デザートイーグル.50AE

DESERT EAGLE

DATA

製造国 イスラエル
設計・製造 イスラエル・ミリタリー・インダストリー社
種別 拳銃
口径 .50
銃身長 152mm
使用弾薬 .357マグナム、.44マグナム、.41AE、.440Cor-Bon、.50AE
装弾数 7・8・9発
作動方式 ガス・オペレーテッド・リピーティング・システム
重量 2053g
全長 269mm

デザートイーグル(Desert Eagle)は、イスラエル・ミリタリー・インダストリーズ?社(IMI?イスラエル国立兵器廠?)が生産する自動拳銃。

レミントン?.357マグナム版、.41AE版、.440Cor-Bon(.440コーボン)版、レミントン.44マグナム版、.50AE版が存在し、50AE版は自動拳銃?としては最高の威力を持つ拳銃として知られる。

歴史

1979年の開発と共に発売され話題となった.357マグナム版だったが、それでも5~6回に1回程度のジャムが発生し、一般大衆の人気を獲得するには至らなかった。その後、作動の安定化と.44マグナム版の発売とともに人気が上昇し、.50AE版でその地位は不動のものとなった。

.50AE版は発売当時世界最強の威力を誇ったが、現在はS&W M500?などにその地位を奪われている。しかし、自動拳銃としての最強の地位は未だにデザートイーグルのものである。

その特徴的な機構と大きさ、銃に対するイメージから、ゲームや映画にもよく登場する。

外観

全長269mm、全高149mm、重量2053g(.50AE版)という巨体のデザートイーグルには、通常の6インチモデルの他に10インチ、14インチのモデルも存在する。これらの中で、6インチモデルと10インチモデルは現在でも市販されている(14インチモデルは1999年に生産が中止された)。

また全長の長い弾を使用することもあってグリップは前後に長く、シングルカラムマガジンにも関わらず握りやすいとは言えない。バレルは固定されており、ガス圧により作動するボルト、スライド部の重量は見た目より少ない。

しかし操作性に関しては特筆すべき難点も無く、スポーツモデルとして射撃手のことを考えた設計であると言える。

虚構と現実

この巨体と重量のため、よく「非力な者が撃つと肩の骨が外れる」などという言説を見かけるが、これはフィクションの影響によるデマである。射撃時の反動は確かに大きいが、同じ弾薬を使用する回転式拳銃(リボルバー)に比べれば扱いやすい。現実には射撃姿勢や扱い方に注意を払えば、一般的な体格の人間ならデザートイーグルを撃つことはたやすい。

これは射撃時の反動が銃自体の重さである程度吸収されることと、ボルト、スライド部が後退する動作により反動の伝わり方がリボルバーよりも間接的になるためである。これにより、正しい射撃姿勢をとれば片手での射撃も可能である。ただし重く嵩張るため、実戦で使用することは訓練された兵士にとっても非現実的である。

またスライドロックリリース?を片手で操作するのは余程大きな手の長い指ででも難しい。

.50AEや.44マグナムの威力は誇張して描かれることが多く、実際には車のエンジンなどの厚い鋼鉄製の物体は撃ち抜けない。デザートイーグルではないが、威力を語る際に引き合いに出されるのは通常弾では不可能である。「ダーティーハリー?」の作中でキャラハン刑事がS&W M29?.44マグナム?)を使い車を止めたシーンも、弾は運転手に向けて発射されている。また日本の警察が.38スペシャルで自動車を停止させたこともあるが、これは比較的脆弱なラジエーターを打ち抜いたことによるものである。

機構

当初マグナム・リサーチ社はガスオペレーテッド式での運用を考えていたが、これは上手くいかなかった。その後IMI社が独自の機構を考案し、その作動原理は最新版のデザートイーグルでも変わっていない。

IMI社が考案したガス・オペレーテッド・リピーティング・システムは軍用ライフルとよく似ており、高圧のガスを上手く利用できる設計となっている。この方式によりバレルは固定され、それによって優れた命中精度を持つこととなった。
スコープ等を載せる溝もバレルに掘られており、スポーツモデルとしての片鱗も見せる。
また当初の.357マグナムで見られた作動不良は.357マグナムのガス圧が低かったのが原因と言われているが、現在ではガスポートの改良により改善されている。

初期には通常のライフリングをもつバレルを装備していたが、.44モデルからは“ポリゴナル・プロフィール”と呼ばれる、内部が円に近い六角形で通常のライフリングのように捻られているバレルを使用。

用途

デザートイーグルやS&W M500などの超大型拳銃の最大の目的は、コレクターズアイテムである。
その証拠に仕上げは18種類に及ぶ。
しかし近年ではこの種の超大型拳銃を使用した「メタリック・シルエット」などの射撃競技も隆盛を見せ、拳銃による狩猟が認められているアメリカの一部地方では狩猟用としても使用されるなど、実用品としての評価もなされてきている。
ただし、特殊な拳銃のためその価格は高い(1249$~)。

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最終更新:2006年09月29日 22:37