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ギガデリック1 【墓堀り人の憂鬱】


 この世界の負が増えるたび、澱みは此処へ流れ込む。
 腐った感情の匂いも饐えきった怨嗟も飽き飽きた。

「此処はどれほど深くなるンだろな」

 少年はひとりごちる。
 世界の底は彼の玉座であり墳墓。
 もう充分だっつの、と呟いたところで闇は払拭されるわけもなく、今日もかの牙城は深く深くなってゆく。
最終更新:2006年07月26日 01:26