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Beldaburo?ああ、ここから北に半日ほど行ったとこにあるぞ。
もうちょっと早ければあそこらで漁をしてる船で行けたんだがな。
今はもうあそこまで行く船は無いだろうから歩きしかないな。
Beldaburoといえばアンタいい体してるな。戦士ギルドに入らないか?

といえばって全然関係ないじゃねぇか。
やけにテンションの高いギルドのRedguardの語り口に少し苦笑がこぼれる。

「いや、今は遠慮しとくよ。」
「今は?そうか、加入するか。それはいつだ?明日か?明後日か?何だったら今日でもいいぞ。今ならサービスですぐ仕事をやれるぞ。
ったく・・・幸せそうなやつだ。

「考えとくよ、またな」
なにやら書類を取り出そうと懐をまさぐってる男を尻目に戦士ギルドを後にする。
「おい!ちょっと待ってくれよ!何だったらこのダガーもやるぞ!
待ってくれって!
俺のノルマがああああああ・・・・・」
なにやら悲しい叫び声が聞こえたのは気のせいだったに違いない。

戦士ギルドも最近はBlack Wood Companyに人も仕事も取られてるとかで危機感持ってるんだろうが、その勧誘方法は正直どうかと思うぞ。

(きっとノルマはこなせないだろうな・・・。)
下っ端組合員の悲痛な叫びを背にBeldaburoに向かった。


Beldaburoの遺跡はAnvilの北のCrowhaven砦から更に北に進んだHammerFallとの国境近く、ブレーニャ川の河口の海岸部にあった。
入り口近くで野良召喚師が警戒していたのを見るに、召喚師のグループが根城にしているんだろう。

巡回に見つからないようMyths and Legendsの記述を読み直す。

彼はBeldaburoから西に出発しAbeceanの深みに潜っていき、そして二度と見られませんでした。

何人かは、夜にBeldaburoの廃墟に乗り出すと淡くて不気味な光がOrneが最後に見られた場所の近くの海の底で動いているのを見られるかもしれないと言います。


Beldaburoから西の深みか・・・どれぐらい深く沈んでるんだろうな。あまり遠くだと見つけるのは手間だぞ・・・

すばやく荷物をまとめ物陰に隠し、召喚師に見つからないよう静かに海に入った。


Orne's Folly・・・Orneの愚行。

Myths and Legendsを読んでから一体何が愚行だったのか考えていた。
Hackdirtの虐殺に加担したのは愚行かも知れないが、Imperial LegionだったAntoniusにとってそれは避けられぬ任務だった。それを拒否すれば軍令違反として処罰されただろうし、そうなればそれこそ愚行と言われただろう。

Hackdirt後の行動は奇異というにも余りあるが、精神を病んでいるか何者かに取り憑かれているか、いずれにしても彼の意思では無いだろうしそれを彼の愚行と呼ぶには気の毒だ。
彼は妻のAiaもろとも不幸な結末に達したが、それは果たして彼に原因があったのだろうか。

俺にはそうは思えなかった。
彼の結末は彼の意思ではなく、もっと大きな、それこそ運命としか言いようの無い何かによってもたらされたのだろう。


海に潜りしばらく付近を探索すると、海岸から程近くの海底の岩場の影にそれを見つけた。

運良く潮の流れの緩やかなところに引っかかったのだろう。大きな岩と岩の間の砂地にOrneであったものは静かに横たわっていた。
その手元にはMyths and Legendsに書かれた弓、Orne's Bowがあった。

せめて安らかに眠ってくれ。
そう願いながら祈りを捧げ弓をつかんだ。



Anvilの街に戻った俺は途方にくれていた。
丘に上がった時はなんとも無かったのだが、水分が乾くにつれ弓から強烈な臭いが発せられるようになったからだ。

(これじゃ透明化してもすぐばれちまうし使い物にならんなぁ。)
常に水に漬けておければいいんだろうが、そこまで都合よくどこにでも水があるわけでもない。かといってそこらに捨てるわけにもいかない。
(参ったなぁ。)

街の水場にOrne's Bowを浸しながら思案に暮れていると、向こうから何やらテンションの高い声が向かってくる。

「アンタ!戻ってきてくれたのか!助かった、これでノルマが果たせる。
ん?その弓はBeldaburoの戦利品か?見たことない品だな。これはすごい。
アンタはどうやら凄腕のハンターみたいだ。俺の目に狂いはなかったって事だな。
さぁ!この書類に名前を書いてくれ!大丈夫!仕事がどんどん貰えて馬車馬のように働けるから!」

何が大丈夫なのか分からないがギルドに入るなんてのはまだ考えられない。
「悪いな、まだちょっと根無し草で色々見て回りたいんだ。」

見た目にもしょげ返った男をみてちょっと思案してから持ちかけてみた。

「詫びと言ったらなんだがこの弓、良かったらアンタにやるよ。
俺は見ての通り弓なんかでチマチマやらねぇでこの剣でぶん殴る方だから宝の持ち腐れだし、あんたが使ってくれるならこの弓も喜ぶだろうよ。」

とたんに明るくなるとこを見るとこの男見た目以上に単純らしい。

「海の底で見つけたもんだからちっとヌルついてるが、なあに、手入れをしてやりゃ立派に使えるだろう。嘘か本当か伝説のImperial Legion、Antonius Gammel Orneの弓らしいし、アンタにとっても悪い話じゃねぇだろ。」

本当にいいのかと何度も聞き返して恐る恐るOrne's Bowを受け取った男にくれぐれも水場から離さないよう言って聞かせ、俺はそのままAnvilを後にした・・・当分Anvilに寄らないようにしようと心に誓って。
なぁに、いざとなりゃ戦士ギルドで保管するだろう。


Orneの行動は傍から見れば愚行と呼ぶに相応しかったのかもしれない。
しかし彼自身は決して愚かでは無かった。

そう思わずにはいられない。


雑記/Orn's Bow