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セムリリ1 【メッセンジャーは殺される】
「兄さん」
私の言葉はいつも半分もいらない。
「どうした?…ああ、ほつれてるな。気づかなかった」
それは今まで必要がなかったせい。
「ありがとうな、リリス。危うくそのまま出すところだった」
「…うん」
これまでは良かった。それでも大丈夫だった。
でも。
私の言葉は半分もいらない。それは同時に。
半分も伝わっていないという不幸。
アルスカ1 壁
『兄ってどういう存在でしょうね』
「壁」
『アハハ…じゃあ僕の兄さんには当てはまらないや』
「越えられぬもの、そして、無条件で庇護してしまうものだ」
『…そうですね』
「そして乗り越えられたと思えば、次の壁が現れている。生涯をかけても追いつけぬものだと…己れは考える」
『悔しいなぁ…』
あなたの心にはいくつ壁があるんだろう。