biohazard @Wiki

『荒城にて②』

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
演奏が終わると人々は自分の家に帰っていった。
キリも疲れていたらしく、演奏が終わってすぐに帰った。
俺はと言うと、誰も居なくなった荒城で一時間ほど焚き火を見つめて考え事をしていた。
-本当にこのままでいいのか-
得体の知れない声が俺の頭に問いかけてくる。
聞き覚えのある声だ。
-なぁ、本当にこのままでいいのか?-
「・・・・・・」
-おい! 答えろよ!!-
「うるさい・・・」
-おい、本当にこのままでいいのか!?-
「黙れ!」
-本当にこのままでいいのか・・・・・・-
「うるせぇ!!」
-本当にこのままでいいのか--本当にこのままでいいのか-
-本当にこのままでいいのか--本当にこのままでいいのか-
-本当にこのままでいいのか--本当にこのままでいいのか-
-本当にこのままでいいのか--本当にこのままでいいのか・・・-
「やめろ! やめてくれ!! 俺の中から出て行け!!」
-本当にこのままでいいのか--本当にこのままでいいのか-
-本当にこのままでいいのか--本当にこのままでいいのか-
「うわああぁぁぁぁぁ!!」

「ケイ!!」
俺は誰かに声をかけられてハッとした。
      • いつの間にか寝ていたようだ。
「・・・・・・キリ・・・」
「ケイ、どうしたのよ。」
「いや、別に・・・たいした事じゃない。」
「そう? 随分うなされてたけど?」
「いや、全然大丈夫だ。」
「そう、なら良いわ。でも、こんな所で寝たら風邪引くわよ。」
「ああ、ありがとう、家で寝る事にするよ。」
「・・・・・・」
「ん? どうした? 俺の顔に何か付いてるか?」
「ううん、本当に大丈夫?」
「え?」
「だって、今まで1度だって私に『ありがとう』なんて言った?」
「・・・・・・さぁ、昔の話は忘れた。」
俺はその場から逃げるように家に入った。
「・・・・・・変な夢だったな・・・何が言いたかったんだろうか・・・」
俺はベッドに入り、さっきの夢の事を色々と考えた。
しかし、満足な答えが出ないまま再び眠りについてしまった。
-本当にこのままでいいのか-
「またか・・・」
-よぉ、本当にこのままでいいのかよ?-
「待て、何がこのままでいいのか、教えてもらおうか。」
-自分で分からないか?-
「分からないから聞いているんだ。」
-ほお・・・まぁ、お前も俺を望んでいないみたいだしな、最後に教えてやる-
「・・・・・・」
-お前はこのまま、あのサドラーってジジイの玩具になり続けるのか?-
「・・・・・・」
-お前も夢があったハズだ、それをいきなり出てきたあいつに奪われても良いのか?-
「それは・・・・・・」
-俺がお前に言うのはあと三言だ-
「待ってくれ! お前は一体・・・」
-本当に、このままで、いいのか・・・・・・-
「待て!!」
俺はそういって飛び起きた。
アレが何だったのか、いくら考えても検討も付かない。
俺は起き上がってキッチンに、卵焼きを作りに行った。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー