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こたうじ11 +けーじ 「あのなあ…あんた、なんか勘違いしてるぜ」 物言わぬ小太郎は空気で語る。慶次はやれやれと息を吐く。 「俺は北条のじっちゃんが好きだけど、恋してる訳じゃないんだよ。そこんとこわかってる?」 あんたみたいにはさ、と恋の気に聡い慶次は悪童めいた笑いを浮かべる。 小太郎はただ沈黙のままに主の賓客を送り出す。 「でもまあ、うかうかしてっと誰かに…」 「!」 カカッ 慶次が竦めた頭の上の桜の木にクナイがささる。 「うへっ、おっかねえおっかねえ。…しかし、あのじっちゃんに恋するのはまたまた奇特だね」 俺に負けるけどイイ男なのに。 「まあ頑張れよ」 男だろうが女だろうが老いていようが若かろうが。 慶次は恋するすべてのものの味方だ。

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