最遊記

最遊記

    「オンマニペメフム!」と唱えて必殺技を出す漫画がある

最遊記

 耽美系(?)漫画「最遊記」(峰倉かずや/エニックス刊→その後スタジオディーエヌエーIDコミックスから新装版)。西遊記をベースに、三蔵一行4人をイケメン兄ちゃんに変えた漫画(1996年~)で人気が出て、アニメ、ゲーム、CD、OVAなど多メディア展開されました。
  • 三蔵法師が持ってるお経(巻物状)に最終兵器みたいな威力があるという設定で、イケメン三蔵が「オン・マ・ニ・ハツ・メイ・ウン!」と唱えると巻き付いて相手をやっつける! というスゴイ大技です。
  • で、その「オン・マ・ニ…」は、「唵・嘛・呢・叭・咪・吽」で、どうみても「オンマニペメフム」の漢語(中国語)当て字です。おお。
  • ほんとそれだけで、それ以外にチベットっぽいモチーフはまったくありません(残念)。アニメは見ていないんですが、どんな風にセリフになってるんでしょうか。雄叫んでるんでしょうか。
  • 「唵・嘛・呢・叭・咪・吽」は漢字(当て字)なので、チベット文字なりサンスクリット文字でやったらもっとソレっぽい感が出るんじゃないかなァ、と思ったり、それじゃ「孔雀王」(←アビラウンケンソワカ! ってやつ)*か、と思ったり。

オムマニペメフム補足

  • 補足しときますと、「オムマニペメフム」はチベットではひっじょーにポピュラーな真言です。江戸時代の日本人が「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」とつぶやくように、お年寄りやお寺に参拝する巡礼者が口の中でぶつぶつと唱えたりしてます。その他、よく知らないけど、仏様や護法尊にそれぞれのマントラがあるはずです。
  • そんなわけで漫画を読んだ時には、チベット人のおばあちゃんたちが数珠を繰りながらぶつぶつ唱える「オムマニペメフム」のイメージと、漫画の大技のギャップがありすぎて、チベット人がぶつぶつ言うたびにこんな大技が出てきたらスゴイことになるだろうな、と笑えて仕方がありませんでした(^^)。
 *(追伸)と思ってちょっと『孔雀王』見たら漢字の真言唱えてました。サンスクリット文字にルビが振ってあったと思ったのは記憶違いだったようです。

いただいていたコメント

  • さすがファンの多い漫画で、Yahoo!blog作業場当時、こんなコメントもらっていました。
    • 密教の国 チベット 理趣経はどんな形で 影響しているのだろう。
      • コメントどうもです! すいません、コメントは「チベット(の)理趣経は(この漫画に)どんな形で影響…」って文意でしょうか、それとも「チベット(に)理趣経はどんな形で影響…」という意味でしょうか。理趣経に「オムマニペメフム」という真言があって漫画の元ネタはそっちだ、というご指摘かなあと思ったのですがよくわかりませんでした、すいません。ところで実際の玄奘三蔵は(現在の)アフガニスタン→カシミール経由でインドに入っていて、チベットは通っていないんですね。当時のチベットはソンツェンガンポの時代(←違ってたら指摘下さい)で、まだ仏教以前の世界にあったんですねえ…。理趣経のチベット語訳経典は現存しているようですが。
    • 初めまして。最遊記ファンの者です。大変楽しく勉強させていただきました!チベット人のおばあちゃんたちが・・・って想像したら、確かに笑えます。『最遊記』アニメも観ていたんですが、確か真言(?)部分は叫んでいなかったと思います。で、最後に「魔戒天浄!」(←技の名前/笑)と叫んで経文が絡みついていました。(ウロ覚えですが・・・^^;)
    • ところで、敵の紅孩児が炎獄鬼という魔物を呼び出す時にも呪文を唱えているのですが、あれも真言でしょうか?
      • >翡翠さん初めまして! ファンの方にしょーもないツッコミをお見せしましてすいません。お越し頂きありがとうございました。紅孩児が炎獄鬼を呼び出すシーンですが、台詞の「開 六界死屍 輩告 我願 此招来」というのはマントラ(真言)でもなんでもなく、中国語(っぽい漢字の羅列)かと。「開け/六界の死屍に申し上げる/私は此処へ招かれ来ることを願う」的な意味と推測しますが「輩告(ペイガオ)」は「奉告(フェンガオ)」の間違い、「死屍(スーシー)」もそれじゃ単なる死体なので「死鬼(スーグイ)」かと。中国語風に書くなら「奉告六界的死鬼/我招ni到此来」…あたりですかね。「我願」を残すと「我願望ni到此来」かな、自信ないけど。あ、前半で「朱泱」がカタカナで唱えてる呪文は不動明王のマントラのよーな気がします。「ノウマクサンマンダ…」て奴です。




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最終更新:2009年06月07日 23:59
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