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学園バサラ 鬼と竜 そろそろ次のしけこみ場所を探さなくてはならない。 人気がないとはいえ、屋上のコンクリートに直に座るのは寒くなってきた。 「よう」 「おう」 錆びた扉を半ば蹴り開けるようにやってきた元親を政宗は見やる。お互い、目立つので顔見知りだ。 なんとなく広い屋上で隣あってフェンスを背にする。 暮れ始めてオレンジ色の太陽がものさみしい光に照らされる。 「あのよ」 「なんだ」 「今日、てめぇんちに泊まらせてくれ」 「それ、人に物を頼む態度かあ?」 にやっと笑った元親が煙草をくわえ、政宗の隻眼が一本寄越せと訴える。 「泊めてやりたいのはやまやまなんだがな、…俺もちっとばかり、家にいたくなくてな」 実家の親父がやってくるんだわと煙草もついでに渡して言う。 「…奇遇だな。俺もそうだ」 元親の父親は、近所でも有名な「綺麗なお母さん」だ。趣味と実益をかねた女装がすっかり板についている。 一方政宗の父親は、この大きな不良息子を「まーくん」と本気で呼んではばからない溺愛親父だったりする。 「……お互い苦労するよな」 「はた迷惑な父親を持つと、息子は大変だよな」 「…だな」 「…ああ」 なんだか通じてあってしまった一組の竜と、三組の鬼は今日の避難先を謙信先生宅にするか信玄先生宅にするか話し合った。 そうして家に帰らなかった息子たちを心配したお父さんたち(かたわれは綺麗な女の人だったが野太い声を発したとか)が、「まーくーん!どこにいったのー!」「ちかー!出てこないと舳先に逆さにつるすわよー!」と近所を探し回ったらしい。 子供は親を選べない。

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