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さゆき5


「人の気配がすると思えば…」
「あれま、起こしちまったの。静かにしてたつもりなんだけどなあ」

忍び失格かね、とぼやく佐助に夜着のままの幸村がいいやと首を振った。

「何にしてもその格好はよくないよ、旦那。何か羽織るか、寝ちまいな」
「眠気は、ない」
「あーらら。本格的に目がさめちゃったんだねえ」

どうしたものかと思案したのも束の間で、それじゃあと佐助は提案した。

「そこの縁側で酒でも飲む?火鉢置いてさ。俺は寝ずの番、旦那は寝酒。どうよこれ、名案」
「…寝ずの番が酒を飲んでいいのか」
「忍びが酔うわけないでしょ。訓練と自制の賜だ。俺様をつぶす前にバタッと寝ちゃうのはどこのお方かねえ」

さあさあ火鉢と酒は持ってきてやるから旦那はあったかいもん部屋から持ってきて。
幸村はなんとなくそれに安堵したように頷いて、奥に引っ込んだ。

「…さすがに、添い寝はしないからね」

そっちの自制には、少しばかり不安だから。