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「ダルツガ」(2006/07/26 (水) 06:15:35) の最新版変更点
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ケイクジャ4 ため息
「あーあ」
「なんや溜息ばっかりついて」
「うん…」
「今更ホームシックとか?」
「似た感じかなぁ」
「え!?」
「ジェイスン元気かなぁ」
(じぇ!?)
「マイクやトムともこっちに来てからそれっきりなんだよなぁ」
(まいく、とむ!?)
「やっぱり寂しがってると思うんだよな…俺も日本に来る時は心細かったし」
「く、孔雀、そいつら何や」(顔がひきつる)
「え?え?見る?俺写真持ってるんだ」
「え、ああ?」(なんやその嬉しそうな顔!?ていうか男の写真なんか持ち歩いてんのか!?)
「ほらほらこれー」
「………あ?」
「えっとねー右からジェイスン、真ん中がトムで、こっちがマイク。一番左はお母さんのキャサリンっていうんだ」
「…えっと、孔雀」
「みんなすっごいいい子なんだー」
「そ、そうか…」
以下2時間ほど自慢話。
(野郎の名前ばっかりヒヤヒヤしたけど、まぁ…犬ならしゃあないか…)
孔雀が見せてくれた写真には大型犬が4匹並んでいた。
孔雀の実家はでかくて大型犬たくさん飼ってるような賑やかファミリーだといいよ。伯母夫婦とか親戚がいっぱい住んでる感じ(夢見がち)
ダルツガ1
「なぁ、帰らなくていいのかよ」
夕暮れを告げる識のアナウンスを聞きながら、隅にいたダルマは隣のツガルに話しかけてみた。日没以降には中学生以下である自分たちはゲーセンを後にしなければならない。今のところ悪目立ちをしていないおかげで識にはダルマは黙認という形であるが、ツガルはどう見積もっても16歳には見えない。
だから夕刻は一番気にする。
「いいのかよ」
「いいの」
誰を、どこを見ているわけでもないのにツガルは視線を流す。
「なぁ」
そうして時間は過ぎる。
やがて話すでもなく時間が過ぎているのが苦痛で、じゃあ、と言うこともできずに彼女から離れた。
「お!貧乳ナイア!」
「このっ、エロガキ!」
「……はんかくせ」
なんのためにここにいるのか、意味が通じていないまま走り回るダルマの姿を見つめながら、一度だけツガルは小さく呟いた。