼻水ふけよ。」

    mini「こうなったらclassicお姉ちゃんに頼むしかないです。」

    男「classicにそんなこと言えない。ムリ。」

    mini「大丈夫ですよ!生意気なナノに鉄拳制裁をしてもらいましょう!!」

    男「俺の恋は?」


  ―深夜、男が寝た後

    mini「classicおねいちゃん!女さんとこにいるnanoにいじめられたんですー。」

    classic「いつものことじゃない。」

    mini「これにはご主人様の恋もかかってるんですよぅ!」

    classic「どゆことよ?…ふむふむ。女のnanoに、サブリミナル使わせて惚れさせる?」

    classic「アハハそんなんやっても無理無理!」

    mini「無理じゃないもん!おねいちゃん明日行ってnanoに話しきてよー!」

    classic「まー無理だと思うけど!久しぶりにナノに会ってくるか。」


    ―再び大学

    classic「──てわけで、nanoお願いできない?」

    nano「うーん、ご主人を洗脳するのは少し気がひけるなの……それにしても」

    classic「ん?」

    nano「おねーちゃんがそんなに一生懸命なんて…もしかして男さんのこと好きなの?なの?」

    classic「ばっ……ち、違うわよ!ただ…miniが気にしてたし……」

    nano「miniおねーちゃんが?じゃあclassicおねーちゃんは?」

    classic「あ、あたしは別にあんな奴……ただ、ほっとけないっていうか……
        そう!あいつ彼女でもつくらないと、そのうちPCのエロ動画あたしに入れそうだし!
        200Gとかいくらあたしでも入らないし!!」

    nano「(えろどーが…200G?!)……それだけなの?」

    classic「ほ、他に何があるのよ!もう…あんたには頼まないんだから!」


    男「あ、classic…どうだった?」

    classic「あんた男らしく自分でアプローチしなさい!!」

    男「え……今朝と言ってることが違う…」

    classic「いいから!!」


    nano「人とiPodの恋って…あるのかな……」



    ―後日

    女「ねえ、男くん」

    男「うぇ?!…あああ、スイマセン、はい……俺ですか?」

    女「あ、ごめんね急に…男くんていつも違う種類のiPod持ってるよね?音楽好きなの?」

    男「ああ、うん、まあね」(女さんから話しかけてくるなんて……いや、焦るな俺)

    女「こないだ鼻唄うたってるの聴いたんだけど…カノンだよね?パッヘルベルの…クラシックも好きなんだ?」

    男(カノン……エロゲ?パースエイダー?……落ち着け、俺。
     女さんがそんな話題を振ってくる訳がない……そう、今は音楽の話をしているんだ……)
    
  男「うん、好きだよ。まあ最近興味もって色々聴いてるとこなんだけど」

    女「そっかあ。まわりにクラシック好きなんていないから…また今度話そうね!」

    男(なんだかいい展開に……クラシック詳しくなっといて良かった…)

    classic「あんた焦り過ぎ」
    mini「もう少し落ち着いてはなした方がいいと思いますよ!」
    shuffle妹「フフ、可愛い…いじめたくなっちゃうなあ」

    男「お前らうるさい」

──────

    男「なあ、そういえばお前ら女さんのnanoと普通に話してたけど…?」

    mini「前に言ったじゃないですかー。私たちはiTunes70から人間ぽくなるんですよ」

    男「いや…というか今更だけど、お前たち以外に人型にトランスフォームするiPodなんて見たことないぞ」

    classic「え……みんなできるんじゃないの?」

    男「できねーよ。どこの超生命体だ。そもそもiTunesだって7からいきなり70って…」

    mini「そーなんですか?」

    shuffle兄「……あれ公式HPでは7のままですね…」

    男「お前ら…何者なんだ?」

    mini「iPodです」

    男「それはわかるけども」

──────

    mini「♪おっでかけおでかけ」

    男(自作の変な歌を口ずさむiPod……シュールだ)

    男「こういう時はみんな人間形態でついてくるんだな」

    classic「あんた学校では人型になるなって言うし…休日くらい体をのばしたいのよ。
        ケースの中って窮屈だし」

    男「そういうもんなのか……お、ちょっとapple store寄ってこう」

    ──店内

    男「やっぱり人間型iPodとか売ってないし、iTunes70もないな」
  
  男「ジニアスバーで……聞けるわけねえ。頭おかしいと思われるかも」

    shuffle妹「あ、このケースかわいい」
    classic「んー、いいかも」
    mini「私用のは売ってないんですねえ…」

    男「iPodが自らケースを選んでいる…」


    store店長「……!!あれは……iTunes70の…何故こんなところにアレが…?!」

──────

    ──引き続きapple store店内

    男「お、iPod touchか。面白そうだな。
    んー、欲しいな。バイト代入ったし…でも俺iPod3台も持ってるんだよな…どうしよう」

    男「……これも人間になるのか?」


    男「おーいclassic。touchも人間化するのか?」

    classic「うーん…あたし、touch姉さんはちょっと苦手なのよね…」

    男「なんで?」

    classic「だって……touch姉さん、ちょっとHだから…」

    男「H?」

    classic「うん。いい人なんだけど、あたしHなのは……」

    男「買おう」

    classic「え?ちょっと…!」

    店員「お買い上げありがとうございましたー」

    店長「……彼の後をつけて居所を確認しておくんだ」
    
    黒服「はっ!!」

    ──帰宅後
    
    男「さて、touchもiTunes70と同期させて…」
    
    男(ちょっとHな娘なのか…miniもclassicもHなのに厳しいからな。
     shuffleは……俺Mでも男色家でもないし)

    classic「あんた…いやらしいこと考えて買ったでしょ…」
    shuffle兄「マスター、欲求不満なら僕に言ってくれれば…」

    ──touch起動
    
    touch「あ…はじめまして」

    男(あれ?意外と清楚な印象…とりあえずネットでもやってみようかな…)

    touch「んっ…そこは……」

    男「あ、ああ、ごめん」

    touch「いえ…平気です……やめないで……ぅん…っ……」

    mini「touchねえさんは敏感肌なんです」

    男(敏感肌…?なんか凄く……エロい)

    classic「手つきがいやらしいわよ」

    shuffle兄「欲望に忠実なマスター…素敵です」

    男(これは…癖になる)
    男 (でも街中じゃ使えないな。 俺の体が反応してしまう)

    グリグリグリグリ

    touch「初対面なのにこんなの……恥ずかしい…でも…もっと……んっ」

    classic「いつまでやってのよっ!!」

    げしっ

    男「ぐふうっ」

──────

    ──休日、街で

    女「あ、男くん、偶然」

    男「おにゃ…女さん。奇遇だね!……と、そっちの小さい子は…妹さん?」

    女「あ、うん。一緒に買い物に…」

    妹?「よろしくなの!お兄ちゃん!」

    女「じゃあまた学校で」

    男「さすが女さん、妹も可愛い……お兄ちゃんて…いい響きだな」

    mini「あれは…nanoちゃんです」

    男「…! nanoって、じゃあ女さんもiTunes70を?!」
    男「俺だけじゃなかったのか……しかし可愛いかったなnanoちゃん」

    mini「あの子はぶりっこなんです。だまされちゃいけません」

    男(あれ、mini、ちょっと機嫌悪い?)

    touch「そこで お前の方が可愛いよ とか言えないところがダメなのよねえ」

    男「touch!? いつの間にバッグの中に!?」

──────

    ──学校の屋上で

    男「ふー、午後まで授業ないし何しよう…」

    nano「こんにちはなの。お兄ちゃん。」

    男「君はこの前の…nanoちゃん?」

    nano「お姉ちゃんたちから、わたしのことは聞いてるよね?
       お姉ちゃんたちはユルいから、何も言ってないかもしれないけど……
       お兄ちゃんに伝えておきたいことがあって…」

    mini「ユルいとはなんですか!」

    nano「実はわたしたちの存在はappleの極秘事項のはずなの。
       なんで女ちゃんとお兄ちゃんだけあのソフトを持ってるのかわからないけど……
       だから周りの人には秘密にしておいて欲しいなの♪」

    mini「こら!無視するな!」

    nano「それだけなの。あと女ちゃんのことが好きなら、
     miniお姉ちゃんやclassicお姉ちゃんにあんまり気を持たせちゃダメだよ♪」

    男「?」
    
    mini「…!!」

    男(やっぱ凄い存在だったんだ、こいつら……でも気をもたす…ってどういうことだ?)

───

    mini「矢文が来てましたよー」

    男「ん、ありがと……なんだって?矢文?」
    男「確かに矢文だ……女さんから?意外と古風なんだな」

    男「と、いうわけで女さんに呼び出されたんで俺は出かける!お前たちは留守番な!」

    classic「ちょっと! 露骨に怪しいでしょ」

    男「万が一、本当に女さんからだったら困る!!」

    touch「行かせてあげなさい…罠とかある訳ないでしょ、マンガじゃないんだから」

    classic「まったくデレデレと…」

    shuffle妹「お姉ちゃん灼いてるの?」

    classic「ち、ちがっ…」

    shuffle妹「かんだ」
    touch「噛んだわね」

    ──埠頭の廃倉庫

    男「女さんどこかなー?」

    ?「来たか……」

    男「え……誰だよあんた…?」

    ?「…iTunes70のコトで話があって、私が君をここに呼んだ」

    男「iTunes70…!」
    (そういえば極秘事項って……あれ?俺消されちゃう?)

    ?「iTunes70は1人の男の妄想を具現化する為に開発された……
      アレは我が社の黒歴史…本来外部に漏れてはいけないものだ」

    男「妄想の為にapple社を動かせる人物……まさか、ジョ●ス氏が!!?」

    ?「君は考えたことがなかったか? 毎日持ち歩くiPodが可愛い女の子だったら!!」

    男「それは…!ある意味男のロマンだ!!」

    男「…だがそれなら何故隠す必要があるんだ? 危険のあるものではないし…」

    ?「わからないかね…?自分の妄想が世間に公開されることの恥ずかしさが…!!」

    男「た、確かにそれはきつい!!」

    ?「そういうことさ、これは世間から隠しておかなければならないんだ」

    男「ま、待ってくれ! 俺はあいつらと別れたくない…!
     あいつらが来て退屈な毎日がちょっと楽しくなったんだ……
     今まで聞いたことなかったような音楽も…あいつらに歌って欲しくて聞くようになった…
     あいつらのおかげで世界が少し変わった…いや、これからも変わる…だから」

    ?「誰も取りあげるとか言ってないが……」

    男「え?」

    ?「口止めしておきたかっただけだ。あと月イチで動作レポートを送ってくれ」

    男「そ、それだけ?」

    ?「ああ、もう帰ってかまわんよ」



    ?「……偶然あのソフトを手にしたのが彼で良かったのかもしれんな…」


    iPod娘との生活はまだまだ続くようです───

──────

    shuffle「ヤダヤダ!!私が行くーー!!」
    
    男「だーめ、今日はminiの番!お前はお留守番!ハーゲンダッツ買ってきてやるから!」

    shuffle「ぶーぶー!!三個!」

    男「いっこ!mini、外行くよ。おいで」

    mini「あ、ハイ!あれれ?」

    ——miniふらふらっとへたりこむ

    男「おい大丈夫か?貧血か?」

    mini「ハイなんか目眩が…」

    男「うん、無理すんな。今日は休んでろよ。」

    mini「ご…ごめんなさいご主人様。」

    男「気にすんなって、もう三年半も使ってんだから」

    mini「うう…」

    touch「まぁアタシが残って看ててあげるから行ってらっしゃいな」

    男「うん、たのんだよ〜。仕方ないなシャッフルいくぞー」

    ―外で

    男「結局お前31アイスクリーム食うのか!なんでこんなに食い意地はってんだ…」

    shuffle「ヒヒヒ!これが狙いよ!miniちゃんにもお土産買ってってあげな?」

    男「あげなってお前な…」

    男「ん?touchからメールだ。あいつまた勝手にメールを…」

    メール「miniちゃんの様子がおかしいの!あの後また倒れて、意識が途切れ途切れになってるの!早く帰ってきて!!」

    男「な!なんだって?!シャッフル戻ろう!」

    シャッフル「ん!」


    ——男、家に駆け込む
    
    男「mini!大丈夫か?!」

    mini「あ…ご主人様、ごめんなさい。。」

    男「いいんだよ!お前が早く元気になってくれたらそれだけで。
   今晩はずっと付いて看病しててやる。

    mini「ご主人様・・・」

    ―深夜

    mini「ご主人様。。。少しお話・・・していいですか?」

    mini「最後、かもしれないし。」

    男「そんなこというなよ。お前三年以上も元気だったじゃないかよ!」

    mini「なんとなく、わかるんです。自分のことだし。」

    mini「ご主人様、長いあいだ、使ってくれてありがとうございました。
     私ね、ご主人様のiPodになれてしあわせだった。」

    mini「不思議ですよね。私、iTunes70で人格がつく以前の記憶もあるんです。
    ご主人様、受験勉強の時も、私使ってくれてましたよね。
    私、合格できるように、がんばれがんばれって応援してたんですよ・・・」

    男「人格付く前も心はあったのか・・・お前、俺のことずっと見守ってくれてたんだな。」

    mini「合格発表のときも私を連れてってくれましたよね。
    学校のまでの電車でも歌ってました。
    掲示版見るまで私もドキドキしちゃって。ふふ。
    ご主人様の受験番号を見つけた時は私も嬉しかったなぁ。」

    男「そうだな。うん、あの時もお前に歌ってもらってたな。。」

    mini「頑張って大学受かったんだから、学校、さぼっちゃダメですよ…
    ご主人様ってあまり人付合い得意じゃないし、誤解されやすいけど、
    私たちがいつでも、ついていますから、
    怖い時でも、つらいときでも、わたしたちが応援してますからね」

    mini「でもごめんなさい、私、そろ、そろ。 
    お姉、ちゃん、たちを、大事にしてあげて…」

    mini「ご主人・・・様・・・ありがと・・・」


    男「ミニッ!!嘘だろ!?ミニ!!!」

    ―miniの電源が落ちる

    男「う…俺、お前に何にもしてやれなくて、ただおもちゃみたいにぞんざいに扱ってて
   お前、ずっと応援してくれてたのにっ…ミニっ…」


――――


    男「充電もリセットも復元も受け付けない…うう…」

    男「classic!サポートで修理とか頼めないのか?」

    classic「相当具合わるいのを無理してたみたい。でもAppleで総とっかえすると…」

    classic「修理出して帰って来ても、あんたとずっと一緒だったあのminiではなくなるわよ…。」

    男「そ…そんな…ミニ。俺、あの時、ありがとうの言葉も言えなかった。」


    ——男は何日もふさぎ込んだ。

    男「…サポートに回したらあのminiじゃなくなる…だったら、やるしかない。」


    男「自分で・・・なおそう。」

    ——某掲示板

    男「ジャンクになったminiがバッテリ交換とCF交換で復活??」

    男「自分で中身を分解して…やるのか。結構失敗する人もいるようだ…。」

    男「マイクロドライブをコンパクトフラッシュに変えて、バッテリを新しいものにする…」

    男「A-DATAのCF8000円、バッテリ2000円か。買おう。」

    男「サイトにやり方が載ってるが素人の俺にはかなり大変そうだ。
    配線や基盤を傷付けたら二度と…」

    男「だがミニに…もう一度会いたい…」


    ——数日後


    男「上下の板外しと基盤を戻すのに苦労したが…
    なんとか形はできたはず…バッテリも接続できたし。」

    男「復元をかけて…」

    男「頼む…!ミニ、帰ってきてくれ!!」



    ——チカチカ光る



    mini「ふぅ〜ん、むにゃむにゃ…お姉ちゃん・・・ブラ返してよぅ・・・わたしだってひつようだもん・・・」

    男「mini!!mini!!起きろ!俺がわかるか?」

    mini「??」

    男「おい!ミニ!俺がわかるか?記憶は?」

    mini「あ…れ?ご主人様?なんで?わたし死んだんじゃ…」

    男「ミニっ!」


    ——がばっと抱き着く


    男「俺がバッテリとドライブだけ入れ換えた。よかったっ!また会えて」

    mini「ううっごじゅじんざばー!!」

    classic.touch.shuffle「ミニ〜〜〜!!」

    mini「みんなーうぇ〜ん!」

    男「mini、いつも見守っててくれてありがとう・・・
   この前言えなくて。このままお別れなんてつらくてさ・・・」

    男「また・・・よろしく。」

    mini「ご主人様ーーっ!!」だきつきっ

    男「あれ・・・miniお前・・・胸・・・」

    mini「あれれ!?」ぺたぺた

    mini「おおおおっぱいぃい!!!!でかく!なってるっ!!!」

    男「換装したメモリ16ギガにしたから?こ・・・これは」

    ——ツンツン、ツンツン

    mini「やんご主人様、あん」

    ―ふにふに、ふにふに

    mini「はうぅ・・・」


    classic「・・・アンタはー!!!またっ!!!」

    ———ゲシゲシッ

    男「あっclassicちが・・・喜びのあまりつい。や、やめてーっ」




    mini「い・・・いいのに///」



    ——男君とiPo娘達の日常はまだ続くようです——


    ——いつかあなたにもiTunes70が来るかも——

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最終更新:2008年06月07日 04:33