「裕紀 プロローグ」(2006/05/19 (金) 22:28:45) の最新版変更点
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『プロローグ』
闇。果てしなく広がる宇宙。星々は自身を燃え上がらせ光を放つも、その光は永遠ではない。
宇宙の広さに光はなすすべも無く虚空へと消えゆく。
その漆黒を切り裂く一つ閃光・・・。その光は希望の光。
艦内では警報が鳴り続いていた。レベル2の損傷。
発射カタパルトの射出口のゲートが破壊され、一体のMSが無くなっていたらしい、
しかもそれは新型機。そんな噂が流れていた。
兵士たちは騒然としていた。敵襲か、はたまたデブリに激突したのか。
しかし、さっきの衝撃は本物だ。
現状が分からない今は自分が確実に出来る事をやるしかない。
それはいつでも戦闘に突入できるようにする事。誰もが第一種戦闘配備に移るため
自分の部屋から出て行くそんな中、一人の青年は別の方向へと走っていた。
親友が見当たらない。さっきまで、ついさっきまでそこにいたのに。
もしかしたら、今の何かに巻き込まれたのかもしれない。
軍人という自分の立場も忘れ、親友の部屋へ駆け入る。
「六歌仙!」
部屋の中は相変わらず奇麗にまとまっていた。まじめな彼女の性格がにじみ出ている。
しかし、部屋の主はいない。彼は親友の名前を連呼するが反応は無かった。
ふと、机の上を見ると紙に何か書いてある。親友から親友への手紙。
永遠の別れを告げる手紙だった。
「連邦軍を抜けてBLACK LOGに入る。達者でな。裕紀、巴」
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