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*第三章「宇宙」-Who is an ace of aces?- ~火星自由協定軍M.A.F.T.Y.所属艦“アルシア”格納庫~ マッシュ「ちょwwwwおまいらwwwwテラヨワスww漏れが出ていたら瞬殺の敵ばかりだな(´ー`)」 イナモリ「ク…!まさか月が入ってくるとは!それにBHライフルも!」 マッシュ「イナモリ…('A`)おまいは兵器に頼りすぎ。イッテヨシ。月が漏れらの技術を盗んでたのなんか昔から周知の事実で(ry」 タツヤ「おれはまだヤレた…」 ミヤシタ「えぇ、月の介入がなければ我が軍の圧勝だったでしょう。今回は撤退命令もありますし…次がくれば地球軍は全滅させられます。」 マッシュ「ふん('A`)ま、ガンガレよ。」 イナモリ「く…了解…(くそ…!マッシュ…エースはおれなんだ…!)」 イナモリはトイレで泣いた。 ~地球軍“ツクヨミ”第一艦橋~ ミカン「本部より入電『一時撤退。ツクヨミは“ホアカリ”及び“ホオリ”と合流の後、ヒューストンへ帰還せよ。』」 シゲポ艦長「よし。合流ポイントまで慣性航行。…地球(オカ)か…そういえば久しく地球へは降りていないな…。」 ~地球軍“ツクヨミ”艦内・ブリーフィングルーム~ ロミオ「挨拶が遅れました。R.U.N.E.評議会直属特務部隊“D.I.A.N.A.”所属ロミオ=クロムウェル中尉です。」 ハミダ「同じくディアナ所属中尉ハミダ=ヴィルティアだ。アリストテレスは我が軍の領土だ。そこで行われた戦闘に『中立』の立場から介入したことに、何か問題でも…?迷惑なのは、領宙で派手にドンパチやられた我々のほうだ。」 シゲポ「詭弁だな。戦争を止める為に軍事力を持つことがあんたらのやり方なら、それは逆効果だ。」 ハミダ「別に『止める』気はない。『守る』為の軍事力だ。月さえ無事ならそれでいい。」 ケイゴ「てめぇ!ケンカうってんのか!?」 ケイゴがハミダの胸ぐらをつかむ。 フラウド「やめるニャ!」 ユウスケ「ケイゴ、今、熱くなっても仕方がない。今は話し合いが必要だ。」 ロミオ「その通りです。確かに我々は軍事力を所持していますが、使わないならばそれに越したことはありません。あくまで『自衛力』です。」 シゲポ「…ふん。そんな名目に興味はない。で、俺たちにどうしろと?」 ハミダ「無駄な争いはするなと言っている。我々はあくまで中立の立場だから、どちらの味方も出来ないが、もし今後も戦争が…」 ケイゴ「火星の奴らが仕掛けたことじゃねぇか!!俺達はハメられたんだ!」 ハミダ「話を最後まで聞け。もし、マフティが懲りずに仕掛けてくるようなら、こちらも手を貸そう。」 ユウスケ「共同戦線…ってことでいいのか?」 ロミオ「この艦は、今のところ地球へ向かっているのでしょう?ならば到着まではそうなるでしょうね。」 ハミダ「しばらく世話になる。」 ユウスケ「ああ。こちらこそよろしく。」 ミナ「それにしても…戦争は、まだ続くのね…。」 フラウド「長期戦になれば、新しい機体も必要になってくるニャ…。」 ユウスケ「俺達のガンダモじゃ、BHTを搭載したマフティのガンダモに遅れをとってしまう…!」 ケイゴ「腕でカバーしてやるさ。奴ら、大した技術はないクセに、機体に頼りすぎている。そこが…穴だ!」 フラウド「そういうことニャ!」 ハミロミはブリーフィングルームを出る。 ロミオ「…。」 ハミダ「戦火は拡大するばかり…か。」 ~L1付近宙域“ツクヨミ”ブリッジ~ ミカン「本艦後方距離2000に艦影!データベース照合…エリシウム級…アルシアです!接触まで3分後!」 シゲポ「なに!?速いな!迎撃用意!艦隊戦も予想される…フラウド隊発進!ミナは本艦の護衛だ!ホアカリとホオリにも“テレスト”を出すように伝えろ!」 ~ツクヨミ・カタパルト~ フラウド「フラウド隊、発進するニャ!」 ユウスケ「ユウスケ=アヤゾノ!プロメテウス、いきます!」 ミナ「ミナ=デル=フィオーレ!ディオナ出るわよ!」 ハミダ「おれたちも行くぞ、ロミオ。」 ロミオ「はい!」 ケイゴ「ハイペリオンは!?」 整備士モリゲ「バカヤロ!出せるわけないだろう!ダメージは左肩だけじゃねぇんだ!」 ケイゴ「なに!?…くそ!こんなときに!」 ~アルシア内部~ マッシュ「プゲラww漏れの“リシテア”は開発班がヨチヨチ歩きなせいで未完成だから…そうだま…カリュケで出てやるよwww」 イナモリ「(ナメくさりやがって!)ちっ…イナモリ、ガニメデ出るぞ!」 タツヤ&ミヤシタ「カリスト、エウロパ発進する!」 そして両軍は戦闘に突入した。 マッシュ「ちょwww漏れは中央の香具師をあぼーんするからな。イナモリは左翼、残りは右翼でよろ。」 イナモリ「了解…!」 フラウド「ニャ…やつら分散してきたニャ…?こっちも散開ニャ!中央はユウスケ、いってくれるニャ?」 ユウスケ「ユウスケ了解。けちらしてやる…!」 ~中央~ 地球軍兵「ぐ、あああぁ!(ちゅど~ん)」 50機はいるであろう地球軍の新型量産MS“テレスト”の中を、たった1機のカリュケが、ビームサーベルを片手に駆け巡る。 地球軍兵「ひ、ひぃぃ!(どしゅ)ぐぁ…!」 ちゅどぉぉぉん マッシュ「ちょwwwうはっwwwwwやっぱテラヨワスwww」 ユウスケ「く!テレストは下がれ!ツクヨミの防衛にまわるんだ!」 マッシュ「ん?隊長タソかな?少しはやりがいがあ(ry」 ばしゅんっ!! ユウスケ「先手必勝!」 唐突にユウスケが撃ったビームを、マッシュはスラスターを使わず、カリュケの体のヒネリだけで避けた。 マッシュ「ちょwwwそれ不意打ちのつもり?wwwそんな椰子は無駄死に乙!」 マッシュは叫ぶと同時にスラスターをふかし、ユウスケに迫る。そして立て続けに5発ビームを放った。 ユウスケ「(…!!機体の上下左右に…!?)だが…避けてみせる!」 ユウスケは機体を急減速させ、更に機体中央を狙ったビームも上体を反らしてかわす。 マッシュ「ほう…?なかなかツヨス。」 新しいおもちゃで遊ぶかのようにプロメテウスを撃ってくる。 マッシュ「うはっww踊れ踊れwww」 ユウスケは持ち前の反射神経と天性のカンでギリギリのところで全てのビームを避けていく。そして反撃に転じるべくマッシュの位置を確認しようと… マッシュ「でもやっぱ無駄死に乙。」 したそのとき、マッシュはすでにユウスケの背後でビームサーベルを振りかぶっていた。ビームはプロメテウスの左半身を薙いだ。 ずぎゃぁぁぁぁん!! ユウスケ「ぐっあ!あぁぁぁぁ!」 びーびーびーびー!! 警告音がプロメテウスのコックピットに鳴り響く。 マッシュ「プゲラwwwイッテヨシ!」 マッシュは更に、ビームサーベルでプロメテウスをコクピットごと貫こうとする。 ユウスケ「(ここで…おわりなのか…!?)」 そう思ってユウスケが奥歯を噛み締めたその時、時が止まったように静かで何も聞こえなくなる。そしてあの時の声がまた、ユウスケの頭の中の何処かで語りかける。 謎の声「いいえ…あなたはこの戦争を終らせる人よ…」 ユウスケ「(きみ…は…?)」 謎の声「わたしはエルメス。もうひとりのあなた。あなたのこころの中のあなた。」 ユウスケ「(もうひとりの…おれ…?)」 エルメス「そう…だからあなたはわたし。だからあなたは生きるの。今、邪悪な刃があなたを貫こうとしている。でもあなたは…避けることができる…わたしを…自分を信じて…わたしも少しだけ力をかすから。自分を解き放って。貴方が終わらせるの。」 ユウスケ「(ま、まって!!エルメス!)」 そしてまた何も聞こえなくなり、再びユウスケの五感が戦場へと舞い戻る。 びーびー!! 警告音がプロメテウスのコックピットに鳴り響く。 マッシュ「プゲラwwwイッテヨシ!」 マッシュは更に、ビームサーベルでプロメテウスをコクピットごと貫こうとする。 ユウスケ「……!!」 きゅぴぃぃぃぃぃん そのとき、ユウスケの中でなにかがはじけた。 ―左翼― ガニメデが群がるテレストを次々とただの鉄の塊へと変えていく。 イナモリ「これが地球軍の量産機か…。カリュケをベースにしてる割には動きが鈍いな!?パイロットの質か…。敵じゃなーーーい!アハハハ!」 地球軍兵「このバケモノめ…!!」 イナモリ「…………うらぁ!(ズキューン)」 地球軍兵「ぐわぁあぁ!!」 ハミダ「む、既に何人かやられていたか…。……ん?あれは…。」 地球軍兵「ぐぐッ…がはッ…」 イナモリ<やっと来たか。アハ。> 待ちかねたかのようにガニメデが、そしてテレストからBHソードを引き抜く。 ハミダ<お前は…確かこの間の死に損ないじゃないか。今日はお一人さんかい?> イナモリ<お前に復讐するために…ずっと…ずっと俺は待っていた!!> いきなりトップスピードで近付いてくるガニメデは右手にBHサーベルを、左手にBHRを持っていた。 ハミダ「(サーベルで俺の動きを止めて直接BHを撃つ気か…。なるほどな、接射すれば、斥力シールドでも防ぎきれない…。)狙いはいい…が、こちらもバカではない!」 ガニメデへと突っ込むデスピナ。 デスピナは紙一重で、ガニメデのBHサーベルを避けると、逆にガニメデの足にサーベルを突き刺した。 イナモリ「な!!そんな馬鹿な!?俺の動きについてこれただと!?」 ガニメデはその場で止まり、デスピナの方を振り向く。 イナモリ「…!!!」 デスピナは既に、大型BHライフルをチャージショットの体勢で構えていた。 ハミダ「塵と化せ…!!」 ズバババァアア!!! イナモリ「くそっ!!こんなもん!」 イナモリはギリギリで避けたはずだったが、刺された右足の動きが鈍い為、避けきれない。 イナモリ「ぐぁ!!右足が…!!」 ─右翼─ ロミオとフラウドがカタパルトを出て間も無く、2機に戦艦並のビームの束が迫る。 ロミオ&フラウド「!!」 2人がギリギリで避けたそれは、エウロパのフルバーストだった。 ミヤシタ<命中…0?ち、なかなかやりますね。> タツヤ<ミヤシタ。もう一度…そのスキに斬りこむ…> ミヤシタ<了解。はぁぁぁぁ!!> ずあっ! フラウド<また来るニャ!> ロミオ<だがこれは…狙いが甘い!おとりです!気をつけて!> …ずんんんんん!!! フラウド「ニャにぃぃぃぃ!?」 瞬間、カリストのハンマーはレアを押し潰さんがばかりの勢いでぶつかった。 フラウド「に゛ゃぁぁぁぁ!」 ロミオ「フラウド!!」 ガラテアのビームにもカリストはビクともしない。 ロミオ<なんて装甲なんだ!!フラウド!大丈夫ですか!?> フラウド<なんとか無事ニャ…出力30%ダウン…> ミヤシタ「こっちにもいますよ!」 ロミオ「…!(きゅりりりん)」 ばしゃぁぁぁん! ミヤシタ「なに!?ビームが消えた!?あ、あれはまさかBHセオリー…あのMSにも!?」 ロミオ<今度はこちらの番だ!フラウド!> フラウド<ニャあ!> フラウドはガラテアのシールドの後ろにつくと、そこからビームを乱射し始めた。 ミヤシタ&タツヤ「…近付けない!?」 ロミオ<今だ!!とどめですフラウド!> フラウド<ニャ!> フラウドは全部装を一斉にはなつ。 タツヤ「~~~!!」 ミヤシタ<ぐぁぁぁぁ!!…てっ、撤退します!> ロミオが密かに月へとマイクロウェーブ回線を開く。 ロミオ<月…プトレマイオスへ…ガラテアの実戦テスト終了…BHTの更なる研究の有用性が認められた…この戦争を終らせるにはBHTが必要だ…シンイチの機体開発を急いでくれ。> フラウド<どうかしたかニャ?> ロミオ<いえ…どうやら向こうの戦艦も撤退するようですし、おれたちも帰還します。> ~中央・後編~ きゅぴぃぃぃぃん ユウスケ「うぉぉぉおお!!」 ユウスケはとっさに残った右足でマッシュのサーベルを蹴り弾いた。そしてそのまま脚を返してカリュケの頭部を蹴り砕いた。 マッシュ「ちょ…!!なに!?メインセンサーが!?動きが変わった!厨のくせにっ!!なめられてたまるかぁぁぁ!(びしゅしゅしゅしゅしゅ…)」 マッシュのビームはマシンガン並の速度で豪雨のごとくユウスケを狙ってくる。 ユウスケ「…!」 ユウスケは機体をひねり、全てを避けたかと思うと、今度は自分がマッシュの背後にまわり、間髪を容れずビームライフルを接射した。 マッシュ「なにぃ!?ちっ」 マッシュはまた体をひねって避けると同時に、ビームサーベルをユウスケに向かって投げた。 だがユウスケはサーベルがカリュケの手から離れると同時に、それを撃ち落とし、コクピットめがけてビームサーベルを振りおろした。 ざしゅうんっ!っずがん! マッシュ「うぎっぐぁぁぁぁ!!」 マッシュは致命的なダメージは避けたが、ビームは外装を深くえぐったので、コクピットは外から丸見えになった。 マッシュ<くそが…もうムリポ。後退する!ノシ> ユウスケ<はぁ…はぁ…勝った…のか?> ユウスケ<ツクヨミ!こちらプロメテウスだ、ダメージレベル4!一度帰還する!> ―左翼・後編― イナモリ「くあぁっ!!右足が…!!」 ハミダ「よし、これでかなり向こうはやりづらい筈だ。このまま一気に……(ピキーン!)くぁっ!?」 ハミダの脳髄の奥に直接呼びかける声がする。 ナナ「私の声が聞こえるのだな?」 ハミダ「くっ、な、なんだこの声は!」 ハミダはあまりの苦痛に頭を抱えて悶え、のた打ち回る。 ナナ「私の名前はナナ。あなた達人間を破滅から救う者よ。」 ナナと名乗った声の主はハミダと同年代くらいの女性のものだった。 ハミダ「ぐぅ…ナナ…?…な、何を言っているんだ?」 ナナ「あなたが今戦っているイナモリは、あなた達人間にとって大きな存在になるわ…。」 ハミダ「なっ、何が言いたい!?こいつはただのバイオCPUだぞ!!」 ナナ「今ここで殺してはいけないのよ!だからこうして私が邪魔をしている。」 ハミダ「……テレパシーが使えるということは貴様はニュータイプなのか?」 ナナ「いえ、私はニュータイプでもバイオCPUでもない。新たな…いえ、古代火星人“タルシアン”の力をその身に受けた人間よ。」 ハミダ「なっ!!まさか…遺跡の!!」 ナナ「残念だけど、あなたには少し眠ってもらうわ。あなたの力は邪魔なのよ…。」 ハミダ「(ピキーン!)ぐぁあああぁぁ!!!」 イナモリ「な、なんだ?奴の動きがおかしい。錯乱状態に陥っているような…。」 そうして、デスピナは完全に動きを止めてしまった。イナモリはわけがわからずどうすることも出来ない。 ミナ「ハミダさん!大丈夫ですか!?」 ディオネがデスピナを支える。 ミヤシタ「イナモリ!」 エウロパがガニメデを抱えて母艦アルシアへと帰っていく。 ミナ「こちらディオネ。デスピナを発見しました!パイロット意識不明!これより帰還します!」 マッシュ「ちょww全員やられたのかよwwま、漏れも白いヤツにやられたけどなww艦長タソ、撤退よろ。」 ミヤケ艦長「全軍撤退!」 シゲポ艦長「撤退していく…。勝ったのか…」 ミカン「地球北京より入電『砂漠にて火星軍との大規模交戦が予想される、ツクヨミは至急応援にこられたし。』とのことです!」 シゲポ「休む間もないな…全員地球への降下準備だ!36時間後には突入位置につくぞ!」
*第三章「宇宙」-Who is an ace of aces?- **~火星自由協定軍M.A.F.T.Y.所属艦“アルシア”格納庫~ マッシュ「ちょwwwwおまいらwwwwテラヨワスww漏れが出ていたら瞬殺の敵ばかりだな(´ー`)」 イナモリ「ク…!まさか月が入ってくるとは!それにBHライフルも!」 マッシュ「イナモリ…('A`)おまいは兵器に頼りすぎ。イッテヨシ。月が漏れらの技術を盗んでたのなんか昔から周知の事実で(ry」 タツヤ「おれはまだヤレた…」 ミヤシタ「えぇ、月の介入がなければ我が軍の圧勝だったでしょう。今回は撤退命令もありますし…次がくれば地球軍は全滅させられます。」 マッシュ「ふん('A`)ま、ガンガレよ。」 イナモリ「く…了解…(くそ…!マッシュ…エースはおれなんだ…!)」 イナモリはトイレで泣いた。 **~地球軍“ツクヨミ”第一艦橋~ ミカン「本部より入電『一時撤退。ツクヨミは“ホアカリ”及び“ホオリ”と合流の後、ヒューストンへ帰還せよ。』」 シゲポ艦長「よし。合流ポイントまで慣性航行。…地球(オカ)か…そういえば久しく地球へは降りていないな…。」 **~地球軍“ツクヨミ”艦内・ブリーフィングルーム~ ロミオ「挨拶が遅れました。R.U.N.E.評議会直属特務部隊“D.I.A.N.A.”所属ロミオ=クロムウェル中尉です。」 ハミダ「同じくディアナ所属中尉ハミダ=ヴィルティアだ。アリストテレスは我が軍の領土だ。そこで行われた戦闘に『中立』の立場から介入したことに、何か問題でも…?迷惑なのは、領宙で派手にドンパチやられた我々のほうだ。」 シゲポ「詭弁だな。戦争を止める為に軍事力を持つことがあんたらのやり方なら、それは逆効果だ。」 ハミダ「別に『止める』気はない。『守る』為の軍事力だ。月さえ無事ならそれでいい。」 ケイゴ「てめぇ!ケンカうってんのか!?」 ケイゴがハミダの胸ぐらをつかむ。 フラウド「やめるニャ!」 ユウスケ「ケイゴ、今、熱くなっても仕方がない。今は話し合いが必要だ。」 ロミオ「その通りです。確かに我々は軍事力を所持していますが、使わないならばそれに越したことはありません。あくまで『自衛力』です。」 シゲポ「…ふん。そんな名目に興味はない。で、俺たちにどうしろと?」 ハミダ「無駄な争いはするなと言っている。我々はあくまで中立の立場だから、どちらの味方も出来ないが、もし今後も戦争が…」 ケイゴ「火星の奴らが仕掛けたことじゃねぇか!!俺達はハメられたんだ!」 ハミダ「話を最後まで聞け。もし、マフティが懲りずに仕掛けてくるようなら、こちらも手を貸そう。」 ユウスケ「共同戦線…ってことでいいのか?」 ロミオ「この艦は、今のところ地球へ向かっているのでしょう?ならば到着まではそうなるでしょうね。」 ハミダ「しばらく世話になる。」 ユウスケ「ああ。こちらこそよろしく。」 ミナ「それにしても…戦争は、まだ続くのね…。」 フラウド「長期戦になれば、新しい機体も必要になってくるニャ…。」 ユウスケ「俺達のガンダモじゃ、BHTを搭載したマフティのガンダモに遅れをとってしまう…!」 ケイゴ「腕でカバーしてやるさ。奴ら、大した技術はないクセに、機体に頼りすぎている。そこが…穴だ!」 フラウド「そういうことニャ!」 ハミロミはブリーフィングルームを出る。 ロミオ「…。」 ハミダ「戦火は拡大するばかり…か。」 **~L1付近宙域“ツクヨミ”ブリッジ~ ミカン「本艦後方距離2000に艦影!データベース照合…エリシウム級…アルシアです!接触まで3分後!」 シゲポ「なに!?速いな!迎撃用意!艦隊戦も予想される…フラウド隊発進!ミナは本艦の護衛だ!ホアカリとホオリにも“テレスト”を出すように伝えろ!」 **~ツクヨミ・カタパルト~ フラウド「フラウド隊、発進するニャ!」 ユウスケ「ユウスケ=アヤゾノ!プロメテウス、いきます!」 ミナ「ミナ=デル=フィオーレ!ディオナ出るわよ!」 ハミダ「おれたちも行くぞ、ロミオ。」 ロミオ「はい!」 ケイゴ「ハイペリオンは!?」 整備士モリゲ「バカヤロ!出せるわけないだろう!ダメージは左肩だけじゃねぇんだ!」 ケイゴ「なに!?…くそ!こんなときに!」 **~アルシア内部~ マッシュ「プゲラww漏れの“リシテア”は開発班がヨチヨチ歩きなせいで未完成だから…そうだま…カリュケで出てやるよwww」 イナモリ「(ナメくさりやがって!)ちっ…イナモリ、ガニメデ出るぞ!」 タツヤ&ミヤシタ「カリスト、エウロパ発進する!」 そして両軍は戦闘に突入した。 マッシュ「ちょwww漏れは中央の香具師をあぼーんするからな。イナモリは左翼、残りは右翼でよろ。」 イナモリ「了解…!」 フラウド「ニャ…やつら分散してきたニャ…?こっちも散開ニャ!中央はユウスケ、いってくれるニャ?」 ユウスケ「ユウスケ了解。けちらしてやる…!」 **~中央~ 地球軍兵「ぐ、あああぁ!(ちゅど~ん)」 50機はいるであろう地球軍の新型量産MS“テレスト”の中を、たった1機のカリュケが、ビームサーベルを片手に駆け巡る。 地球軍兵「ひ、ひぃぃ!(どしゅ)ぐぁ…!」 ちゅどぉぉぉん マッシュ「ちょwwwうはっwwwwwやっぱテラヨワスwww」 ユウスケ「く!テレストは下がれ!ツクヨミの防衛にまわるんだ!」 マッシュ「ん?隊長タソかな?少しはやりがいがあ(ry」 ばしゅんっ!! ユウスケ「先手必勝!」 唐突にユウスケが撃ったビームを、マッシュはスラスターを使わず、カリュケの体のヒネリだけで避けた。 マッシュ「ちょwwwそれ不意打ちのつもり?wwwそんな椰子は無駄死に乙!」 マッシュは叫ぶと同時にスラスターをふかし、ユウスケに迫る。そして立て続けに5発ビームを放った。 ユウスケ「(…!!機体の上下左右に…!?)だが…避けてみせる!」 ユウスケは機体を急減速させ、更に機体中央を狙ったビームも上体を反らしてかわす。 マッシュ「ほう…?なかなかツヨス。」 新しいおもちゃで遊ぶかのようにプロメテウスを撃ってくる。 マッシュ「うはっww踊れ踊れwww」 ユウスケは持ち前の反射神経と天性のカンでギリギリのところで全てのビームを避けていく。そして反撃に転じるべくマッシュの位置を確認しようと… マッシュ「でもやっぱ無駄死に乙。」 したそのとき、マッシュはすでにユウスケの背後でビームサーベルを振りかぶっていた。ビームはプロメテウスの左半身を薙いだ。 ずぎゃぁぁぁぁん!! ユウスケ「ぐっあ!あぁぁぁぁ!」 びーびーびーびー!! 警告音がプロメテウスのコックピットに鳴り響く。 マッシュ「プゲラwwwイッテヨシ!」 マッシュは更に、ビームサーベルでプロメテウスをコクピットごと貫こうとする。 ユウスケ「(ここで…おわりなのか…!?)」 そう思ってユウスケが奥歯を噛み締めたその時、時が止まったように静かで何も聞こえなくなる。そしてあの時の声がまた、ユウスケの頭の中の何処かで語りかける。 謎の声「いいえ…あなたはこの戦争を終らせる人よ…」 ユウスケ「(きみ…は…?)」 謎の声「わたしはエルメス。もうひとりのあなた。あなたのこころの中のあなた。」 ユウスケ「(もうひとりの…おれ…?)」 エルメス「そう…だからあなたはわたし。だからあなたは生きるの。今、邪悪な刃があなたを貫こうとしている。でもあなたは…避けることができる…わたしを…自分を信じて…わたしも少しだけ力をかすから。自分を解き放って。貴方が終わらせるの。」 ユウスケ「(ま、まって!!エルメス!)」 そしてまた何も聞こえなくなり、再びユウスケの五感が戦場へと舞い戻る。 びーびー!! 警告音がプロメテウスのコックピットに鳴り響く。 マッシュ「プゲラwwwイッテヨシ!」 マッシュは更に、ビームサーベルでプロメテウスをコクピットごと貫こうとする。 ユウスケ「……!!」 きゅぴぃぃぃぃぃん そのとき、ユウスケの中でなにかがはじけた。 **―左翼― ガニメデが群がるテレストを次々とただの鉄の塊へと変えていく。 イナモリ「これが地球軍の量産機か…。カリュケをベースにしてる割には動きが鈍いな!?パイロットの質か…。敵じゃなーーーい!アハハハ!」 地球軍兵「このバケモノめ…!!」 イナモリ「…………うらぁ!(ズキューン)」 地球軍兵「ぐわぁあぁ!!」 ハミダ「む、既に何人かやられていたか…。……ん?あれは…。」 地球軍兵「ぐぐッ…がはッ…」 イナモリ<やっと来たか。アハ。> 待ちかねたかのようにガニメデが、そしてテレストからBHソードを引き抜く。 ハミダ<お前は…確かこの間の死に損ないじゃないか。今日はお一人さんかい?> イナモリ<お前に復讐するために…ずっと…ずっと俺は待っていた!!> いきなりトップスピードで近付いてくるガニメデは右手にBHサーベルを、左手にBHRを持っていた。 ハミダ「(サーベルで俺の動きを止めて直接BHを撃つ気か…。なるほどな、接射すれば、斥力シールドでも防ぎきれない…。)狙いはいい…が、こちらもバカではない!」 ガニメデへと突っ込むデスピナ。 デスピナは紙一重で、ガニメデのBHサーベルを避けると、逆にガニメデの足にサーベルを突き刺した。 イナモリ「な!!そんな馬鹿な!?俺の動きについてこれただと!?」 ガニメデはその場で止まり、デスピナの方を振り向く。 イナモリ「…!!!」 デスピナは既に、大型BHライフルをチャージショットの体勢で構えていた。 ハミダ「塵と化せ…!!」 ズバババァアア!!! イナモリ「くそっ!!こんなもん!」 イナモリはギリギリで避けたはずだったが、刺された右足の動きが鈍い為、避けきれない。 イナモリ「ぐぁ!!右足が…!!」 **─右翼─ ロミオとフラウドがカタパルトを出て間も無く、2機に戦艦並のビームの束が迫る。 ロミオ&フラウド「!!」 2人がギリギリで避けたそれは、エウロパのフルバーストだった。 ミヤシタ<命中…0?ち、なかなかやりますね。> タツヤ<ミヤシタ。もう一度…そのスキに斬りこむ…> ミヤシタ<了解。はぁぁぁぁ!!> ずあっ! フラウド<また来るニャ!> ロミオ<だがこれは…狙いが甘い!おとりです!気をつけて!> …ずんんんんん!!! フラウド「ニャにぃぃぃぃ!?」 瞬間、カリストのハンマーはレアを押し潰さんがばかりの勢いでぶつかった。 フラウド「に゛ゃぁぁぁぁ!」 ロミオ「フラウド!!」 ガラテアのビームにもカリストはビクともしない。 ロミオ<なんて装甲なんだ!!フラウド!大丈夫ですか!?> フラウド<なんとか無事ニャ…出力30%ダウン…> ミヤシタ「こっちにもいますよ!」 ロミオ「…!(きゅりりりん)」 ばしゃぁぁぁん! ミヤシタ「なに!?ビームが消えた!?あ、あれはまさかBHセオリー…あのMSにも!?」 ロミオ<今度はこちらの番だ!フラウド!> フラウド<ニャあ!> フラウドはガラテアのシールドの後ろにつくと、そこからビームを乱射し始めた。 ミヤシタ&タツヤ「…近付けない!?」 ロミオ<今だ!!とどめですフラウド!> フラウド<ニャ!> フラウドは全部装を一斉にはなつ。 タツヤ「~~~!!」 ミヤシタ<ぐぁぁぁぁ!!…てっ、撤退します!> ロミオが密かに月へとマイクロウェーブ回線を開く。 ロミオ<月…プトレマイオスへ…ガラテアの実戦テスト終了…BHTの更なる研究の有用性が認められた…この戦争を終らせるにはBHTが必要だ…シンイチの機体開発を急いでくれ。> フラウド<どうかしたかニャ?> ロミオ<いえ…どうやら向こうの戦艦も撤退するようですし、おれたちも帰還します。> **~中央・後編~ きゅぴぃぃぃぃん ユウスケ「うぉぉぉおお!!」 ユウスケはとっさに残った右足でマッシュのサーベルを蹴り弾いた。そしてそのまま脚を返してカリュケの頭部を蹴り砕いた。 マッシュ「ちょ…!!なに!?メインセンサーが!?動きが変わった!厨のくせにっ!!なめられてたまるかぁぁぁ!(びしゅしゅしゅしゅしゅ…)」 マッシュのビームはマシンガン並の速度で豪雨のごとくユウスケを狙ってくる。 ユウスケ「…!」 ユウスケは機体をひねり、全てを避けたかと思うと、今度は自分がマッシュの背後にまわり、間髪を容れずビームライフルを接射した。 マッシュ「なにぃ!?ちっ」 マッシュはまた体をひねって避けると同時に、ビームサーベルをユウスケに向かって投げた。 だがユウスケはサーベルがカリュケの手から離れると同時に、それを撃ち落とし、コクピットめがけてビームサーベルを振りおろした。 ざしゅうんっ!っずがん! マッシュ「うぎっぐぁぁぁぁ!!」 マッシュは致命的なダメージは避けたが、ビームは外装を深くえぐったので、コクピットは外から丸見えになった。 マッシュ<くそが…もうムリポ。後退する!ノシ> ユウスケ<はぁ…はぁ…勝った…のか?> ユウスケ<ツクヨミ!こちらプロメテウスだ、ダメージレベル4!一度帰還する!> **―左翼・後編― イナモリ「くあぁっ!!右足が…!!」 ハミダ「よし、これでかなり向こうはやりづらい筈だ。このまま一気に……(ピキーン!)くぁっ!?」 ハミダの脳髄の奥に直接呼びかける声がする。 ナナ「私の声が聞こえるのだな?」 ハミダ「くっ、な、なんだこの声は!」 ハミダはあまりの苦痛に頭を抱えて悶え、のた打ち回る。 ナナ「私の名前はナナ。あなた達人間を破滅から救う者よ。」 ナナと名乗った声の主はハミダと同年代くらいの女性のものだった。 ハミダ「ぐぅ…ナナ…?…な、何を言っているんだ?」 ナナ「あなたが今戦っているイナモリは、あなた達人間にとって大きな存在になるわ…。」 ハミダ「なっ、何が言いたい!?こいつはただのバイオCPUだぞ!!」 ナナ「今ここで殺してはいけないのよ!だからこうして私が邪魔をしている。」 ハミダ「……テレパシーが使えるということは貴様はニュータイプなのか?」 ナナ「いえ、私はニュータイプでもバイオCPUでもない。新たな…いえ、古代火星人“タルシアン”の力をその身に受けた人間よ。」 ハミダ「なっ!!まさか…遺跡の!!」 ナナ「残念だけど、あなたには少し眠ってもらうわ。あなたの力は邪魔なのよ…。」 ハミダ「(ピキーン!)ぐぁあああぁぁ!!!」 イナモリ「な、なんだ?奴の動きがおかしい。錯乱状態に陥っているような…。」 そうして、デスピナは完全に動きを止めてしまった。イナモリはわけがわからずどうすることも出来ない。 ミナ「ハミダさん!大丈夫ですか!?」 ディオネがデスピナを支える。 ミヤシタ「イナモリ!」 エウロパがガニメデを抱えて母艦アルシアへと帰っていく。 ミナ「こちらディオネ。デスピナを発見しました!パイロット意識不明!これより帰還します!」 マッシュ「ちょww全員やられたのかよwwま、漏れも白いヤツにやられたけどなww艦長タソ、撤退よろ。」 ミヤケ艦長「全軍撤退!」 シゲポ艦長「撤退していく…。勝ったのか…」 ミカン「地球北京より入電『砂漠にて火星軍との大規模交戦が予想される、ツクヨミは至急応援にこられたし。』とのことです!」 シゲポ「休む間もないな…全員地球への降下準備だ!36時間後には突入位置につくぞ!」

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