響きblog
惜しい。
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匿名ユーザー
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「幸福論」新宮秀夫
...人間を含む動物の、種の保存の ための手段を考えてみると大きく3つの事柄が重要なことが判る。それらは、 1. 生むこと、 2. 食べること、 3. 危険を避けること、 である。...
「幸福論」新宮秀夫
http://web.kyoto-inet.or.jp/org/enekan/shingu/happy.html#0
...生活の利便性の向上や豊かさ が暗黙の了解であった時代の感覚を、我々は一刻も早く考え直し、新しい人類の目標 すなわち、我々がこれから進む方針を確立しなければならない。
...人間を含む動物の、種の保存の ための手段を考えてみると大きく3つの事柄が重要なことが判る。それらは、 1. 生むこと、 2. 食べること、 3. 危険を避けること、 である。...
惜しい。
- 4.排泄すること 5.休息すること 6.死んで次世代に譲ること
この辺りの事に関する美学を確立する事が大事だと思ふのです。
念の為:価値在る文章と思っての御紹介で在ります。誤解無きやう。
念の為:価値在る文章と思っての御紹介で在ります。誤解無きやう。
単なる生活の利便性の向上や豊かさ が暗黙の了解であった時代の感覚を、我々は一刻も早く考え直し、新しい人類の目標 すなわち、我々がこれから進む方針を確立しなければならない。人間の社会活動の規 模が地球の許容量に比較して小さかった今までの時代には、我々の進むべき道につい て考える必然性も少なかった。けれども、50億を超える人間が地球上で幸せに暮ら そうという事を考えねばならない今、我々は最も難しい問題である「幸福論」を、改 めて真剣に論じなければならない時代にさし掛かっているわけである。それは、とり も直さずこれからの開発・発展の指針を見出すことでもある。
1.2 進化論に基づく人間の本性
人間そのものを知らずして人間の目指すものを知ることは出来ない、と考えた先哲 の思考法には感心させられる。性善説、性悪説も、結局どちらと決定は不可能かも知 れないが、そのような概念に照らして人間の行動を論ずると話が判りやすいことは確 かであり、素晴しい智恵だと云える。さて、孟子、荀子は云うにおよばず、ルソー( 1712-1778)もスミス(1723-1790)も、進化論の提唱者ダーウイン(1809-1882)よ りかなり前の時代の人々である。したがって、人間そのものを知る、と云っても、結 局人間は、始めから人間であるとの仮定(ルソーは仮定と云っている)に立って人間 そのものを考えざるを得なかった。アリストテレス(B.C.384-322)も、前歯と臼歯 の機能の差を例に挙げて自然淘汰による進化に言及しながら、目的論つまり自然現象 すべてには目的があると(自然界の秩序のあまりの素晴しさの故に?)結論して、進 化については深く考えていない。そこで、これらの人々が、仮に進化論を知っていた らどう考えたであろうか、という発想で人間そのものを考えて見る。 自然界を見ると植物、動物を問わず、いずれも環境に合わせて驚くべき適合性を持 って生きている。適合性ということは、種の存続という目的に最も都合良い形、行動 パターン等をとっているということである。そこで、人間を含む動物の、種の保存の ための手段を考えてみると大きく3つの事柄が重要なことが判る。それらは、 1. 生むこと、 2. 食べること、 3. 危険を避けること、 である。これらは生殖、生存、防衛、の“本能”と云えよう。自然の作用は、生物に これらの3つの本能を上手く発揮するために種々の都合の良い進化を、形態や機能と して与えているけれども、何が何でもこの3つの事柄を動物がやり遂げるようにする ための最良の方法として、これらのいずれにも、“快”、というものを与えている。 恋することが快であり、食べることが快であり、自分や仲間を守ることが快であるか らこそ我々は皆、命をかけてこれらのことをやり遂げることになる。