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桐島ヒロミが目を覚ますと、そこは山頂だった。
普段、母校である鈴蘭高校の屋上で寝ることはあったが
山頂で目を覚ますのは初めての経験だ。
もう昼前なのか日の光が瞼を刺激する、着ている学ランも軽く熱を持っていた。

「――チッ」

まさか俺がプログラムに選ばれるとはな……
海老塚中学のころから選ばれる可能性があるとは思っていた。
昔の俺は、自分で言うのもあれだが
怖いものなんか一つもなくポンとマコと俺、三人いれば怖いものなんかないと思いこんでいたんだ。
プログラムに選出されても、俺達三人、通称 海老塚三人衆ならきっと脱出できると……。
そんな俺達にも、恐怖とまではいかなくても喧嘩を躊躇する相手はいた。
それが鈴蘭男子高等高校、別名 カラスの学校だった。

中学生からみると鈴蘭高校っていうのは正に恐怖の的だったんだ。
まあ、あの時はその鈴蘭に三人揃って入学するとは思いもしていなかったわけなんだが……。
鈴蘭に入学したキッカケは桂木さんという当時鈴蘭の頭だった人に出会ったことだった。
今でも出会う度に「たばこ一本くれる?」と聞いていてくる桂木さんに俺達は惹かれて鈴蘭高校に入学を決めた。
入学すると俺達は、まず桂木さんが「俺より強い」と言っていたリンダマンってヤローがどれほどのものか試してみることにしたんだが
あんな強いヤローに会ったのは生まれて初めてだった。
だがリンダマンは、強い割に比較的大人しく、俺達と喧嘩したのもあの一回きりだったんだ……
それよりも俺達の敵となって抗争を繰り広げたのは阪東秀人だった。
その男、阪東秀人との抗争は壮絶を極め、俺達三人にとっては毎日が戦争そのものだった……

体は傷だらけになり、心は次第にかすんでいった……
そのすさんだ心に光を与えてくれた男が現れたのは
それから数ヶ月後、二年に進級してからだったんだ……

 坊屋春道

――アイツが現れてから俺達はいや……俺達の街は劇的に加速していく

阪東一派との決着、伝説に残るリンダマン対坊屋春道の護国神社の死闘
三代目武装戦線との対立、黒焚連合設立、鳳仙学園との対立
P.A.D対スネイク・ヘッズ――そして俺達、三年生の幕は降ろしたところだった。

次の世代を羨ましく思いながらも、次のステップへと走り出すところだったんだ!
強敵だった阪東とも色々あり、共にバンドを組むことも決まっていた!
それが、こんなところで足踏みをすることになるとは夢にも思っていなかった。

俺は不良だ。怒りをぶつけるのは他校の生徒じゃない、政府だ。
政府の言う政策なんかに乗るつもりは微塵もない。
当然、鈴蘭のメンバーは同じ気持ちだろう。
俺達はカラスの学校、カゴに飼われている鳥じゃねえカラスしかいない。
ただ、問題は春道を筆頭に熱くなる奴等ばかりだということだ。
俺だけでも冷静にこのイカれた糞ゲームから脱出する手段を考えないと不味い。



その思考を元に、まずは支給品の確認をすることにする。
デイバックを開けてみると中に、見たこともない機械が入っていた。
確認してみると、手の平一つ分の大きさの液晶がついている変わった機械があり
液晶の下部にはボタンと思われるものが4つと十字の方向キーがついている。

(なんだこれは?これでゲームでもやれってことか?くそったれ!)

そう思いつつも横についていた、スタートボタンと思われるものをONにした。
一瞬、光ると画面に
『Aボタンを押して下さい』
と表示される。
よく見るとボタンにはABCDと表示されており、その一つAボタンを押してみた。
すると画面が切り替わり奇妙な映像が映し出される

画面の中では首輪をつけた少年や少女が端から次々と現れ
中央まで来ると謎のキャラクターに包丁や拳銃で殺されていくアニメーションが移し出される。
観ていて気分が悪くなる……。
殺された人間が山のように積まれていく映像は観ていて
このプログラムの狂気性を映し出しているようだった。
液晶のチープな画質が更に狂気性、残虐性を増していく。
思わず消してしまおうとした時、謎のキャラクター(見た目は、なんたらマウスそのもの)
が正面を向いて字幕が映し出された。

『オイッス!俺を引き当てたお前はついてるぞ。
 お前が女なら服を脱げ、お前が男なら今すぐ死んで女に俺を渡せ』

なんとも下品な字幕が出てきた。
まるで美少女ゲームでもしてるかのように出てくる字幕とその真反対の内容に絶句する。
……『放課後、伝説の木の下で待ってるわ』ってか、ふざけてやがる!
それでも、桐島は冷静に画面を凝視する。
画面にいるキャラクターは例のキャラクターそのままではなく
血まみれとなった
 総統LOVE
と書いてあるTシャツを着ていた。
――細かいところまで気に食わない。

『まあさっきのは軽い冗談として、俺の名前は東亜くんだ。
 お前が男なら覚えなくていい、女なら喘ぎながれ俺の名を呼べ』

にやけながら語る東亜くんとやらに虫唾が走る。

『さて挨拶はここまでだ、こっからが本題。
 いいかよく読めよ。
 俺はお前からの意見に返事はできない。つまり一方的な話しかけしかしない。
 俺は基本的にお前に情報を与えていく。情報といっても下らないものから超重要情報もあるだろうが、それを有効利用できるかどうかはお前自身によるな。
 俺は進化していく……まあ進化といってもただ新しい情報が入るだけだが、基本的に放送のたびに進化する。頑張ってなんたらモンにでも進化させてくれ
 最後に、俺は本当に有益な支給品だ、間違っても人に譲ったり貸したりもするな。俺がついている限りお前の優勝は間違いない!』

言い切ると同時に、画面の中の少年に銃口を向ける。
映像の中とはいえ少年の頭が吹き飛ぶシーンに再び気分が悪くなる。


「何か脱出する手がかりとかはないのか?」
手を握りしめ、思わず喋りかけながら読んでしまう。

『それで使い方だが――』

「オーホッホッホッホッホッホッホ!!!オーホッホッホッホッホッホ!!!」

「な、なんだ?」
不意に後ろから声が響き渡り、後ろを振り返る。

『強力モーターON』

――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

目の錯覚だろうか?
地面から謎の少女が回転しながら現れてくる。
見た目はお嬢様そのままだが、何故か空に向かって手を振りかざしてもいた……。
出来の悪いヒーローの登場シーンでも見ているようだ。

「オーホッホッホ!!脱出すると言いましたね、貴方」
「あ、ああ……」

あまりの驚きにまともに返事も返せない。

「わたくしも脱出手段を探して参りましたの、早速貴方に協力致しますわ」

そう言うと、謎の少女は彼女の物と思われるデイバックから何かを取り出し始めた。
――何か嫌な予感がする。

彼女の手から取り出されたのは……そう俺はあれをみたことがある篭城した犯人に警察が使う道具
――――拡声器

「ちょ『オーホッホッホッホッホ!!!この島にいる皆さん、わたくしは桜蘭高校一年 宝積寺れんげですわ!』」

止めるのも間に合わず桐島は愕然とする。そこら中に響き渡るれんげの声が桐島を奈落の底へと突き落とす。

『ホスト部の皆さん、また他校の皆さん!わたくしはこの島から脱出したいのですわ。
 ここにおられる不良系のコスプレをなさってる方と、わたくしと共に脱出したい御方を此処でお待ち致しております。オーホッホッホッホッホッホ!!』

言い切ると満足した顔で俺の方へと向きなおしてきやがる。
この女は自分のやったことが分かってんのか?
「急いで逃げるぞ!」
「何故ですか?皆さんを待ちましょう」
聞く耳も持たずにこの女、宝積寺れんげとやらを抱え走り出す。
「ちょっと!レディーになんてことを」
「お前は馬鹿か!間違いなく殺し合いに乗った奴等がやってくるぞ!」



山中を駆け下りながら桐島は自分の不運を呪う。
(――――東亜くんと宝積寺れんげか頭が痛いぜ)





【F-5/山頂/1日目-午前】





【桐島ヒロミ@クローズ】
 [状態]: 健康  幻覚症状?
 [装備]:
 [道具]:デイバッグ、支給品一式  東亜くん(謎の機械)
 [思考]
  基本:島からの脱出
  1:急いでこの場から立ち去る。
  2:落ち着いたら東亜くんの続きを読む
  3:……この女は一体、コスプレだと?





【宝積寺れんげ@桜蘭高校ホスト部】
 [状態]: 健康
 [装備]: 拡声器
 [道具]:デイバッグ、支給品一式 本人確認済み残り一つ
 [思考]
  基本:全ての人と共に島からの脱出?
  1:不良系も意外に萌えますわね

 [その他]
れんげが地中から現れたのは恐らく桐島の錯覚です。

 [備考]
東亜くんについて
  • 現実世界と同等程度の技術です。
  • 人工知能ではないため、問いかけ等には答えません。
  • 追加されていくのは基本的に情報です。
  • 東亜くんは進化と言っていますが、進化するかしないかは書き手さんにおまかせします。
  • その他、初期情報などは次の書き手さんにおまかせします。


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