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ちか4


「あいたっ」
「信、それで何度目だあ?」
「ち、父上こそなんでぶつからないんですかっ」

厳島の回廊は朱が驚くほど風景になじみ、それでいて神域であることを忘れさせない。
しかしなんともこの社殿は全体的に天井が低く、並外れて長身の信親は景色にみとれていると頭をぶつける。
信親には負けるがやはり土佐では目立って背の高い元親のほうはひょいひょいと頭を上げ下げして難を逃れていた。

「んな恨みがましい顔すんじゃねえよ。俺は色々と…何度も着てるからよう」

言葉の端々に日輪とオクラの気配がしたと、父上ラブの信親は感じた。

「親様、このような時くらいちゃんと手をお出しになって」
「いいじゃねえかよ菜々ぁ」

常日頃引っ込めている手を菜々が出させる。

「おっ、そうだ信。後で鹿にエサやるか?」
「結構ですっ」
「なんだぁ?昔鹿に追っかけ回されたのをまだ怖がってんのか」
「ち、違いますよ!」

慌てて否定するも信はまだまだ子供だなあと夫婦にほのぼのと笑われた。




菜々からはちかさまと呼ばれてるチカや、ノブ呼ばわりの信親だったりする長曾我部家。香曾我部のはヤスとかね。