「夏・ヨハネス祭」 ~Waldorf in Deutschland~
ドイツで暮らしていたころ、息子たちの通うシュタイナー幼稚園の隣に
アントロポゾフィ(人智学)の教会がありました。隣というより、園と教会の庭が地続きに
なっているような感じです。
シュタイナー学校や幼稚園が独特の設計、色をしているのはみなさんよくご存知だと
思いますが、この教会も、一見してすぐ「シュタイナー建築!」とわかる色、形で、とても有機的
に、バラやラベンダーのすてきなお庭と調和して建っています。
「こんな教会で葬式してもらったら気持ち良く昇天できそうだなぁ」と
思いながらいつも私は見ていたのですが、6月の夏祭りのときに初めて中に入ることができました。
アントロポゾフィ(人智学)の教会がありました。隣というより、園と教会の庭が地続きに
なっているような感じです。
シュタイナー学校や幼稚園が独特の設計、色をしているのはみなさんよくご存知だと
思いますが、この教会も、一見してすぐ「シュタイナー建築!」とわかる色、形で、とても有機的
に、バラやラベンダーのすてきなお庭と調和して建っています。
「こんな教会で葬式してもらったら気持ち良く昇天できそうだなぁ」と
思いながらいつも私は見ていたのですが、6月の夏祭りのときに初めて中に入ることができました。
お祭りではフリーマーケットをしていて、さすがシュタイナーフリーマーケット?!
素敵なお宝がいっぱい。グリム童話やシュタイナーの著作集などから、アンティークのキッチン用品までいろいろある中で、私はスイスのDornach(人智学の中心ゲーテアヌムのあるところです))製の手彫りカードスタンドを買うことができました。
素敵なお宝がいっぱい。グリム童話やシュタイナーの著作集などから、アンティークのキッチン用品までいろいろある中で、私はスイスのDornach(人智学の中心ゲーテアヌムのあるところです))製の手彫りカードスタンドを買うことができました。
教会のお庭には子馬も2頭やってきて(教会員のお馬ちゃんでしょうか?)、
子どもたちは大喜びで乗せてもらいました。
子どもたちは大喜びで乗せてもらいました。
また有志の人たちがバイオリンやチェロを演奏してくれて
みんなでフォークダンスをしました。なんとものどかでいいです。
ドイツでは、シュタイナーコミュニティにかぎらず、
何か行事があると、いとも簡単に、普通のおじさん、おばさんから子どもまで楽器を持って集まって
演奏会が始まります。リコーダーアンサンブルだったり、野外管弦楽(笑)だったり。
サッカー同様、クラシック音楽も、広く人々の暮らしの中にあたりまえに溶け込んでいるのですね。
みんなでフォークダンスをしました。なんとものどかでいいです。
ドイツでは、シュタイナーコミュニティにかぎらず、
何か行事があると、いとも簡単に、普通のおじさん、おばさんから子どもまで楽器を持って集まって
演奏会が始まります。リコーダーアンサンブルだったり、野外管弦楽(笑)だったり。
サッカー同様、クラシック音楽も、広く人々の暮らしの中にあたりまえに溶け込んでいるのですね。
さて、夏祭りに戻ります。
お庭で馬に乗ったり、お花のリースを作ったり、木のボートを作って流したりして遊んでいる合間に
ゴ~~~ンと銅鑼の鐘を鳴らしておじさんが「お話の時間が始まるよ~」
と子どもたちに声をかけてまわっています。子どもたちについて私も一緒に中へ!
小じんまりした青い多角形の部屋に20人ほどの子どもが集まりました。
語り手のおばさんはおもむろにオルゴールボールを手のなかで転がして、
みんなの意識が集中したところでライアーを奏でて、静かに語り始めます。
しばらく聞いていると、、、わかった!グリムの六羽の白鳥!
知ってるお話だったので、あとはおばさんの語る雰囲気に自分のイメージを
重ねてどんどんお話にのってついていくことができました。
最後もしっとりとライアー。
短いひととき、別世界へ行ってきたような、とってもいい時間でした。
お庭で馬に乗ったり、お花のリースを作ったり、木のボートを作って流したりして遊んでいる合間に
ゴ~~~ンと銅鑼の鐘を鳴らしておじさんが「お話の時間が始まるよ~」
と子どもたちに声をかけてまわっています。子どもたちについて私も一緒に中へ!
小じんまりした青い多角形の部屋に20人ほどの子どもが集まりました。
語り手のおばさんはおもむろにオルゴールボールを手のなかで転がして、
みんなの意識が集中したところでライアーを奏でて、静かに語り始めます。
しばらく聞いていると、、、わかった!グリムの六羽の白鳥!
知ってるお話だったので、あとはおばさんの語る雰囲気に自分のイメージを
重ねてどんどんお話にのってついていくことができました。
最後もしっとりとライアー。
短いひととき、別世界へ行ってきたような、とってもいい時間でした。
お話の後は、おいしい時間! 教会員の方々の手作りケーキを食べながら、
お友達家族、学校や幼稚園の先生家族とおしゃべりして、
子どもも大人も楽しい一日となりました。
お友達家族、学校や幼稚園の先生家族とおしゃべりして、
子どもも大人も楽しい一日となりました。
同じく6月の週末、こんどは長女の在籍するシュタイナー学校4年生による
Sommerspiel がありました。
4年生2クラス60名によるオイリュトミーと歌とセリフのお芝居(?)です。
この学校では毎年4年生が夏至のヨハネス祭に合わせてやるのだそうです。
会場は学校の校舎内にあるホールでしたが、これが2階席まである、なかなか立派な
小劇場という風で、ほぼ満席(500人くらい?)でした。
ヨハネス祭の日にお父さんが夢を見て、その中で神様、森の精(緑・茶)、光の精(黄)、
火の精(赤)、水の精(青)、小人たちが登場するというストーリー。
それぞれの色のシルクのオイリュトミードレス、ヴェールをつけ幻想的に舞います。
演奏もチェロ、バイオリン、フルート、クラリネット、ピアノ、グロッケンとまるで
プロの劇団なみです。といってもみな父兄ボランティアです。すばらしい!
終わると観客席からの拍手が鳴り止まず(みんな身内です、笑)3回もカーテンコー
ルがありました。
会場の出口には、小人役だった子どもたちがちゃっかり!三角帽をさかさまにして寄付
金を集めておりました。でもこういうところがとっても粋だと思うんですね。
おじいちゃんおばあちゃんたちなんて、お札ですごい大判ぶるまいをしてくれてまし
た。この当日を迎えるまでには、衣装のアイロンがけ、アイビーや木、花々といった
本物の生花による舞台設営など多くの保護者の協力があって、
まさに先生、子ども、親で作った舞台でした。感動しました。
Sommerspiel がありました。
4年生2クラス60名によるオイリュトミーと歌とセリフのお芝居(?)です。
この学校では毎年4年生が夏至のヨハネス祭に合わせてやるのだそうです。
会場は学校の校舎内にあるホールでしたが、これが2階席まである、なかなか立派な
小劇場という風で、ほぼ満席(500人くらい?)でした。
ヨハネス祭の日にお父さんが夢を見て、その中で神様、森の精(緑・茶)、光の精(黄)、
火の精(赤)、水の精(青)、小人たちが登場するというストーリー。
それぞれの色のシルクのオイリュトミードレス、ヴェールをつけ幻想的に舞います。
演奏もチェロ、バイオリン、フルート、クラリネット、ピアノ、グロッケンとまるで
プロの劇団なみです。といってもみな父兄ボランティアです。すばらしい!
終わると観客席からの拍手が鳴り止まず(みんな身内です、笑)3回もカーテンコー
ルがありました。
会場の出口には、小人役だった子どもたちがちゃっかり!三角帽をさかさまにして寄付
金を集めておりました。でもこういうところがとっても粋だと思うんですね。
おじいちゃんおばあちゃんたちなんて、お札ですごい大判ぶるまいをしてくれてまし
た。この当日を迎えるまでには、衣装のアイロンがけ、アイビーや木、花々といった
本物の生花による舞台設営など多くの保護者の協力があって、
まさに先生、子ども、親で作った舞台でした。感動しました。
夏至の夜には校庭でも、大きな焚き火をしてヨハネス祭の宴を開きます。
ここでも人々はめいめいに楽器を持って参加します。
ここでも人々はめいめいに楽器を持って参加します。
この季節、ドイツでは森や、野原、川岸など、いたるところで
ヨハネスクラウト(西洋オトギリソウ、St.John’s wort)が咲いています。
かわいい小さな黄色い花をたくさんつけます。ヨハネス祭の時期に咲き誇るので
こんな名前がついているのだそうです。
このヨハネスクラウトですが、いろいろと薬効があるので、幼稚園でも園庭に咲いているのを
子どもたちと先生が摘んでは、オイル漬けにしたり、お茶にしたりします。
夏が終わったころに、ヨハネスクラウトのお茶を飲んで、楽しかった夏を思い出し、
また巡りくる夏を心待ちにするのでしょう。
ヨハネスクラウト(西洋オトギリソウ、St.John’s wort)が咲いています。
かわいい小さな黄色い花をたくさんつけます。ヨハネス祭の時期に咲き誇るので
こんな名前がついているのだそうです。
このヨハネスクラウトですが、いろいろと薬効があるので、幼稚園でも園庭に咲いているのを
子どもたちと先生が摘んでは、オイル漬けにしたり、お茶にしたりします。
夏が終わったころに、ヨハネスクラウトのお茶を飲んで、楽しかった夏を思い出し、
また巡りくる夏を心待ちにするのでしょう。
藤井のりこ’96年よりカナダ、ドイツで暮らし、
家族でシュタイナー教育やシュタイナーコミュニティを体験する。
2006年より 野外自主保育「富山 森のプレイグループ」隊長
家族でシュタイナー教育やシュタイナーコミュニティを体験する。
2006年より 野外自主保育「富山 森のプレイグループ」隊長