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フィードバック制御とは

制御理論の教科書を読むと、いろいろな制御が紹介されていますが、基本はフィードバック制御に集約されます。これを確実に理解することが、制御理論の習得の近道だと著者は考えています。それでは、登場人物の小松君と一緒に制御理論に触れてみましょう。

研究室の風景

ある大学の工学部電気系学科の研究室に、卒論生として配属された4年生の小松は、卒論テーマが苦手な制御になってしまった。制御理論の教科書を引っ張り出して、復習に取り組んでいるが・・・。

小松 「うーん。わからない・・・。やっぱり制御理論は苦手だ・・・。」

野原 「小松君は制御理論の勉強ね。感心。感心。」

後ろから覗き込んだのは先輩の野原。小松の指導を担当する大学院修士課程2年生、女性である。

小松 「あっ、野原先輩。制御理論の勉強って、どこから手をつければよいのでしょうか。講義の単位は取得したのですが、あまり十分に理解していなくて・・・。」

野原 「それは自分で頑張るしかないでしょ。私も研究室に配属してから勉強し直しました。でも小松君の言うように、制御理論のとっつきにくさはわかる気もするけど・・・。」

藤田 「こんにちは。おっ、野原さん。卒論生の指導ですか。」

研究室に入ってきたのはOBの藤田。電機メーカーに勤務する社会人2年目。リクルーター活動で研究室を頻繁に訪問している。

野原 「藤田先輩。研究室を訪問されるなら事前に連絡してくださいよ。」

藤田 「思いつきで立ち寄りました。やはり会社より研究室が落ち着きますね。あっ、はじめまして。OBの藤田と申します。在学中は野原さんと一緒に制御工学を専攻していました。」

小松 「学部4年生の小松です。卒論テーマは制御で、野原先輩の下についています。」

藤田 「勉強中にお邪魔しました。そうだ、せっかくだから3人で制御理論の勉強会でもやろうか。」

野原 「先輩もお忙しいのに、申し訳ないですよ・・・。」

藤田 「たまには気分転換で。そう言う野原さんが、一番やる気がありますから。」

小松 「ありがとうございます。よろしくお願いします。」

電車がホームに停まる

藤田 「さて、制御の基本はフィードバック制御に集約されます。小松君はどんなイメージを持っていますか。」

小松 「えーと、例えば自動車を運転している時、スピード違反にならないように、速度メーターをチェックしながらアクセルを調整します。それで速度が変化して、またアクセルを調整します。その繰り返しで速度を制御するイメージです。」

藤田 「おっ、さすがですね。それでは、この制御系のゲインはどこに相当するでしょうか。」

小松 「何だろう・・・。アクセル調整かな。」

藤田 「正解です。この場合は運転手の性質も含みますね。速度の変化に対してアクセル調整が少ないと、反応が遅い運転になります。逆にアクセル調整が大きいと、速度がふらついて、乗り心地の悪い運転になると。」

野原 「つまり運転が上手な人は、最適ゲインに近いということですね。」

藤田 「そういうことです。次は電車がホームにぴったり停まる動作を考えましょうか。これもフィードバック制御に当てはまります。」

小松 「この場合は電車の運転手が、ホームの停止位置との距離を確認しながら、ブレーキを調整します。」

藤田 「でも電車がスピードを出していたら、ブレーキが間に合わず、停止位置をオーバーするよ。」

野原 「距離だけでなく速度も意識しないと。スピードが出ていたら早めにブレーキをかける。あっ、これは微分ゲインの役割なのかな。」

藤田 「速度を意識することで、確実に運転手の反応は良くなりますね。距離の微分が速度ですから、微分ゲインとも見なせるでしょう。」

小松 「電車の運転手は、複数のゲインを持っているのですね。」

藤田 「人間ほど高度なコントローラはないと思います。それを機械にやらせるのは大変です。そのために制御理論が存在するのですよ。」

野原 「藤田先輩、質問があります。さっきの電車の話で、積分ゲインは何に相当するのでしょうか。」

藤田 「野原さん、また難しい質問を・・・。例えば電車が少しオーバーランしました。停止位置と距離が発生しています。それを時間で積分してみてください。」

野原 「時間が経つにつれて、積分値が大きくなって・・・。なるほど、その積分値の増加が、電車を停止位置に修正したい、運転手の気持ちに相当するのですね。」

藤田 「強引な説明ですが、まあそんな感じです。結局、停止位置ぴったりとならない限り、積分値の増加は抑えられません。すなわち、積分ゲインは偏差をつめる役割があるのです。」

小松 「微分ゲインと積分ゲインの役割が、少しイメージできた気がします。先輩方の話は本当に勉強になります。」

鉄板の磁気浮上

<現在記述中>