「さゆき6」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「さゆき6」(2006/12/02 (土) 01:24:57) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
さゆき6
「消えなぁ!」
翻る紅と飛び散る朱。佐助の凶手が閃くたびにそこに新たな赤が混じる。傾いた太陽の中では誰も彼もが血にまみれた顔をしている。
ここはいくさば。死と生の風は命をさらう。
「俺様の技を拝むには百年足りねえな…っ」
佐助がいくらその手を巡らそうと死ぬ者は死に、生きる者は生きる。
「弱ぇ弱ぇ」
正邪なにもかもがひっくり返り無価値になる。
「死にたい奴だけ、かかってきなよ。猿飛佐助が討ちとれるなら!」
虚空に蜻蛉を切った。佐助は血風を纏い骨をも断ち切る。
その時の佐助は人の、人である全てを否定する。己自身をも、人であることを忘れる。
そこにあるのはただの凶器。凶器であろうとする何か。