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こじゅまさ3」(2006/08/06 (日) 22:32:11) の最新版変更点

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こたうじ1  「氏政様、あんなところに風魔殿が」 城下を見回ってきた帰り、家臣が天守閣を指さした。 「ぬ?あやつまたあんなところに…」 凄腕忍の風魔小太郎は雇われて日は浅いが城内では信頼も篤い。寡黙というか言葉を発する場面にすら雇用主の氏政は遭遇したことがないが案外不自由もなかった。 そして彼は任務がない時は大抵高いところで日がな一日何をするでもなく過ごしている。 「どうじゃご先祖様がごらんになってきた北条家の栄光の眺めは。そこからじゃとよく見えようて」 天守閣に上った氏政が小太郎に声をかけてみた。気配はとうに読んでいたのだろう、屋根瓦から微動だにしない。 「ほれ、もうちょっとこっちに来んか。北条家代々に伝わる銘茶をこの儂直々にふるまってやるぞい」 茶の相手をせいと言うと嫌がる素振りもなく風魔は氏政のそばにやってきた。ご先祖様をはじめとして輝かしすぎる前任者に比べると氏政はぱっとしないが茶道もいまいちだ。ほとんど下手の横好きである。 「ウム、茶室も悪くないが栄光の小田原城下を眺めるのも乙じゃのう」 「…」 春風うらら小田原は穏やかそのものだ。 若干渋すぎる茶を小太郎はすする。あんまり見えないが特に顔色に変化はない。 「なかなか儂の茶につきおうてくれる輩はおらんでのう」 どうじゃ小太郎、と氏政は碗を片手に言った。 「たまに儂の道楽につきあってくれんかのう。もちろんそれも報酬にいれてな」 すると小太郎は不思議な動きを見せた。頷くのだが瞬時に首をふる。素早いだけに妙だ。 「なんじゃ、お主も茶は嫌いか」 ぶんぶん これには躊躇いなく否定。 「ほお、じゃあ茶につきおうてくれるか」 こくこく 忍らしい動きで頷く小太郎。 「んん?なにがいやなんじゃ?」 「…」 小太郎は答えなかった。 「ひょっとして、『ぼらんちあ』かの?」 「…」 まだ何か違うようだが概ねあっているらしい、忍が頷く。 「そうかそうか、うむ、じゃあ頼むぞい小太郎」 こっくり 小田原の天守閣で主従はそんな新たな契約を交わした。 唐突に小田原主従萌え。氏政じいちゃんを支えるこた。けなげ度はかすが以上かと。
こじゅまさ3 生誕記念 パーリィin奥州 いつでもテンション高めの伊達軍だが今日は天井知らずの様相だ。 「筆頭ー!誕生日おめでとうございますー!」 「おう!」 「筆頭!俺ら死ぬまでついていきますぜ!」 「そいつは頼むぜ」 誰が何を言っても政宗は飽きずに応えた。不器用な連中の心尽くしの言葉は何よりの贈り物だ。 「政宗様、北から米が届きました」 「いつきからか?あいつらも大変だろうに…」 「あと長曾我部軍より船五隻分の魚が」 「はは、…返礼の文頼むわ小十郎」 伊達政宗、性格は好戦的だが人間が悪いわけではない。少なからず交流のある武将からも種々祝い物が届く。 「あと甲斐より…」 「あん?」 甲斐といえば虎、虎といえば暑苦しい、暑苦しいといえば真田幸村。奴からも何か届いたらしい。 「『燃えよ闘魂、お館様ファンクラブ謹製風林火山グッズ』が」 「……どーしろってんだよ、これ武田軍の旗だの鞍じゃねえか」 「真田幸村より、お館様のすばらしさを知れとの言づてもありますが…捨てましょう」 「おいこら小十郎勝手なことすんな。…まあ、これはこれで親愛表現だと思ってやっか」 「政宗様…あなたの御心は奥州の山々より深い…」 「それよか小十郎、おまえ特製の野菜ケーキあっちで食おうぜ。自信作なんだろ?」 「それはもう!政宗様のお嫌いだった人参はすりつぶして漉して甘くしてありますからね」 「そりゃいつの話だ!?もう人参は食えるぞ!」 「偏食は体によくありませんからね。この小十郎、改善活動に尽くした賜…」 小十郎の「政宗様ご成長記録」は長い。そしてうんざりするくらい美化されているので気恥ずかしい。政宗はそれを逃れるため声をあげた。 「HEY,GUYS!今日は無礼講だ、好きなだけ飲んで騒げ!!それから後で日頃の訓練つんでるかどうか一人一人この俺が直々に見てやるぜ!!」 「ま、政宗様!?」 「イエー!筆頭ー!!」 「それでこそ俺らのアタマだぜー!!一番はこの俺が!!」 「あー!?抜け駆けすんじゃねえ!!」 「AH?全員でかかってきてもいいんだぜ?」 「筆頭ー!!」 「政宗様!」 「あっと、小十郎は最後な。さーてパーリィはまだまだこれからだ!」 大興奮の坩堝と化した奥州の伊達政宗誕生大パーリイはまだ終わりそうにない。

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