自宅出産(その2)
イギリスでの自宅出産の続きを書こうと思います。
家内の出産予定日が近づいたある日、日本からもう一人の助産婦さんが駆けつけて来ました。イギリスで出会った助産婦さんの妹さんで、同じく東京で水中出産などをやっておられる方でした。
イギリスでの自宅出産の様子を見たいと言うことで、予定日をめがけてやって来られました。ただ滞在は一週間と限られていましたから、出産に立ち会えるかは保証のかぎりではありませんでした。
イギリスでの自宅出産の様子を見たいと言うことで、予定日をめがけてやって来られました。ただ滞在は一週間と限られていましたから、出産に立ち会えるかは保証のかぎりではありませんでした。
でも予定日前日その方の思いが通じたのか、夜の9時頃から陣痛が始まりました。そして今度はイギリス人の助産婦さん二人が駆けつけてきました。これで計4名の助産婦さんが狭い寮の一室にそろいました。
イギリス人の二人は日本人の助産婦さんを信頼して、また日本のやり方に興味があるようで、すべて任せるということになり見る側にまわりました。
そして夜を徹しての出産になり、私はといえば(今思えば滑稽ですが)言われるままにはしごを持ち出して、踏ん張りが利かなかった家内をぶら下がらせたり、後ろに回って肩を持ち上げるなど汗まみれの立ち会いになりました。
そして家内に言わせると、気が遠くなってもうどうかなってしまうと思った頃、新しい命が誕生しました。朝の9時頃だったと思います。
そして夜を徹しての出産になり、私はといえば(今思えば滑稽ですが)言われるままにはしごを持ち出して、踏ん張りが利かなかった家内をぶら下がらせたり、後ろに回って肩を持ち上げるなど汗まみれの立ち会いになりました。
そして家内に言わせると、気が遠くなってもうどうかなってしまうと思った頃、新しい命が誕生しました。朝の9時頃だったと思います。
それから助産婦さんの配慮で、家内は生まれたばかりの子を寝たまま脇に抱き私はその横に座り、3人くっついて2時間ほど静かな時間を過ごしました。特別なひとときでした。
こうして無事出産は終わりました。助産婦さんのつねに冷静で毅然とした姿には心から感銘を受けました。私たちはどれだけ感謝をしたことでしょう。聞けばその方は一時金沢におられたそうで、その時お世話になったという方が偶然私の知り合いでした。何かご縁があったのしょうと言っておられました。
誕生当日、寮は不思議な静けさに包まれていました。新しい命の誕生を祝福するかのように感じました。子供が生まれるということは、何と神秘的なことでしょう。
この時生まれ子は今はもう9歳になった長男の理宇です。実はその名前も助産婦さんにつけてもらいました。
この時生まれ子は今はもう9歳になった長男の理宇です。実はその名前も助産婦さんにつけてもらいました。
これからも私の周りではまだ出産が続きそうです。新しい命が無事誕生することを祈らずにはいられません。
穴田 眞
穴田 眞