84pの小説

シックスセンス

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84gzatu

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仮に、世界中の人達が盲目の状態で生まれてくる世界が有ったら、それはどんな世界なんだろう?
その世界では、絵画やマンガなんて物は成立せず、最もニーズのある仕事は歌手や朗読・翻訳家で、
学校では四角形や台形がどんな形か説明し、そもそも色なんて概念も存在しない。


その世界で、もしも視力を持つ人間が生まれたらどうなるだろう?
彼はその世界で唯一、夕焼けの美しさを知り、顔を触ったりしなくとも相手が笑顔か怒っているかの表情を理解できる。

そして目の見える人間は、見えない人にこう解説するでしょうね、
『俺は物体の形を瞬時に認識し、音質に似た色という概念を持っている』と。
視力を題材として扱ったラジオ番組は子供たちの間でブームとなり、その映画もアメリカや日本で次々公開される。

その世界では、視力は『超能力』のテレパシーや未来予知と同じく超能力として扱われ、
『私は視力を持つ超能力者だ!』といって霊感商法が流行し、社会問題に為っていく。
一般の人たちは『見えるってそんなわけないだろ、ラジオアニメじゃあるまいし』といったように、
超能力特別番組に出てくる 胡散臭い自称超能力者と同じように扱われる。

これは五感を持っている人から見れば視覚が超能力だ、とか言われても納得できないんですが、
これは貴方の中のサイコキネシスやテレポーテーションといった俗に言う『超能力』のイメージに重ねてもらうのが1番分りやすい。
少なくとも管理人は『俺、超能力が使えるんだぜ』とか言われても冗談としか取れません。

ですが、もしも五感世界の人間が、四感(この場合の聴覚・触覚・味覚・嗅覚)の世界に行けば、
貴方も超能力者の仲間入り、そこで『目が見える』なんて言ったら精神病院行きです。

ドラえもんの宇宙開拓史と同じですね、星の力が小さいので常人の力でスーパーマン、
とあるデュエルCGIでは勝率60%のデュエリストでも、別のCGIでは80%なんてのもザラ。

ようは人は他人の感覚を理解できず、その人間の感じる世界を体感する事は出来ない。
現在執筆中のテキスト、「フランケンシュタイン式人造人間」に続く。

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