84pの小説 ゴゴ1話


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私の名前はボインゴ、今年で25歳になる……『スタンド』と呼ばれる超能力を持ち、幼い頃からこの能力で生き抜いてきた。
能力の名はをトト神といい、マンガの形で未来予知を可能とする自慢の能力だ。
4日前、このトト神に数年ぶりの予知が続けて現れた。



わーい! 大好きなオインゴ兄ちゃんの傷がやっと全快したぞー!(バンザーイ!)
退院したオインゴ兄ちゃんと2人暮らしになるから自慢のダンボールハウスを片付けて新しい家を作らなくちゃ!
その時に家の前に落ちているゴミは分別しなくちゃいけないよ、ボインゴ!


ゴミ掃除をボインゴ兄弟!
落ちていた紙屑の中から拾った絵画は駅前の骨董屋に売ってみると見たことも無い値段になるぞー!
でもボインゴ、そのお金を使うのは二週間は待たなくちゃいけない、使うと今度は兄弟2人で入院する事になるよ。


2週間、必死に我慢したオインゴ・ボインゴ兄弟は旅行に行く事にしました。
でも行き先は慎重に選ばなくちゃいけないよ! アメリカに行けば天候を操るスタンド使いと戦うことになり、
イギリスに行くと石仮面を持った変な男と戦うことになるぞー! 第3候補の日本杜王町の杜王グランドホテルの3245号室に泊まると、
前に泊まった奴の忘れ物のゲームが有るぞ! モーケモーケ!



……と言う訳で、オインゴ兄さんと一緒に第3候補の日本へ訪れ、杜王グランドホテルと言うとても大きなホテルに泊まる事にした。

   「こいつはすげぇホテルだな、これもお前のおかげだな、ありがとよ、ボインゴ、兄ちゃんは嬉しいぞ。」

暫らくぶりの兄さんの笑顔が見れただけでも今回の旅行は意味があったようだ。

   「そうですね、兄さん、私たちはエジプトから出るのは初めてですからね、この町を満喫しましょう。」

   「お、弟よ! お前の予知どおりこの部屋はゲームがあるぞ、ソフトも何本かある!」

思えば、これまでの私たち兄弟の人生は散々だった。
DIOという男の命令を受け、スタンド使い集団、ジョースター一行に戦いを挑み(まぁー、ジョースターの連中は覚えてないかもしれねーけど)、¥、
その際、兄さんはジョースター達の強運に破れ、兄さんの自作した爆弾によって重体となり、20年ほどのリハビリの末、やっと退院した、というわけだ。

   「日本のゲームはデキが良いって言いますからね、晩御飯まで遊ぶとしますか。」

ソフトの内容を見ると対戦型のゲームも幾つか有るようだ、
説明書の日本語が読めないがイラストが沢山付いてるのでプレイできないことも無いだろう。

   「……おーっと、ボインゴ、ちょっと困ったぜ、コントローラーが1つしかねえ。」

そんな簡単な理由で、2人でゲームできないのは悲しすぎる。

   「…それじゃあ、コントローラーを1つばかり買ってきますよ兄さん、
    日本はゲームの国ですし、ゲーム屋くらい有ると思いますし。」

私はエレベーターへと向かい、エレベーターの下ボタンを押したが――3つ有るエレベーターはどれも遠い階に有るようだ。
暇潰しと確認の意味を込めて、私はウエストポーチから『トト神』を取り出し………私は新たなる予知の存在に驚愕した。


ボインゴがコントローラーを買いに行くと帰るまでにスタンド使いに出会います。
だけど、一回部屋から出たら次に部屋に戻るまでに必ずそのスタンド使いに会わなくてはなりません、
会いたくないなら旅行中、ずっと部屋の中でゲームをしてよう。


   「え、ええええええ!? もう部屋から出てるよー!
    ど、どーしよー!? お兄ちゃんに……だ、ダメだ、
    トト神には『帰るまでにスタンド使いに会う』と書いてあるから……スタンド使いに会うまでは何が何でも帰れない!
    ボボボボボボボボボボクが何とかしなくちゃあ……で、でもでも、ボクひとりじゃあ…でもでもでもォ!」

   「あの、乗りますか? エレベーター?」

ボインゴは昔の口調を丸出しにするほど動揺していて、エレベーターが来たことに気が付かなかった。

   「ののののののの乗ります!」

少年はエレベーター嬢のようにニコッと笑い、体を横に避けて道を開けてくれた。

   「何階ですか?」

   「いいいい一階をお願いします。」

エレベーターの中の少年は、笑いながら開閉ボタンを操作する。
1階のボタンは既に押されていた、彼も一階に行くみたいだ。

   「日本の方ではないですよね? ご旅行ですか?」

   「はははははハイ、旅行です。」

   「ブシツケな質問ですが、どちらから?」

   「えええええエジプトです。」

…………あれ、そう言えばこの少年、どこかで見た覚えがある気がする……?
少々ホリの深い顔をしてはいるが、日本語のアクセントや服装から少年はおそらく日本人だろう。
日本人なんて十数年前の丞太郎ぐらいしか見たことは無いが、丞太郎は線が太い感じがしたがこの少年は優男風だ、ハテ?

   「エジプトですか。
    両親と兄が私が生まれる前に旅行した話を聞きましたが、良い国のようですね……日本へはお一人で?」

   「いいいいいイイエ、兄と一緒です。」

兄と言う言葉を聞いた瞬間、少年の笑顔が揺らいだように感じた。

   「……ああ、着きましたよ、一階です。」

少年は足早にロビーへと向かっていき、ぼくはこれから出会うスタンド使いに恐怖を感じながらもゲーム屋を探しだした、
ホテルの中にはゲームコーナーは無いことを確認したボクは慎重に慎重を重ねてホテルの自動ドアをくぐった。


「付き合ってください!」


ホテルから出た途端、ボクの心臓は止まりかけた。
そちらを振り向くと、そこでは学ランの学生さんをセーラー服の学生さんが答えを促すように見つめている。
……この告白したセーラー服さんが奇妙な服装で、上はただのセーラー服だというのに下はスラックス、つまりズボン。
ヘアースタイルも奇妙で、頭頂部とコメカミから、それぞれ一本ずつミツアミを編みこんでおり、
その3本のミツアミを束ねて、更にミツアミにして…とまあボクも含むほとんどの通行人が注目している。

   「ええっと…ごめんなさい、俺、牛城さんの事を良く知らないしさ、お友達って事じゃダメかな?」

視線のプレッシャーの中、学生さんは正直に答え……あーあ、泣いちゃったよ、女の子。


きゃあああああああ!


   「い、いや、君のことが嫌いなわけじゃないんだよ? だけど俺と牛城さんは会ってからまだ3日だし……。」

またもや、つんざくあの悲鳴。

   「お友達なんかじゃないでしょッ! グダグダ言ってないで嫌いなら嫌いって言ってよ! ブァカァー!」

瞬間、セーラー服さんの手にもう一本の腕がダブって見えた……そう、何年か前に見た近距離パワー型スタンドのように!

バキ シャペェ!

セーラー服さんはその拳を学ランさんの顔面へと叩き込み、ホテルの壁に学ランさんの頭を減り込ませた、ウヒイイ!
力無く少年は、壁の穴からズリ落ちてその頭には白い物がこびりついて……白い物?

   「いたたたたた……あれ?」

学ランさん自身も不思議がっているように、コンクリートの壁が砕けるほどの衝撃だというのに『彼自身は完全に無傷』だ。
そして少年は自分の頭にくっついた白い物を手に取る。

   「と…豆腐?」

   「豆腐の角に頭ぶつけて死んじゃえ!」

セーラー服は言い残すと、目元を押さえて走り去っていく。
他の通行人や豆腐を頭につけた彼と同じく、ボクにも何が起きたのかは分からない、ただ分かってるのは彼女が『スタンド使い』という事だけ。
……あのスタンド使いに会ったからってどうしたって言うんだろう? ボクの『トト神』の予知は100%当たる、それは間違いない事実なんだ。
だから彼女に会ったことで問題なく旅行が満喫できる筈……あれ?
ボクは1つ思い当たり、予言を読み直した。


ボインゴかオインゴがコントローラーを買いに行くと兄弟はスタンド使いに出会います。
だけど、一回部屋から出たら次に部屋に戻るまでに必ずそのスタンド使いに会わなくてはなりません、
会いたくないなら旅行中、ずっと部屋の中でゲームをしてよう。


どこにも『スタンド攻撃を受ける』とか『旅行が妨害される』とは書いてはいないし、絵にもそういう描写は無い。
じゃあこの『会わなくてはならない』って何だ?
会わないと何か問題が有るのか?……とにかくボクはあのスタンド使いに会った、これで問題無いハズだ。
ボクは手早くコントローラーをゲーム屋で買い、何事も無くオインゴ兄ちゃんの待つ3245号室へと帰ってきた。

   「兄さん、ただい………ん?」

カラカラカラカラカラカラ

ボクが僅かに空けたドアの隙間空からクルマのホイールのような歯車が転がってきた。
それはコロコロとボクが出たエレベーターまで転がっていった、ボクはさほど気にせず『日本のオモチャは凄いなぁ』程度に考えた。

   「オインゴ兄ちゃ~~~ん、コントローラー買って来たよ~~~ オインゴにいちゃ……。」

オインゴ兄ちゃんはボクの目の前に居たが、その持っている場所が問題だった。
体中の至る場所にめり込む様にゲーム用のディスクが突き刺さり、オインゴ兄ちゃんはピクリとも動かない。

   「お、オインゴ兄ちゃーーーーん!」

ボクはホテルのロビーを介してが救急車を呼び、お兄ちゃんの手術中、ボクはひたすらトト神の新たなる予言を待った。
……このことなのか? この事件を解決できるのが、あのセーラー服のスタンド使いなのか?




   「おじさーん! カルビ追加ァーーー!」

   「はいよー! 厨房さーん、牛城さんのテーブルカルビ追加でーす!」

私は今秋3回目の失恋に7皿目の焼肉をヤケ食いで流し込む………いいわよ! まだ秋は始まったばかりなんだから!

   「ミヤは春も夏も似た様なこと言ってたよね?」

   「つーかよぉ、宮定ァ、フラれた時にしか焼肉屋に来ねぇのに店員に苗字覚えられるって、どういう事だ?」

私は幼馴染の <>鈴良リンラ と&と 風気ふうき に愚痴を聞いてもらいながら、食べ放題コースの焼肉と白米をどんどん胃袋に押し込んでいく。

   「うん……ありがと、少し落ち着いたわ。」

   「しっかし、おまえの惚れっぽいところ治したほうが良いんじゃねーか? 今年入ってから焼肉のポイントカードは3枚目だぜ?」

風気は私が一息ついたタイミングを見計らい、付け合せの野菜を纏めて焼き網に乗せてから言った。

   「うっさい! そーいうことにグダグダ口を出さないで!
    好きになっちゃったら砕けるしかないでょ! あー、美味しいなぁっ! 牛肉ッ!」

…カラ……カラカラカラ……

突然耳に届いた何かが転がるような音に、私は耳を傾けた。

   「……なんかの音、しない?」

   「ああ、野菜が焦げ始めたな、食え食え。」

   「そうじゃなくてっ、何か……空き缶が転がるような音なんだけど……どこからだろ?」

鈴良や風気も音を探すけど……

   「……しねぇぜ?」

   「わたしも分かんない、今は人が込んでる時期だし、どこかで子供さんが何かで遊んでるんじゃない?」

2人の言ってる事は分かるけど……何か、どこかから……

カラカラカラ……

瞬間、風気が拾い集める野菜の下から転がるように這い出てきた『それ』は白と黒から為るパンダ色の歯車だった。
本来ならそんなことはありえない、歯車とは複数で組み合わせることで動く物であり、鉄網の張ってあるコンロの中から出るなんて絶対不可能だ。

   「風気! 鈴良! それ! その歯車!」

私が這い出してきたありえない物質を指差したが、更にありえない反応が返ってきた。

   「……ミヤ、どれの事?」

   「俺もわからねぇな……なんかのクイズなら、いまはちょっと勘弁してくれよ。」

明らかにそこにある、曇りガラスみたいに半分ボケているが、絶対にそこに有る!
……ッ!?

カラカラッ、カ……

あの歯車は鈴良のバックを透過し、そのまま中に入っていった。

   「……銀良、いきなりで悪いんだけど、昨日鈴良のバックに入れた飴玉をちょっと出してくれない?」

   「…? なんで?」

   「ちょっと舐めたくなったの、早く。」

   「…まあ、良いけど。」

銀良の手がバックに届いた刹那、あのパンダ柄の歯車は後ろに新しい歯車がもう1つ従えて、鈴良のカバンから摺り抜けてきた。

   「あれ、お財布が無い!」

歯車は次に風気のジャンパーに入り、数秒後出てきた時には、やはり3個に増えていた。
そのまま私のトランクに近付くが、届く前に私が位置をさりげなくズラし、数秒間オイカケッコを繰り返したが、諦めて3個で帰っていった。

   「掏られたか? もうちょっと警戒しろって……。」

   「…風気のも掏り抜かれてるかもよ?」

私の言葉で笑いながらギャグっぽくジャンパーの中身を確認し……そのまま凍り付く風気。

   「無い! 俺の財布も!」

   「……私、ちょっとおトイレ行ってくるね、私のお財布はここに置いて行くから、私が帰って来なかったらこれで払って。」

私は言い残し、あのカラカラと言う音を追って行った。


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