第四章「その日々にサヨナラ」


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  • 第4章「その日々にサヨナラ」

また、夢を見た。
少女がまた泣いていた。
灰色の世界でまた泣いている。
またか・・・ そう思いながらも手をさし伸べた。
するとどうだろう。今まで掴めなかった小さな手が掴めた。
とっさに一言
「だ、だいじょうぶだよ」
悲しそうな顔を上げてこちらを見る。
「あなたはだぁれ?」
陶器のように白く、氷のように冷たい腕。
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
あらわし様の無い鳥肌。
な、なんだ!このプレッシャーは!この少女から感じられる・・・なんだ?
体中が銃弾に貫かれ、ナイフを投げられ、倒れこんでいる。それほどの恐怖感。いや、それ以上だ。
喋れない。動けない。直視する事さえままならない。なのに頭だけは働く。
なにか行動しようとすれば死ぬ。
「・・たも・・・・のかしら?」
なんか喋ってる。
「あなたもかくせいしたのかしら?」
はぁ?何言ってんだこの女?いやその言い方は適切ではない。化け物だ
「まぁいいわ。いずれわかる。」
くっ!またプレッシャー!違う!これは何だ?!プレッシャーじゃない。
なんだ?ち、力の塊ぶつけられてるみたいだ!
「がんばってね。わたしのなまえは・・・」

はっ!!!
なんだ?なんだ?なんだ?
カーカーカー
烏?
俺はいつの間にか起きていた。しかし、いつもと違う。
いつも見る夢が違う。鳴いてる鳥も違う。
朝なのに烏?なぜに?
シャッ カーテンを開くと烏が朝っぱらから大合唱中だった。なんで?意味不明。
学校に行くほうが優先だな。制服、制服。
「いつも通り。あと5分だな。」

学校に入った瞬間に鐘が鳴る。いつも通りだ。
がらっ
「おい暁!また遅刻か!いつもいつも遅いんだよ!もう高2だろうが!しっかりしろ!早く席つけ!」
そうだ、そうだ。俺はもう黒龍学園高等部2年だったな。しかも、またD組。キャベツと海老がまた同じクラスっていうと事に腐れ縁を感じる。
秋野ちゃんが居ないのが残念だ。男教師は何かとうるさいしな。秋野ちゃんがルーズなだけか?そんなことないか。そうしよう。
黙って席についた。じっくり今日の夢について考えよう。
「またまた騎士遅れて登場」
「二人同時に話しかけるな」
なにか考えようとした矢先にこれか。付いてねぇな。
「今日は浮かない顔していたから、励ましてあげたんだ。僕に感謝しろよ。」
「なんで、俺のすねを蹴りながらそんな事が言えるな」
「キャベツなりの愛情表現だろ」
「僕の下僕としての躾と言って欲しいものだな。甲殻類」
「二人ともちんじまえ」

しかし、その時は刻一刻と近づいていた。非日常の入り口に。

暇だなー。下校途中に思う。毎日こんな感じだ。あいつらは部活だな。よく続くよ。
毎日、日課のあんぱん食いながらオレンジ100%ジュースを飲んでいた。
深紅の夕日に囲まれている。河川敷が見える。
河川敷といっても、春になれば桜が河を敷き詰めるほどの花びらが流れてくる。
イメージするなら京都の河かな?でも周りが蔵や納戸だれけで人気が無いんだよな。
こんなとこが東京にあるなんて超以外だ。
あそこは俺が拘束されて捨てられた場所だな。今でも嫌な思い出だ。確か最後は、
「能力が覚醒しない奴は要らないんだ。」「検討違いだったみたいだな。」「期待して損した。」
とか言われたっけな。まぁ何言ってるかわからなかったし、帰れたならそれでいいや。
夕日が目に刺さる。こういう光景は悪くない。むしろ好きだ。今は秋だから、夕焼けが余計に映える。
ジュースを一気に飲み干す。
ズッ、ズズズッズーッズズズー
「ずいぶんと遅い下校だな。騎士先輩。」
!びびった。「だれだ?」前を見る。蔵に寄りかかって話しかけてくる。制服からしてうちの学校の1年だ。しかも男。
「すいませんね~呼び止めたりして。」
「ずいぶん挑発的だな。」暇だったし、どうせ因縁でもふっかけてんだろ。俺もそこそこマーシャルアーツできるからな。そこらの喧嘩じゃ負ける自身がねぇ。
背丈は・・・俺と同じか。180ちょいだな。あまり制服の乱れも無い。不良じゃなさそうだな。
「お前部活はしてねぇのか?」
「してたらこんな時間に先輩に挨拶しませんて。」
だろうな。なら安心だ。ボクシング部とかだったらどうしようかと思ったぜ。
俺が三歩歩み寄る。「お前名前は?」一様聞こう。
「今から死ぬ奴が名前聞いてどうする?死神とでも覚えておけ。」
「なら殺ってみろ」全力ダッシュ!こういう時はひるんだほうが負だ。残り二歩で蹴りが届く所まで行ったが、消えた?居ないぞ?なんぞ?
「おいおい、敵を見失ってどうする?」後方から声がする。まさか・・・!!!!!!
なぜお前がそこに居る?!何だあいつ。瞬間移動でも出来るのか?ん、まてよ。瞬間移動・・・・・・あ、!俺は四年前あれと同じ移動方法を見たことがある。
そう、あの妙に背の高い大柄な男が使っていた!「てめぇ、何もんだ?」
「だから死ぬんだから、聞いたってしょうがないんだってヴぁ」なめてんのか?なんだ?最後の「ヴぁ」って?殺してやりたい。でも、無理だろう。
構えを取る。ただしぬのも嫌だからな。
「無駄無駄あぁぁ!!!」
!!!!!!いつの間に目の前に!ちぃっ!
構えていた右のストレート。入ったか?もろ止められていた。
「ふっははははははは!次を早く出せよ。」舐められてるな。
軽く右手を止められた上にこの態度。しかも、俺の右手を離すだと?ふざけんな!
軽くはなれ、呼吸を整え・・・いざ!いっけー!!!俺のハイ!!
ハイキックを出すが・・・あっ、当たってる。もろ顔面。
「痛くねぇ。覚醒前ってのは本当だったな。まぁいいだろ。いいキックだったぜ。貸し1だ。」
男は、大丈夫、すぐに借り返すから。といった表情でこっちを見ていた。
「はぁーーー!!!」掛け声と共に空を架ける虹のように放物線を描いて飛んでいた。
ボスッ!ドサッ!
蔵に直撃したか?イッテー。冗談きついぜ。7メートルちょい飛ばされたか?
でも、受身は取れた。なんとかな。しかし、何にもしてないのに、叫んだだけで飛ばされた。なぜ?でも今は前を見ろ!
「受身取ったか。運動能力は並大抵じゃなそうだな」
目の前に立つ学ラン男。「しゃーない。一撃で殺すか。」男がその言葉を発した瞬間、
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
これは、夢で味わった力の塊!何でこいつからこんなもの感じ取れる!
一瞬思い出してしまった。あの旋律を恐怖を。
喋れない。動けない。直視する事さえままならない。なのに頭だけは働く。
なにか行動しようとすれば死ぬ。
あのときのまんまだ。
ドンッ!!!!
引力が当社費7割増しぐらいの圧迫感。大気が凍っている。比喩の表現じゃない。ほんとに、ほんとに、動けないほど寒い。
でも、なぜだろう?あの少女の50/1程度も怖くない。イメージで言うならば、チュパカブラに威嚇されている程度。ほとんど怖くない。
何とか立つ。ふらふらだ。男の顔も直視できた。!!!なんだ?この蒼いオーラは?
「見えるか?本来ならばお前も持っている筈だがな。見せてみろよ。」
なんのことだかさっぱりだ。
「お前も早く使え。それまで手は出さん。」
俺もあれが使えるって?バカだろ。どこぞのCG使わない限り無理。てか、あれなんだよ!
容姿が変わったわけではない。でも、威圧感がある。これは間違いない。ライオンが前にいるのってこんな感じだろう。
「来いっつてんだろ!あー、忘れてた。こいつ覚醒してねーんだ。ホンジャサイナラ」
軽く右手を上げる。残像が見える。それほど恐怖しているんだろうか。悔いはあるが仕方にな。怪物相手だし。
ファンファンファンファンファンファン ドンッ! ギョギョギョッ!
一台のパトロールカーが男に突っ込んだ。
ドアから出てきた2人の刑事。一人は若めの刑事が運転席から出てきた。もう一人は体がおおきい中年だった。
「高杉!おまえ、目撃者の保護をやれ!」
高杉と呼ばれた男が俺に近寄ってきた。「大丈夫・・・んなわけないか。歩ける?」頷く。
「じゃあ、悪い。パトカー乗ってて。一様外にいるよりは安全だから」言われるままにする。
2人は銃を構えながら蔵に入っていった。さっきの男は蔵に飛ばされたらしい。てか、待て。
何で警察がここにいるんだ?そんなことよりも、あいつらが装備している銃って・・・
普通の日本警察はニューナンブだよな。なんで若い方がM92Fなんだ?
おじさんのほうは、!パイソンかよ。どんだけ。しかもあの胸にあるのガバメントじゃね?やっべ。どういう事?
ドン!ドン! ズキューン! ズキューン! ドン!ドン!
早速、発砲音。発砲許可は?
ドン! ドス! ゴロゴロゴロ
転がってきた刑事2人。ヤバクね?
蔵から出てきた蒼い闘気が飛んできて、パトカーのボンネットに着地。ゴッドン!
逃げよう!これはまず過ぎる!ガチャ!・・・ボンネットからの瞬間移動ですかいな?
もちろん、といった顔でアイアンクロー。
「がっ、あ、・・・・なんで、・・おれ・・が。」もがいても無駄だ。今度阻死ぬのか?一回死に掛けたんだ。どうと言う事は無い・・・わけねぇじゃねーか!
最後の力を出し切って、顔面を蹴る。直撃・・・。直撃した・・・。直撃したが、ビクともせず。睨んでいる。鬼の形相とは正にこれだ。大正解だ。
「おまえ、死にてーのか?」超睨んでる。
素直な言葉が出てしまった。「死にだぐないです・・・」てか、こいつ俺を殺すのか、逃がすのか早くしろよ!
「まぁ、殺すがな」ちょwwwおまwwww「死、死にだぐ無いです!」
「却下」グニョ!腕が心臓を射抜いていた。グーパンチだった。嫌な感触が伝わる。しかし、一瞬で感じ無くなる。
地面に落とされる。「あーーーぁ」
世界が歪む。体が冷めていく。指先の末端から感覚が消えていく。
「こふっ」一度だけ口から血を吐いた。
血液はゆっくりと淀んでいて、壊れて地を撒き散らす筈の心臓は、ただの一刺しで綺麗に活動を停止していた。
よく見えない。感覚が無い。暗い夜の海に浮かんでいるクラゲのよう。
世界が灰色、自分だけが真っ黒だ。
自分が死んだというより、まわりの全てがなくなったような感じ。
この世界は、知っている。少女のいた世界だ。
「あなた、またここにきたの?」倒れている俺の視界には少女が一人。何にも出来ない。
「おともだちはほしいけど、あなたのようなはんにんまえはいらないの。だから、いちにんまえになって。」
何も感じない。ただ、なぜだろう?指先が温かい。!!!!視界が広がってゆく。体の末端から温かさが感じられる。
少女は!周りを見る。少女が手を握っている。夢では感じられなかった、暖かい温もり。夢と真逆だ。
「あなたにはめざめのちからだけあたえました。ぞうふくはできるかできないかはあなたじしんできまります。さぁいきなさい。はどうのちいさき子らよ」
そういい残してその子は去っていった。どちらかと言うと消えた。
はっ!あの男は!闘気を出しながらも帰ろうとしていた。 あいつ、人殺しておいて、テメェは帰る気かよ!
ぶっ殺してやる!ぶっ殺してやる!!!
「くぅっ・・・・」胸が騒ぎ始めた。まるで静寂の中で水溜りに水が一滴落ちるような、そんな感覚。
こんな感覚にびびってんじゃねぇ!奴ヲブッ殺ス!
地面を一蹴りしただけで10メートル並の跳躍が出来た。その勢いに任せて真後ろから一発ぶん殴る。
ズゴーーーーーーン!男が吹っ飛ぶ。追い討ちでさらにもう一発。地面に着地した瞬間にジャンプ&キック!
スーパーイナズマキックさながらの上空落下蹴り。
あらわし様のない音で決着はついた。と思った矢先。なにか、強大な力に押されて吹っ飛んだ。
なんだ?真っ青な闘気が瞬間移動してくる。そして、躊躇なくブロー反応できたが防げない。
「不意打ちなんて卑怯だなぁ。先輩よぉ!」次は顔面だった。ブウォンという空気を切り裂く音がした。
避けたぞ。しかし、奴の手のひらが俺の目の前に・・・ あとはさっきと同じように吹っ飛ばされた。
アイツニ使エンナラ、俺ニダッテ!全・速・全・進。パンチのラッシュのあとよろめいた敵に関節が決まる。
グギョリ!逝ッタナ。そう確信した俺は折った腕から抜け出し敵の顔面に自分の手のひらを押し付けた。そして、見よう見まねで力を篭めてみた。
「ハァーーー!」0距離ではなった力は相当強力だったせいか、蔵を2~3件突き破って止まった。
後を追ってみたが、奴の姿はなかった。そのとき俺は若干紅い闘気を纏っていたと刑事さんは言っていた。

気が付くとそこは窓の無い病院だった。そこで刑事さんから話を聞いた。
「おぉ、目が覚めたか。高杉、椅子持って来い。」
「あ、はい」高杉とよばれた人が走ってパイプ椅子を2つ持ってきた。
俺はベッドから起き上がり刑事の顔を見た。これでこの2人に合うのは3度目になる。
「大丈夫かね。起き上がっらなくてもいいんだぞ」
「大丈夫です。南雲さん?と高杉さん?でしたっけ。いろいろありがとうございます。」
「いえいえ。こちらこそ。で、早速本題なんだがね。」足を組み、話し始める南雲さん。
「キミは先日、男と戦ったね。それは覚えてるよね。」、探るように言い始めた。
「私たちはあのようなオーラを纏った奴らを未確認生物として探しているんだ。あれはNo.64」
「そんなにいるんですか?」「いいや、実際はもっとだ。あいつ等は恐ろしい。超人的な肉体にスーパーヒーローのような運動能力。それだけじゃない。この2つが全くダメでも恐ろしい能力を持った奴がいるらしい」
とんでもない話を聞いてしまった。たくさんいるのに加えて、能力までだと?ふざけるのも対外にしろ。
「こいつらの力の源は波動だ。我々はそう呼んでいる。高杉、詳しく説明してやれ」
「はい、奴らは波動と呼ばれる力を持ち、高速瞬間移動や衝撃波などを可能にしています。そして、それを使いこなせる肉体能力も兼ねています。」
「我々がわかる事はそれだけだ。」なんてことだ。それじゃまるで超能力者じゃないか。変態じゃないか。
「刑事さん、俺をここから出してください。独自で捜査したいと思います。」
「いいのか?それは行動を起こすと同時に日常が狂い始めるぞ。」
「覚悟は出来てます。だから、あいつらが何をしているのか知りたいです。自分も無関係じゃないんで。」
「そこまで言うなら止める理由は無い。」刑事さんはそう言うと2日で病院から出してくれた。

「ここでお別れだ。この紙もっていけ。連絡先が書いてある。情報交換をしよう。おたがいな。」
「はい、それでは。」
自分でも波動の使い方は分かっている。自分の見えないスイッチをONにすればいいのだ。
そのほかは、そのうち学んでいく。ひとまず学園に行こう。いままで通り学園には毎日通おう。
調査は学園に行きながらでも出来る。たまに授業居なくなったりするかも知れないけど。
俺はこう思い、学校に行った。襲われて一週間になる。日常の生活から非日常になってしまった。でも、学校に着いたにはいつもの5分前だ。

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